ゴルフ業界分析

公表資料調査 · 2026年10月28日公開

キャディの採用・派遣と働く人の収入|調査レポート

7年間の統計、4期の単独クラブ収入、会社規模、実名コース、募集賃金、派遣開示、ツアーの契約まで。

GOLF DNA編集部 · 調査 2026年10月28日

日本のコースキャディを中心に、雇用・派遣・請負・個人受託を分けて調査した。統計の対象、売上と賃金、募集と実績を区別する。

01

調査で見えたこと

日本のキャディ業務を、ゴルフ場で一般客に付く仕事と、プロ選手に帯同する仕事に分けて調べた。中心に置いたのは、ゴルフ場の直接雇用、外部会社による派遣・請負、個人による業務受託である。

経産省の旧統計の調査対象では、キャディ数とキャディフィ収入の動きは、利用者数やゴルフ場売上全体の回復と一致していない。一方で、相模原GCのキャディフィ収入は2022〜2025年にほぼ横ばいで、料金改定によって人員確保を目指す別のクラブも確認できた。

全国の派遣・請負市場額を直接示す統計は、今回の採用資料からは確定できなかった。ゴルフ場のキャディフィ収入、受託会社の売上、労働者の賃金は、同じサービスのお金を別の段階で記録している。それぞれの規模を足し合わせて市場総額にはしない。

出典 [7][8][15][20]

02

利用者の料金から、給与・報酬までの流れ

一般客はゴルフ場にプレー代を払い、その内訳にキャディフィが含まれる場合がある。直接雇用なら、ゴルフ場が雇用主として給与を支払う。外部会社を使う場合は、ゴルフ場から会社へ派遣料金・業務委託料等が支払われ、その会社が雇用する人へ賃金を払う経路がある。個人が業務を受けるなら、契約に沿った報酬の支払になる。

したがって、利用者から1組分を回収した額が、そのまま担当者に渡るわけではない。雇用主側には、教育、配置、欠員への対応、労務管理などの仕事がある。契約によって、交通、制服、保険、待機等の費用を誰が負担するかも変わる。個別の請求書や契約書が出ていない案件について、これらの配分率を推測しない。

料金表から確定できるのは、掲載条件で利用者に請求する額である。そこから賃金を推定したり、別会社の求人日給を差し引いて特定コースの利益を求めたりする方法は採らない。

利用者のお金が、給与・報酬になるまで

同じ現場でも、支払う相手が違う

利用者キャディフィを含む料金をゴルフ場へ
ゴルフ場直接雇用なら給与を支払う。外注なら契約先へ支払う
派遣・請負会社、または個人受託者会社が雇う場合は賃金。個人受託なら契約に沿った報酬
関係を簡略化した図。金額や配分率は示さない。出典:厚労省の派遣説明、各社の事業案内。

出典 [2][3][5][23]

03

直接雇用・派遣・請負・個人受託を区別する

雇用主と、現場で仕事を指示する側を分けると、四つの関係が見えてくる。直接雇用ではゴルフ場が雇用主となり、仕事の指示も行う。労働者派遣では派遣元が雇用し、派遣先が指揮命令する。外部会社が請負として業務を処理する場合、その会社が自ら雇う人の労務や仕事の遂行を管理する。

個人への業務委託は、雇用の賃金とは異なる報酬関係として分けた。ただし、契約の名称だけで関係が決まるわけではない。厚労省は、派遣か請負かは37号告示に基づいて実態で判断すると説明している。外注先の名称が判明しただけでは、当該コースの具体的な指揮命令関係までは確認できない。

本調査の会社・コース一覧は、企業が公表した事業や提携先の記録である。個々の現場について法的な契約適否を判定する資料ではない。

雇う相手と、仕事を指示する相手

会社への業務委託と、個人の働き方を分けて読む

直接雇用

雇用・報酬
ゴルフ場から賃金
仕事の指示・管理
ゴルフ場

派遣

雇用・報酬
派遣元から賃金
仕事の指示・管理
派遣先

会社の請負

雇用・報酬
請負会社から賃金
仕事の指示・管理
請負会社

個人の受託

雇用・報酬
契約相手から報酬
仕事の指示・管理
契約内容と実態を確認
一般的な関係。派遣・請負は契約名だけで決まらない。出典:厚労省。

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一般的な関係の整理。個別契約の適法性を判断したものではない。
働き方雇用・報酬の相手仕事の指示・管理の基本
ゴルフ場の直接雇用ゴルフ場から賃金ゴルフ場
労働者派遣派遣元から賃金派遣先の指揮命令
会社による請負請負会社から賃金請負会社が自ら管理
個人の業務受託契約相手から報酬契約内容と実態を確認

