測定不確か さって 何? 測定誤差とは 違う?
測定科学・不確かさ
まず答え
測定不確かさは、「測った値の周りに、どの程度の不確かさが残っているか」を表す量です。測定誤差が測定値と基準値との差を表すのに対し、不確かさは測定結果に付随する値の広がりを表します。小さいほど測定結果を狭い範囲で捉えられますが、ゼロでないから測定が間違いという意味ではありません。
詳しい解説
測定不確かさは、測定結果をどの程度の幅で受け取るべきかを示す考え方です。
国際計量用語集(VIM)は、測定不確かさを、利用できる情報に基づいて測定対象に割り当てられる値の「ばらつき」を表す非負の量と定義しています。NISTも、測定後に測定対象の値について残る不完全な知識を定量化するものとして説明しています。
ここで重要なのは、「測定誤差」と同じではないことです。測定誤差は、測定値と基準となる値との差です。たとえば基準が100で機器が102を示したなら、その差2が誤差です。一方、測定不確かさは「102という結果をどの程度の幅で考えるべきか」を示します。基準値が分からず誤差を直接求められない場合でも、不確かさは評価できます。
不確かさには、繰り返し測定したときのばらつきだけでなく、校正、基準値、環境、測定手順などから生じる成分も含まれます。そのため、同じ数字を毎回表示する機器でも、基準から一定方向にずれていれば不確かさや校正の検討は必要です。
ゴルフの弾道計測器で考えるなら、表示が「クラブ速度45.0m/s」だからといって45.0が完全な真値とは限りません。機器の測定特性や設置条件、処理方法などを含めて、その値をどの程度の確かさで扱えるかを見るのが測定不確かさです。
したがって、小数点以下の桁数が多いことと、不確かさが小さいことも別です。機器やデータを比較するときは、表示値だけでなく、再現性・校正・測定条件と合わせて判断します。