新しい 動きが 身に ついたか 確かめるには、 練習直後ではなく 時間を 空けて 打った 方が いい?
運動学習・保持
まず答え
はい。練習直後の好結果だけでは、その場の慣れや一時的な調整と、時間がたっても残る学習を分けにくいためです。身についたかを見るなら、直後の結果に加えて、数時間〜翌日以降に同じ課題をもう一度試す「保持」の確認を入れる方が確かです。
詳しい解説
練習直後に球が良くなっても、それだけで新しい動きが定着したとは言い切れません。直前の球の感覚、疲労、短期的な意識、同じ課題を繰り返した慣れなどで、その場の成績だけが上がることがあるからです。
運動学習の研究では、練習中の成績と「学習」を分けるために、練習を終えて時間を空けたあと、追加の指示や練習をほとんど入れずに同じ課題を行う保持テストがよく使われます。ゴルフでもこの方法は使われています。
たとえば、若年成人がゴルフパットを練習した研究では、練習の翌日に保持テストを行い、その時点で成績が残っているかを学習効果の判断材料にしました。別のパッティング研究でも、練習から24時間後に保持テストを実施しています。また、ゴルフのピッチショットを使った研究でも、練習後の遅延保持テストと転移テストで学習を評価しています。
実用上は、①練習直後に通常の打ち方で数球確認する、②いったん練習を終える、③数時間後または翌日以降に、同じクラブ・同じ課題で再び打つ、という順で見ると分かりやすくなります。補助具や強い意識を使った練習なら、保持確認ではそれを外し、通常の打ち方でも変化が残るかを見ます。
ただし「必ず24時間空ければ定着」「翌日に良ければ完全習得」という固定基準があるわけではありません。研究ごとに保持テストの間隔は異なり、技能や練習量によっても変わります。大切なのは、練習直後だけで判定せず、時間を空けても結果が再現するかを見ることです。
さらに、身についた動きがコースでも使えるかを確認したいなら、保持だけでなく、距離・クラブ・目標など条件を変える転移テストも加えます。『その場でできた』と『後でもできる』『別条件でも使える』を分けて評価すると、練習効果を過大評価しにくくなります。