3Dスイング解析の 「右膝屈曲・伸展」って 何?
関節運動・膝
まず答え
右膝の屈曲・伸展は、右の大腿と下腿の間の曲げ伸ばしを表す関節運動です。右打ちでは右脚がトレイル側になります。骨盤の上下動や右足の地面反力とは別の指標で、3D解析では大腿と下腿の相対角として読みます。
詳しい解説
膝の屈曲・伸展は、大腿と下腿の相対的な曲げ伸ばしです。一般に膝を曲げる方向が屈曲、伸ばす方向が伸展です。ゴルフの3D解析では大腿と下腿に設定した座標系から関節角を計算するため、映像で右脚全体が傾いたり身体が沈んだりする見た目とは区別します。
右打ちでは右膝がトレイル側です。Choiらの2015年研究では、熟練者18人と未熟練者23人のスイングを3D動作解析と2枚のフォースプレートで測定し、左右膝の屈曲・伸展角と関節モーメントを解析しました。熟練者ではリード膝とトレイル膝で、曲げ伸ばしと関節モーメントの関係が同じではなく、左右脚で異なる役割が示されました。
KimとSoの2017年研究では、プロ15人とアマ10人がドライバーと5番アイアンを打ち、ダウンスイング中の膝運動を比較しました。トレイル膝では、プロ群の大腿と下腿の最小角がアマ群より小さく、また5番アイアンではドライバーより可動範囲が小さいなど、技能やクラブで動き方が変わりました。したがって、右膝の屈曲量を一つの固定値へそろえる考え方は適切ではありません。
膝角度と膝への力学的負荷も別です。膝の曲がり具合が同じでも、地面反力、足向き、クラブ、速度、股関節や骨盤の動きが違えば、関節へ加わる力やモーメントは変わります。
実用上は、①右打ち・左打ち、②右脚がリード側かトレイル側か、③角度のゼロや正負の定義、④アドレス・トップ・インパクトなどの局面をそろえて比較します。右膝だけを単独の正解角度へ合わせず、右股関節、骨盤、足部、地面反力、打球結果と同じ時間軸で評価します。