ゴルフ百科事典

冬の朝、谷のホールだけ強く冷え込むことがあるのはなぜ?

ゴルフ気象・局地気温

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まず答え

夜に地面付近で冷えた空気は密度が高く、斜面を下って谷や低地にたまりやすいからです。特に晴れて風の弱い夜は放射冷却と「冷気の流下」が起こりやすく、同じコース内でも谷のホールだけ気温が低く、霜が長く残ることがあります。

詳しい解説

ゴルフコースは数百メートルから数キロの中に、尾根、斜面、谷、林などが混在します。そのため、天気予報では同じ地域でも、ホールごとに朝の気温が違う小さな気候差が生まれます。

晴れて風の弱い夜は、地面から熱が放出される放射冷却で地表付近の空気が冷えます。冷えた空気は暖かい空気より密度が高いため、斜面に沿って低い場所へ流れ、谷底にたまりやすくなります。米国国立気象局は、この現象を「cold drainage」と説明し、谷では夜の冷たい空気が底から蓄積していくとしています。

晴れて風の弱い夜は地面が熱を失い、その近くの空気が冷えます。冷気が低い場所に流れたまると、同じコースでも谷が冷えやすくなります。数度の差や霜の発生を固定的に予測する図ではありません。

そのため、コースの高い場所や風が通る場所より、低い谷や風の弱い窪地の方が数度低くなることがあります。米国国立気象局の資料でも、風の弱い朝に低地が近くの丘より大きく冷えた実例が示されています。USGAも、低地や風から遮られた場所では霜が残りやすく、谷へ冷気がたまることでホールごとの霜の残り方が変わると説明しています。

つまり「コースの代表気温が3℃だから全ホールも3℃」とは限りません。冬の早朝は、標高だけでなく、谷底か斜面か、風が抜けるか、日が当たるかで霜や凍結の状態が変わります。スタート可否を判断するときは、クラブハウス前や1番ティーだけでなく、冷えやすい低地のホールも確認する必要があります。