積層造形に よる 迅速試作とは?
製造工学・積層造形
あとで読む保存した記事へ →
まず答え
3Dデータから材料を積み重ねて試作品を作り、専用の金型や治具を作る前に形状や設計を素早く確認・修正する方法です。設計変更のたびに大がかりな工具を作り直す必要が少ないため、試作の反復を速めやすいのが特徴です。
詳しい解説
積層造形は、一般に3Dプリントとも呼ばれ、デジタル設計データをもとに材料を加えながら立体形状を作る製造方法です。迅速試作では、この方法を最終製品の量産そのものではなく、設計を早く形にして評価・修正するために使います。
従来の製造では、形状によっては金型、専用治具、複雑な切削工程などの準備が必要です。NISTは積層造形の利点として、こうした工具の準備にかかる時間と費用を省き、迅速な試作と設計反復を可能にする点を挙げています。設計上の問題を見つけたら3Dデータを修正し、次の試作品を作って比較しやすくなります。
ゴルフ用具で考えると、ヘッドや内部構造、治具、部品などの形状を試すとき、設計案を実物へ落とし込んで、寸法、組み立てやすさ、重量配置、外観などを確認する用途が考えられます。複雑な内部形状を作りやすいことも、積層造形の強みです。
ただし、迅速試作で作れた形が、そのまま量産品として同じ性能・品質になるとは限りません。積層造形には材料特性、表面品質、寸法精度、工程のばらつき、認証などの課題があり、NISTも品質評価や工程管理を重要課題として扱っています。
したがって「積層造形による迅速試作」は、3Dプリントなら何でも速いという意味ではなく、金型などの準備を減らし、設計→試作→評価→修正の反復を短い周期で回しやすくする開発手法と考えるのが適切です。