出典 [2][4]

04

受託会社の正社員として働く道もある

外注という言葉だけでは、働く人が正社員か、期間のある雇用か、個人事業主かは分からない。ワークステーションの公式募集は、中途キャディ職の雇用形態を正社員と明記している。ゴルフ場側が部門を委託する契約と、受託会社と社員の雇用契約は別の関係である。

同社の2027年卒募集では、大卒以上の月給21万5,000円、短大・専門卒21万円、規程に基づく年2回の賞与、月額1万円の寮等を掲載している。これらは募集条件であり、現在働く全員の給与や実際の平均年収ではない。

勤務は7時〜15時40分、休憩60分で、日による変動とシフト制も明記されている。コースに出ている時間だけで雇用条件を読み切ることはできず、会社の制度と現場の勤務を合わせて見る必要がある。

出典 [6][5]

05

全国のキャディは今何人か

厚労省のjob tagの本文には、ハウスキャディの就業者が2017年時点で約3万2,000人という記述があり、経産省の特定サービス産業実態調査を挙げている。これは過去の観測値であり、2026年の人数としては用いない。

同じページの統計欄には、より広い「娯楽場・スポーツ施設等接客員」等の職業分類に対応する数字が並ぶ。ページ自体が、必ずしもキャディだけの統計ではないと注意している。そこで表示された40万8,310人や年収390万円を、キャディ単独の人数・平均年収として採用することもしない。

今回の継続比較は、次節の経産省動態統計の調査対象に限定した。2017年の全国的な就業規模の説明と、2024年の調査対象内3,601人を直接つないで、大幅な全国減少率を計算することはできない。

出典 [29][7]

06

長期統計は特定8都道府県の調査対象

経産省の特定サービス産業動態統計調査におけるゴルフ場は、北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、香川、福岡の8都道府県を対象とする。全国の全ゴルフ場を数えた統計ではない。内閣府掲載の調査内容説明でも、特定地域における売上高上位の事業所を調べる方式が示されている。

本稿はe-Statの年次実数、年次伸び率、月次実数の各原表を保存した。表示単位は、売上が百万円、利用者・従業者・キャディが人、営業規模がホール。人数については年次表と各年12月の月次表の一致を照合し、年末人数として表示している。年間の延べ出勤数や実働時間ではない。

年次数値と、表示された月次数値の合計には丸めの差がある。2024年の売上は年次原表の104,953百万円を採用し、丸められた12か月分を足した104,954百万円で置き換えない。

出典 [9][7][30]

07

2018〜2024年の人数・売上の実数

年末キャディ数の掲載値は、2018年4,336人、2019年4,115人、2020年4,009人、2021年3,972人、2022年3,800人、2023年3,627人、2024年3,601人である。原表の掲載実数としては減っている。

同じ対象のキャディフィ収入は、2018年150億8,600万円、2019年147億300万円、2020年121億8,500万円、2021年134億6,600万円、2022年131億1,300万円、2023年128億5,500万円、2024年126億1,400万円だった。全国のキャディ付きプレー市場額ではない。

調査対象や数値の変更に伴う不連続があるため、掲載実数の比を、そのまま同一条件の成長率としては扱わない。下表の実数は規模の確認用とし、動向は次節の公表前年比を使って確かめる。

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特定8都道府県の調査対象の原表実数。全国値ではない。金額・利用者は年計、人数は年末。
年売上全体・億円キャディフィ・億円利用者・万人年末キャディ・人
2018888.32150.86892.584,336
2019917.58147.03929.614,115
2020798.92121.85891.254,009
2021944.27134.661025.763,972
20221020.14131.131053.123,800
20231057.77128.551050.463,627
20241049.53126.141031.163,601

出典 [7][8]

08

調査変更を調整した前年比ではどう動いたか

公表前年比では、2024年のキャディフィ収入は2.4%減、利用者数は2.0%減、売上全体は0.7%減だった。実数同士を割って求める変化とは一致しないので、こちらを調整後の動きとして使う。

