ゴルフ百科事典

速度練習で、スイング速度の低下を中止判断に使うなら何を基準にする?

速度トレーニング・疲労管理

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まず答え

ゴルフの速度練習には、全員共通の「○%落ちたら終了」という確立した基準はありません。同じ器具・同じ計測器でその日の基準速度を作り、単発ではなく複数球で速度低下が続くか、さらにや動作の質が崩れていないかを合わせて判断します。

詳しい解説

スイング速度の低下は、を見つける手掛かりにはなります。ただし、ゴルフの速度練習で「最大値から何%落ちたら必ず終了」という閾値は、現時点では十分に検証されていません。

まず必要なのは、その日の基準値です。ウォームアップ後に同じ器具、同じ振り方、同じ計測器で数球測り、最高値だけでなく複数球の分布を残します。その後のセットで速度を比較します。単発の遅い1球だけで終了すると、通常のスイングばらつきや計測誤差を疲労と誤認する可能性があります。

TrackManを使ったゴルファー21人の研究では、6番アイアンとドライバーを各3球ずつ測り、クラブヘッド速度などに高い同一セッション内の信頼性が確認されました。ただし、これは人が繰り返し打つ条件での測定であり、計測器だけの誤差を取り出した実験ではありません。報告された変動係数を、そのまま「この割合だけ速度が落ちたら止める」という基準にはできません。自分の通常のばらつきを先に把握してから、続けて起きる速度低下を読む必要があります。

ゴルフ特有の疲労研究では、7人のゴルファーに疲労課題を行わせたところ、疲労はクラブヘッド速度を約2.0〜2.5%低下させた一方、ショットの一貫性はむしろ改善する方向の結果も出ました。したがって「速度が少し落ちた=動作全体が悪化した」とは限りません。

一方、筋力トレーニングでは、反復速度の低下率をセット終了条件にする研究があります。スクワットで20%低下と40%低下を比較した試験では、許容する速度低下量によってトレーニング量や適応が変わりました。ただし、これはバーベルの反復運動であり、最大意図のゴルフスイングへ20%や40%をそのまま移す根拠にはなりません。

実用上は、①ウォームアップ後に基準速度を作る、②同じ器具・同じ側・同じ計測器で比較する、③1球ではなく2〜3球以上続けて低下するかを見る、④打点、バランス、痛み、スイングの制御低下も同時に見る、という順で判断します。固定の%を使いたい場合は、自分の通常変動と過去のセッションを蓄積し、「この低下幅になると次のセットで速度や打点が戻らない」という個人基準を作る方が適切です。

つまり、速度低下は終了判断の一要素には使えますが、ゴルフでは単独の絶対基準にはしません。