ゴルフ百科事典

ゴルフボールの「スピン減衰率」って何?

空力・スピン減衰

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まず答え

は、飛行中にボールの回転速度がどれくらいの速さで変化・低下するかを表す考え方です。打ち出し直後のとは別で、飛行中に働くやボールの空力特性、速度・回転条件によって変わるため、全ボール共通の固定値ではありません。

詳しい解説

ゴルフボールは、クラブから離れた瞬間の回転数をそのまま保って飛ぶわけではありません。飛行中には空気から力だけでなく回転を変えるトルクも受けるため、回転速度は時間とともに変化します。この変化の速さを、ここでは「スピン減衰率」として考えます。

空力トルクは回転を変える作用で、スピン減衰率は回転速度がどの程度の速さで変化するかを見る量です。減衰する例では回転と反対向きのトルクを描いています。実際の変化は慣性や速度、回転状態、ボールの空力特性でも変わり、一定のrpm減少量にはしません。

鳴尾らは実物のゴルフボールを最大10,000rpm、気流速度最大80m/sで回転させる風洞装置を用い、抗力・揚力だけでなく空力トルクも測定しました。さらに、測定した空力係数を用いて飛翔中の速度と回転速度の変化を時間積分で計算し、ロボットによる打ち出し実験と比較しています。つまり、飛行解析では初期スピンだけでなく、飛行中に回転がどう変わるかも扱う必要があります。

スピン減衰は弾道にも関係します。回転状態が変われば、ボールに働く揚力や空力条件も飛行中に変化するためです。そのため、打ち出し直後のスピン量が同じ2球でも、空力特性や速度条件が違えば、飛行後半まで同じ回転状態を保つとは限りません。

ただし「毎秒何rpm落ちる」と一律には決められません。研究では空力トルク係数がスピンパラメータに依存することが示されており、ボール形状、ディンプル、速度、回転量、大気条件などで減衰の仕方は変わります。弾道を見るときは、初期スピン量とスピン減衰を別の概念として扱うのが適切です。