ゴルフ百科事典

3Dスイング解析の「重心位置」って何?

身体重心・3Dスイング解析

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まず答え

重心位置は、身体全体の質量中心(COM)が、その瞬間に空間のどこにあるかを示す位置です。左右・前後・上下の座標で表し、足圧中心()や骨盤位置とは別の値です。座標系と基準時点をそろえて比較します。

詳しい解説

身体の重心位置は、身体全体の質量が1点に集まっているとみなしたときの位置です。3Dスイング解析では、頭・体幹・腕・脚など各身体部位の位置と推定質量を使い、全身の質量中心(COM)を時系列で求めます。したがって「重心位置」は骨盤の位置そのものでも、足裏で測る圧力中心(COP)でもありません。

COM点の3D位置と、その鉛直成分である高さを区別する座標の例です。点の位置は架空で、人体の実際のCOM位置や軌道、骨盤位置、COPを表しません。軸名・正方向は機器の定義を確認します。

ゴルフでは、アドレスからトップ、ダウンスイング、インパクト、までCOMが左右・前後・上下へ動きます。研究では、モーションキャプチャや慣性センサーを使ってこの軌跡を推定します。2015年のNajafiらの研究では、ウェアラブルセンサーと簡略身体モデルから推定したCOM軌跡をVicon計測と比較し、前後・左右方向の精度を検証しました。この結果を、上下方向も含む全座標の精度が保証されたものとして読むことはできません。

また、COMはCOPと同じ動きをするわけではありません。Choiらはゴルフスイングの動的バランスを、COMとCOPの位置関係を使って評価しています。COPは地面反力の作用位置、COMは身体全体の質量中心なので、COPが左へ動いた量をそのまま「身体重心が同じ量だけ左へ動いた」と読むことはできません。

数値を比べるときは、①どこを原点にした座標か、②左右・前後・上下のどの方向か、③アドレス基準の変位か絶対位置か、④どの身体モデルでCOMを推定したか、⑤どのスイング時点かをそろえます。重心位置だけを固定の理想値に合わせるのではなく、重心速度、COP、地面反力、や球筋と合わせて評価します。