複数年の方向を比較するため、2018年を100とし、2019年以降の公表前年比を順に掛けた参考指数を計算した。2024年はキャディフィ86.9、利用者105.2、売上全体108.1、キャディ数84.6となる。公表値自体が丸められているため、小数点以下まで精密な公式指数としては扱わない。

キャディフィは2021年に増加し、2022年も公表前年比では1.6%増えたが、その後2023年と2024年に減少した。単純に毎年縮む一本調子の市場と説明するより、回復後も2018年水準に届いていない点を見る方が実態に近い。キャディ数の前年比は、この7年の各年でマイナスだった。

客足・売上と、キャディの動きは違う

2018年=100。調査変更等を調整した公表前年比を連鎖

608010012018192021222324
利用者数105.2売上全体108.1キャディフィ収入86.9キャディ数84.6
特定8都道府県の調査対象。編集部計算の参考指数で、全国推計や公式指数ではない。各年の公表前年比には丸めがある。出典:経産省・e-Stat。

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調査対象等の変更を調整した公表前年比。原表実数からの再計算値ではない。
年キャディフィ前年比利用者前年比キャディ数前年比
2018-6.7%-4.9%-3.5%
2019-0.1%+4.4%-3.7%
2020-18.1%-8.4%-3.8%
2021+9.8%+10.7%-0.9%
2022+1.6%+2.6%-4.3%
2023-2.5%-1.2%-3.0%
2024-2.4%-2.0%-0.7%

出典 [8]

09

キャディフィ収入だけでは利用率は分からない

キャディフィ収入は、キャディを付けた人数、人数別料金、サービスの組み方等の影響を受ける。統計の全利用者数にはセルフプレーの利用者も含まれるため、キャディフィ収入を全利用者で割った値を、キャディ付き利用者1人の単価にはできない。

また、在籍人数は出勤可能な人数や労働時間と同じではない。パートタイムや出勤日数、1人が担当するラウンド数、会社間の応援配置などによって、同じ人数でも提供できる仕事の量は変わる。今回の原表から、その内訳は追えない。

このため、全国のセルフ化率、キャディ1人当たりの実働組数、外注化率は計算していない。セルフ化が収入減の一因である可能性は、仕事内容の説明や個別コースの運営と整合するが、この統計だけで要因別の寄与率を確定することはできない。

出典 [7][29]

10

不足感と採用難は、人数の推移と別に確認する

人数や売上の統計だけでは、人手が余っているのか、必要な人を確保できないのかは分からない。業界団体の雇用調査は、ゴルフ場側の不足感と採用の難しさを直接尋ねている。

2017年8〜9月の3団体共同調査は、全国1,593場に配信し407場が回答した。キャディの充足状況で「不足気味」と「欠員状態」を足すと、正社員84.4%、パート・アルバイト90.5%だった。これはその回答調査内の部門別集計であり、2026年の全国不足率ではない。

別の2018年9〜11月調査は286場に依頼し、ゴルフ場の有効回収率45.1%。キャディの設問はN=91で、「不足気味」39.6%、「欠員状態」51.6%だった。同じN=91の非正社員採用では「苦労している」69.2%と「やや苦労」9.9%で計79.1%。採用していない・無回答も分母に含む。調査対象と設問が違うため、2017年から悪化した割合は算出しない。

採用に苦労しているという回答は、以前から多い

2018年9〜11月調査/キャディの設問N=91

人数の不足感91.2%

不足気味39.6%+欠員状態51.6%

非正社員の採用難79.1%

苦労69.2%+やや苦労9.9%

別々の設問。採用していない・無回答も分母に残す。過去の回答調査であり、現在の全国比率ではない。出典:NGK等の高齢者活躍ガイドライン、PDF49〜50ページ。

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過去の回答調査。現在の全国比率ではない。2017年は設問別の回答数が明記されておらず、2018年とは対象・質問が異なる。
調査年・対象問い公表値・合計
2017年・有効回答407場の調査正社員キャディの不足気味+欠員53.6%+30.8%=84.4%
2017年・同調査パート等キャディの不足気味+欠員60.8%+29.7%=90.5%
2018年・キャディ設問N=91人数の不足気味+欠員39.6%+51.6%=91.2%
2018年・キャディ設問N=91非正社員採用に苦労+やや苦労69.2%+9.9%=79.1%

