ゴルフ百科事典

ゴルフでいう「重心加速度」って何?

バランス・重心

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まず答え

重心加速度は、身体全体の重心(質量中心)の速度が、どの方向へどれだけ速く変化しているかを表す量です。重心がどれだけ移動したかとは別で、移動量が小さくても短時間に速度が変われば度は大きくなります。

詳しい解説

重心加速度は、身体全体の重心(厳密には質量中心)の「速度の変化」を時間で表したものです。重心位置がどこにあるか、どれだけ移動したか、どれだけ速く動いているかとは別の指標です。

身体CoMの加速度は速度が時間とともに変わる割合です。図は一軸の単純例で、移動し続けていても加速度ゼロの場合や、減速で逆向きの加速度が生じることを示します。実際には速度の向きが変わる場合にも加速度が生じます。

例えば、重心が目標方向へ動き続けていても、同じ速さなら加速度はほぼゼロです。目標方向への速度が急に増えればその方向の加速度が生じ、逆に動きを減速させれば反対向きの加速度が生じます。上下方向でも同じで、身体を上向きに加速させる局面では、身体全体に働く上向きの正味の力が必要になります。

フォースプレートで測る地面反力と重心加速度は関係しますが、同じものではありません。身体重心の加速度は、左右の足から受ける地面反力を合計し、重力など外力を含めた結果として決まります。そのため、片足の鉛直地面反力が大きい瞬間だけを見て、身体重心が同じ方向へ同じ割合で加速しているとは判断できません。

ゴルフ研究では、技能の異なる18人のドライバースイングを比較した研究で、身体重心の移動・軌道・加速度の時系列が測られました。上級群では、重心加速度が最大になる時点が初心者・中級者よりインパクトに近い傾向が報告されています。ただし上級群は4人だけの小規模研究なので、「加速度ピークをインパクトへ近づければ上達する」という処方にはできません。

実用上は、重心加速度を単独の良し悪しで見るより、①方向、②ピークの時刻、③重心位置と速度、④左右の地面反力、⑤・球速・散らばりを合わせて読みます。重心加速度は「体重移動の量」ではなく、身体全体の動きがどの局面で加速・減速しているかを見る指標です。