ゴルフ百科事典

ゴルフスイングの「分離タイミング」って何?

3Dスイング解析

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まず答え

分離タイミングは、骨盤と胸郭など2つの身体部位の相対的な向きの差が、スイングのどの時点で増え、最大になり、縮まり始めるかを見る時間情報です。分離角は差の大きさ、は差が変わる速さなので、分離タイミングとは別です。

詳しい解説

「分離タイミング」は、骨盤と胸郭など2つの身体セグメントの相対的な向きの差を、時間の流れの中で見る考え方です。代表例は、胸郭と骨盤の回旋差として扱われるXファクターです。最大で何度離れたかだけでなく、その差がいつ増え始め、いつ最大になり、その後いつ縮まり始めたかを見ます。

Horanらの2010年研究では、ハンディキャップ4以下の熟練男性19人・女性19人を3次元動作計測し、ダウンスイング中の胸郭と骨盤の角度・角速度を連続的に解析しました。胸郭と骨盤は同じ時刻に同じように動くわけではなく、時間の中で相対関係が変化します。したがって、トップやインパクトの1点だけを見るより、分離がどう増減したかを時系列で見る必要があります。

ここで分離角・分離速度とは区別します。分離角は「その時点で何度離れているか」、分離速度は「その角度差がどれくらい速く変化しているか」、分離タイミングは「その変化がスイングのいつ起きたか」です。同じ最大分離角でも、早く作る人と遅く作る人ではが異なります。

同じ軸と符号定義で、分離角を胸郭角から骨盤角を引いた値とすれば、その時間変化率が分離速度です。角度差が大きくても一定なら分離速度はゼロになります。図は一軸の説明例で、人体の実測値、理想角度、三次元の普遍的な定義ではありません。

また、Brownらの2013年研究では、Xファクターを3つの方法で計算するとスイング中のイベント値に有意な差が出て、方法間の対応も個人依存でした。つまり『最大分離が何ミリ秒前なら正解』のように、別の計測法の値をそのまま共通基準にはできません。

LambとPatakyの2018年研究でも、低ハンデ16人では振る強さによってや骨盤―胸郭の連動が変化し、個人差も大きいことが示されています。実用上は、分離タイミングを単独の理想値へ合わせず、同じ計測法・同じクラブで、クラブ速度、、球筋、本人内の再現性と一緒に評価します。