出典 [31][32]

11

募集しても利用希望に応えられない公式事例

富士小山GCの2024年4月1日料金改定の告知は、キャディ付きプレーの希望が多いものの、人員不足ですべてに応えられないと説明している。新卒・中途とも採用を継続しても解消せず、採用活動の強化と待遇改善を検討すると記載する。利用者の希望があるのに、提供側の人数が足りない例である。

京葉CCの江ヶ崎忠晴支配人は、2025年5月時点の記名インタビューで、退職者を補充したくても応募が集まりにくいと説明している。休日の不定期さ、他業種との給与の比較を理由として挙げる。当事者が語った個別コースの事情であり、全コース共通の原因と断定はしない。

帝国データバンクの2025年12月公表の2024年度動向調査も、若手確保難とキャディを中心とする高齢化、派遣キャディの人件費上昇等に触れる。過去の不足感調査に加え、2024〜2025年にも確保の難しさを示す資料がある。

出典 [10][11][33]

12

売上の減少には、提供できなかった仕事もあり得る

キャディフィ収入が落ちた場合、利用者が安いセルフプレーへ移った、キャディを付けたい利用者の来場自体が減った、人数不足で希望する組に付けられなかった等の経路が考えられる。収入の合計と在籍人数だけから、どの経路が何割かを分けることはできない。

富士小山GCの説明は、少なくとも一部では人員不足によって需要を受け切れない状況があることを示す。一方、他のすべてのコースにも同じ事情があるとは言えない。キャディ付きとセルフをどの程度提供するかという運営方針も関わる。

採用難を測るには、日別のキャディ付き希望組数、必要人数、自社と外部それぞれの実出勤人数、付けられずセルフに変更した組数や断った件数等を合わせたい。公表統計の売上減を、すべて利用者側の需要減と説明することは避ける。

出典 [10][7]

13

一つのコースが複数社から人を集める理由

複数の供給会社を使う理由としては、曜日や時期による出勤可能者の違い、そのコースを担当できる経験者の確保、欠員時の代替、自社採用と外部利用をどう組み合わせるかという方針が考えられる。これらは配置の仕組みから考えられる説明で、特定コースで実証した原因ではない。

LyMのSWAG CADDYは、契約コースのリストに総武カントリー総武コースを掲載している。公開情報から確認できるのは、この会社による掲載関係である。総武コースの契約先総数、曜日別の供給人数、自社人数との配分は同ページからは分からない。

会社数を増やしても、その日に来られる人数がそろうとは限らない。登録人数、コース習熟者数、出勤可能人数、実際の出勤人数を分ける必要がある。複数社の名簿に同じ人が含まれる可能性もあるため、名簿の人数の単純合算を実働人数にはしない。

出典 [13][12]

14

急な欠員には、単価とコース習得の条件が付く

エクセレントサービスのキャディ特急便は、急な人手不足、繁忙期、週末、欠員等に対し、登録者へスポットの仕事を案内する仕組みを説明する。緊急性が高い案件では通常より高い報酬を設定するとしており、必要な日だけ経験者を確保するサービスである。

2026年10月28日閲覧時、同年11〜12月のカメリアヒルズCC案件には、1万8,000円、交通費実費、経験者に限る、就業前に2ラウンドのプレーによるコース習得が必要という条件が載る。掲載額は実際の支給実績ではなく、その案件だけで雇用形態や研修中の給与も確定できない。

LyMも、未経験者の最短デビューを4週間と自己公表している。採用できた当日に、どのコースでも一人で組を担当できるわけではない。経験者の応援でもコースを覚える準備があり、その時間が供給をすぐ増やしにくい理由の一つになり得る。

出典 [12][13]

15

人を集めた後も、仕事の配り方が課題になる

京葉CCの支配人は、2025年5月時点で正キャディ29名、研修生6名、インドネシア人インターン6名に言及し、アルバイトと派遣も活用すると説明している。各区分の重複を確認できないため、足し合わせた総人数は作らない。

同氏は、派遣が優先される傾向があり、キャンセル時にアルバイト側へしわ寄せが出る場合もあると話す。これは人を確保した後にも、誰に何回の仕事を割り当てるかという調整が残ることを示す個別事例である。他の会社のキャンセル契約や賃金の扱いまで同じとはしない。

