芝抵抗とは?
芝・クラブ相互作用
まず答え
芝抵抗は、クラブヘッドが芝の葉や茎、地表を通過するときに受ける抵抗のことです。芝丈だけで決まらず、密度、芝目、水分、ボールの沈み方、ソール形状や入射条件でも変わります。
詳しい解説
ここでいう「芝抵抗」は、クラブヘッドがボールへ向かって進む途中やインパクト後に、芝の葉・茎・ほふく茎、場合によっては地表から受ける抵抗をまとめて表す言葉です。
重要なのは、芝が高いほど必ず抵抗が大きい、とは限らないことです。USGAはバミューダグラスのラフについて、横方向へ伸びる茎と葉が絡み合った層を作るため、より直立した冷涼地型芝より低い刈高でもクラブヘッドへ大きな抵抗を与え得ると説明しています。つまり、抵抗には芝丈だけでなく、茎葉の向きや密度、絡み方が効きます。
また、ボールがどれだけ芝の中へ沈んでいるかも重要です。Strunkらの2015年研究では、3種類の芝を0.5〜4.0インチの刈高で用意し、技量の異なる2人が7番アイアンで打ったところ、ボールの露出率として測ったライの違いが、ボール初速、スマッシュファクター、キャリー距離へ有意に関係しました。これは2人・3草種・7番アイアンという条件の研究で、「芝抵抗」だけを単独測定した実験ではありません。ボールのライと打球結果の関係を示す根拠ですが、すべての芝種・番手・プレーヤーへの一律の数値補正には使えません。
実戦では、芝抵抗を一つの固定値として考えるより、①芝丈、②密度、③順目・逆目、④乾湿、⑤ボールの露出・沈み方、⑥クラブの入射角やソール形状を分けて見ます。同じ長さのラフでも、これらが違えばクラブの抜け方や減速の仕方は変わります。
なお、芝抵抗は単純な「摩擦係数」だけでは表せません。クラブは芝葉や茎を押し倒す・曲げる・切ることがあり、地面にも接触するためです。GOLF DNAでは、芝抵抗を芝とクラブの相互作用全体を表す実戦上の概念として扱います。