ゴルフの 「バランス能力」って 何? 静かに 立てる ことだけ?
身体能力・バランス
まず答え
静止してふらつかないことだけではありません。ゴルフでは、身体を大きく回しながら足元の支持を保ち、重心や足圧を調整してスイングを完了する「動的な姿勢制御」も含めて考えます。ただし、バランステストの点数だけでヘッドスピードやスコアを決めることはできません。
詳しい解説
ゴルフのバランス能力は、直立姿勢で動かずに立てる能力だけではありません。スイング中に身体を回転・加速させながら、足元から得る感覚や視覚などを使って姿勢を調整し、必要な位置へ身体を運ぶ能力まで含めて考える方が実用的です。
研究では、静的な姿勢制御だけでなく、片脚で複数方向へ足を伸ばすStar Excursion Balance Testや、姿勢の乱れを数えるBalance Error Scoring Systemなどが使われています。これらはゴルフスイングそのものを測るテストではなく、姿勢制御という身体能力の一部を別に評価するものです。
2017年の大学ゴルファー10人の研究では、バランステストの成績とドライバー飛距離の間に一部関連が見られましたが、対象が非常に少なく、性別で結果も一様ではありませんでした。したがって「バランスが良ければ必ず飛ぶ」とは言えません。
また、2021年の大学エリートゴルファー15人を調べた研究では、慢性腰痛のある群は多くの方向で動的姿勢制御テストの成績が低く、クラブ速度とキャリーも低い結果でした。ただし、腰痛群と健常群を比べた観察研究なので、バランス低下がクラブ速度低下の原因だと単独で証明したものではありません。
実用上は、バランス能力を「一つの点数」ではなく、静止時、片脚で動いた時、スイング中の足圧・姿勢制御などに分けます。バランステストが改善しても、ヘッドスピードや打点、散らばりが変わるかは別に確認します。逆にスイング中に大きく動いて見えても、狙った動作を再現できているなら、それだけでバランスが悪いとは判断できません。