同クラブの対策として、固定給にラウンド給・ランク給を組み合わせる給与体系、土日の託児サポートも紹介される。採用時の1回単価だけでなく、収入の安定、勤務できる日、子育てとの両立、教育を終えた後も働き続けられる条件までが、人員確保に関わる。

出典 [11]

16

2025年以降を同じ系列で埋めない

旧・特定サービス産業動態統計調査は2024年12月分で終了し、2025年から総務省のサービス産業動態統計へ統合された。総務省のQ&Aは、旧調査の細かな業種別売上の一部を参考表として公表する方針を説明している。

制度が変わった後の売上と、旧調査のキャディ人数・キャディフィ収入を、同じ母集団の連続系列としてはつないでいない。売上の新しい観測があっても、キャディ単独の業務量を更新できるとは限らない。

本稿では、継続比較は2018〜2024年と明記し、2025〜2026年の実態は企業開示、個別料金改定、募集条件で補う。統計が止まっている部分を、取材例や求人件数で全国値に置き換えることはしない。

出典 [34][7]

17

相模原GCのキャディフィ収入は4期ほぼ横ばい

の有価証券報告書は、コース使用料をグリーンフィー、キャディフィー、諸経費、その他に分けている。2023年12月期の報告書から2022・2023年、2025年12月期の報告書から2024・2025年を取り出し、同じ収入項目を比較した。

キャディフィ収入は272,934千円、272,767千円、274,806千円、275,249千円。2022年から2025年の増加率は約0.8%で、ほぼ横ばいと読める。クラブの売上全体や会費の増減を、キャディフィ収入の変化としては扱っていない。

これは36ホールの1クラブの売上である。キャディに支払った賃金や外注費、担当人数、付帯率はこの収入表からは分からない。全社の平均年間給与も、キャディだけの給与に置き換えない。全国動向と違う個別事例が存在することを示す資料として用いた。

1クラブのキャディフィ収入は、ほぼ横ばい

相模原ゴルフクラブ/各年12月期/単位:億円

棒の始点0億円、右端3億円
2022
2.729
2023
2.728
2024
2.748
2025
2.752
36ホールの単独クラブ。人件費や全国市場ではない。出典:2023・2025年12月期有価証券報告書の収益認識注記。

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有報の収益認識注記。2022・2023年はPDF47ページ、2024・2025年はPDF43ページ。税抜の収入項目。
12月期キャディフィ収入2022年を100とした実数比
2022272,934,000円100.0
2023272,767,000円99.9
2024274,806,000円100.7
2025275,249,000円100.8

出典 [14][15]

18

1人の料金と1組の売上を取り違えない

の公式料金では、キャディフィは4バッグ1人4,950円、3バッグ5,940円、2バッグ7,590円、1バッグ13,090円。いずれも税込表示で、カートフィ等は別の項目である。

人数を掛けると、1組のキャディフィ回収額は4人1万9,800円、3人1万7,820円、2人1万5,180円、1人1万3,090円になる。少人数ほど1人単価が上がる一方、組全体の回収額は同額にはならない。個別コースの料金設計を示す例である。

回収額は税込であり、原価や利益を示していない。同クラブの求人日給と比べる場合にも、掲載時期、仕事内容、社会保険等の会社負担、研修・待機・管理費などがそろわない。単純な差額から「何割抜いている」とは算定できない。

1人の料金が上がっても、組の回収額は同じにならない

石坂GC/キャディフィのみ・税込

1組1人の料金組の回収額
4人4,950円19,800円
3人5,940円17,820円
2人7,590円15,180円
1人13,090円13,090円
料金ページの値を人数倍した編集部計算。給与、外注料、利益ではない。カートフィ等は別。出典:石坂GC公式料金。

表は横にスクロールできます

料金ページの値を人数倍した編集部計算。キャディへの支払額ではない。
1組の人数1人の税込キャディフィ組全体の回収額
4人4,950円19,800円
3人5,940円17,820円
2人7,590円15,180円
1人13,090円13,090円

出典 [35][21]

19

2023年は淡路CCでキャディ付料金が増額

は、2023年4月1日からキャディフィの値上げに伴うプレー料金改定を告知した。メンバー全日は9,330円から9,990円、ビジター平日は12,080円から12,740円、土日祝は17,910円から18,570円で、各660円の増額である。

