ゴルフの 「地面反力ピーク時刻」って 何?
地面反力・フォースプレート
まず答え
地面反力ピーク時刻は、スイング中に地面反力の各成分が最大になる「いつ」を表す指標です。ピークの大きさとは別で、リード足/トレイル足、上下・左右・前後の方向、トップやインパクトなどの基準をそろえて読みます。早いほど良いという固定ルールではありません。
詳しい解説
フォースプレートで地面反力を測ると、上下・左右・前後それぞれの力が時間とともに変化します。その中で、ある区間における最大値が「ピーク地面反力」、その最大値が現れた時間や局面が「ピーク時刻」です。同じピーク力でも、トップ直後に出る場合とインパクト直前に出る場合では意味が違います。
ピーク時刻を読むときは、何を基準に時間を表しているかを確認します。研究では、アドレスからトップ、トップからインパクト、インパクトからフォローといった局面に分けたり、各局面の長さを100%としてピークが何%地点で出たかに正規化したりします。Castroらの2018年研究では、ピッチングウェッジ・7番アイアン・4番アイアンで、左右脚それぞれの上下・左右・前後方向のピーク地面反力と、そのピークが各局面の何%で現れたかを比較しました。クラブによって一部のピーク時刻が異なり、力の大きさが似ていても発揮するタイミングは同じとは限りませんでした。
Queenらの2013年研究では、男性28人を低ハンデ群と高ハンデ群に分けて左右脚の3次元地面反力を測定しました。低ハンデ群では、垂直方向や左右方向など一部の地面反力ピークが高ハンデ群より早く現れました。この結果は、技能差を見るときにピークの大きさだけでなく時刻も別に見る必要があることを示します。
ただし、「ピークを早く出せば上達する」とは言えません。ピーク時刻は左右どちらの足か、力の方向、クラブ、スイング時間、区間の定義で変わります。横断研究で技能差が見つかっても、意図的にその時刻へ合わせれば成績が改善するという因果までは示していません。
実用上は、①リード足かトレイル足か、②上下・左右・前後のどの成分か、③トップ・インパクトなど何を時刻ゼロや区間境界にしたか、④実時間か局面内の割合か、をそろえて比較します。ピークの大きさとピーク時刻はセットで見ると、地面へどれだけ力を出したかだけでなく、スイングのどの局面で力を使ったかを分けて評価できます。