練習器具で 狙った 動きは 良くなっても、 実際の 球筋が 悪くなるなら 使い続けない 方が いい?
練習器具・学習転移
まず答え
そのまま使い続けるのは避けた方がいいです。練習器具は動きを作る手段なので、器具を外した状態の打点・球筋・距離などが改善するかまで確認します。一時的な悪化なら短く試し、数回の確認でも実打結果が悪化するなら使い方を変えるか中止します。
詳しい解説
練習器具を使うと、見た目の動きや特定の関節位置だけは狙い通りになることがあります。しかし、ゴルフで必要なのは器具を使っている間の形そのものではなく、器具を外した後にショット結果へ転移することです。
ゴルフのパッティングを使った研究では、本人が「役立つ」と感じた視覚的な補助と、48時間後の保持・別距離への転移成績が一致しない場合が報告されています。つまり、練習中にやりやすい、形が整う、という感覚だけでは学習効果を判断できません。
別のゴルフ研究では、外的な結果へ注意を向ける指示を受けた群で、練習直後だけでなく遅延保持と転移テストのショット精度が高くなりました。運動学習では、練習中の見た目だけでなく、時間を置いた保持と別条件への転移を確認することが重要です。
一方で、器具によって動作を一時的に大きく変えた直後は、打点や球筋が一時的に乱れることもあり得ます。したがって、1球悪くなっただけで即座に器具を捨てる必要はありません。器具ありで数球確認したら外して数球打ち、①打点、②球筋、③距離・方向のばらつき、④違和感や痛み、を比べます。同じ悪化が繰り返すなら、狙った動きと実際のショット成果がつながっていない可能性があります。
結論として、器具で作った「形」を成功条件にせず、器具なしの実打結果を成功条件にします。球筋が継続的に悪化するなら、使用量を減らす、課題設定を変える、別の器具へ切り替えるのが合理的です。なお、ここで参照した研究は視覚補助や注意焦点を扱ったもので、すべての市販練習器具を直接比較した試験ではありません。