ゴルフ練習で いう 「内在的フィードバック」とは?
フィードバック・運動学習
詳しい解説
内在的フィードバックとは、動作をした本人が自分の感覚系から受け取る情報です。たとえばゴルフでは、インパクトの手応え、打音、身体がどう動いたかという感覚、目で見た出球や転がりなどが該当します。これに対し、弾道計測器の数値、動画解析、コーチの助言のように外部から追加される情報は、付加的フィードバックとして区別されます。
重要なのは、内在的フィードバックが「感覚だけを信じればよい」という意味ではないことです。本人の感覚は学習の手掛かりになりますが、実際の動きや結果とずれることもあります。そのため、自分で感じた内容と外部計測を照合しながら、何を自分で判別できるようになったかを見るのが実用的です。
Andersonらの運動学習実験では、結果情報をすぐ与える条件と遅らせる条件を比較し、課題から得られる内在的な感覚情報への慣れと、外部から与える結果情報の使い方が保持成績に関係することが示されました。ButkiとHoffmanのゴルフパッティング実験でも、毎回詳しい結果情報を受けた群は練習中の成績が良い一方、結果情報を減らした群は遅延保持で良い成績を示しました。これは、外部情報が少ない試行で自分の感覚や球の結果を使う余地が増えた可能性と整合します。
ただし、外部フィードバックを減らせば必ず上達するわけではありません。課題の難しさ、経験量、本人が感覚情報を判別できるかによって必要な支援量は変わります。
ゴルフ練習では、打った直後にまず「打点はどこだったか」「出球はどちらだったか」「どんな感触だったか」を短く自己評価し、そのあと計測器や動画で答え合わせする方法が使えます。目的は計測器を捨てることではなく、外部情報がなくても自分で誤差を感じ取れる範囲を広げることです。