ゴルフ百科事典

ゴルフの「COP軌跡」って何を測っている?

力・圧力計測・COP軌跡

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まず答え

(圧力中心)軌跡は、足元から受ける地面反力の合力が作用する位置が、スイング中にどう移動したかを時間順に示したものです。左右・前後への移動量や、速さを見られますが、身体の重心そのものではなく、理想の1本線があるわけでもありません。

詳しい解説

フォースプレートで測るCOP(Center of Pressure/圧力中心)は、足と地面の接触面に生じる力をまとめたとき、その合力が作用するとみなせる位置です。は、その位置をアドレスから、切り返し、ダウンスイング、インパクト、フォローまで時間順につないだものです。

COP軌跡は作用位置の時間変化です。図は左右足の合成COPの架空例で、個別足内COPや身体重心COMの経路とは別です。各番号を特定のスイング局面や理想パターンと対応させていません。

ゴルフでは、2枚のフォースプレートを左右の足の下に置き、左右方向・前後方向のCOP位置や、その移動速度、特定のスイングイベントでの位置を調べる研究があります。BallとBestの研究では、62人のゴルファーを測定したところ、COPの移り方に大きく2種類のパターンが確認されました。どちらもバックスイングでは後ろ足側へ移り、切り返し以降の動き方が異なっていました。

別の研究では、5人のゴルファーが各50回ドライバーを打ち、COP位置と移動速度を高速度動画のスイングイベントに合わせて分析しました。クラブヘッド速度と関係したCOP要素は選手ごとに異なり、集団平均だけでは見えない個人差がありました。

ここで重要なのは、COP軌跡を『体重がそのまま移動した線』と考えないことです。COPは地面へ加えた力の作用位置であり、身体の重心(COM/COG)の軌跡とは別です。さらに、軌跡がまっすぐか、左右へ大きく動くかだけでスイングの良し悪しを決めることもできません。

実用上は、同じ計測器・同じクラブ・同じ構え方で複数球を測り、①どの方向へ動くか、②切り返しやインパクトに対していつ移るか、③同じ選手の中でパターンがどれだけ再現するかを見ます。COP軌跡は『正解の形を探す線』ではなく、地面への力の使い方とタイミングを可視化する計測値として読むのが適切です。