同じ告知は、セルフ料金の変更はないとしている。この資料から確認できるのは、キャディ付きのプレー総額の新旧比較であり、キャディフィ単独の旧額・新額ではない。新しいプレー総額を、キャディの1人日給や外注単価に転用しない。

この事例は2023年時点の個別改定である。後述の2025・2026年の別クラブの改定と合わせて、複数年にわたり料金調整が行われたことは確認できるが、全国の値上げ率を作る資料にはならない。

出典 [36]

20

2025年の鎌ヶ谷CCは少人数料金を改定

鎌ヶ谷CCは2025年2月14日の告知で、同年4月1日からキャディフィを改定すると発表した。理由には、人件費高騰、人員不足を補うための採用、雇用条件を含む待遇改善が挙げられている。人の確保と料金改定の関係を、クラブ自身が説明した一次資料である。

4バッグ1人3,850円は据え置き。3バッグは4,400円から5,060円で15.0%増、2バッグは6,600円から7,700円で約16.7%増となる。金額は税込。少人数の組に改定を集中させた点が特徴で、すべての利用者が同率の値上げを受けるわけではない。

同クラブはメンバーだけで2・3バッグを希望する場合、原則として組み合わせを求めるとも記載している。限られた担当人数で何人の利用者を受け入れるかという運営とも関係する。ただし、この告知から実際の賃上げ額や採用増加数までは確認できない。

少人数の料金だけを上げた改定もある

鎌ヶ谷CC/2025年4月1日/1人当たり・税込

1組改定前改定後
4人3,850円3,850円
3人4,400円5,060円
2人6,600円7,700円
4人組は据え置き。クラブは人員確保・採用・待遇改善等を改定理由に挙げた。実際の賃金改定額を示す資料ではない。出典:クラブ公式告知。

出典 [20]

21

2026年の狭山GCは人数別に料金を改定

狭山GCの2026年6月7日の告知は、同年9月16日を実施開始日としている。3・4バッグは税込4,620円から5,500円、2バッグは5,830円から6,600円、1バッグは5,830円から7,700円へ変更した。

3・4バッグの増額は880円、約19.0%。2バッグは770円、約13.2%、1バッグは1,870円、約32.1%となる。4人組の1組分は2万2,000円だが、この額がそのままキャディに支払われることを示す資料ではない。

同告知には新旧料金と実施日が載っている。鎌ヶ谷CCのような具体的な採用・待遇改善の説明を、狭山GCの理由として流用することはしない。異なるクラブの改定を同じ原因で説明せず、公表された範囲をそろえて比較した。

出典 [1]

22

公表会社から追う規模と事業範囲

ワークステーションのゴルフサービス事業本部の企業提供採用ページには、会社売上高27億円(2023年度)、従業員200人(2024年度)、グループ全体290人と掲載されている。同社公式会社概要にも従業員200名の記載がある。一方、会社は医療・事務等の人材事業も行うため、27億円をゴルフ部門単独の売上にしない。

2025年度派遣開示の1日平均派遣労働者490人は、別の期間・集計指標である。会社概要の200人と合算したり、差分からキャディ人数を求めたりしない。売上、従業員、派遣実績、拠点数はそれぞれの意味で読む。

他の専門会社では、確認した公式資料で売上が分からないものもある。その場合は、資本金、仕事の範囲、公表コース等を規模の手がかりとして記録する。非開示を売上ゼロとせず、確認できた会社の金額を足して全国市場額にもしない。

表は横にスクロールできます

企業の自己公表資料。資本金は売上ではない。掲載コース数は売上・人員・市場シェアの代用にはしない。
会社公表されている規模主な仕事
ワークステーション売上27億円・2023年度/従業員200人・2024年度部門受託・派遣・紹介・研修。売上はゴルフ単独ではない
ゴルフサポート資本金4,500万円/主要コース22名称掲載派遣・採用から日々の配置管理まで
シンタム具体的な5コース名と東急ゴルフリゾートを提携先掲載キャディ派遣・教育・レッスン
テンバーディ複数の雇用形態・個人受託の募集額を掲載キャディ請負・教育・ツアー帯同等
関西キャディサポート売上額は今回の公式資料では確認できずキャディ・コース作業・ショップ等

出典 [16][17][24][19]

23

キャディの採用・教育から部門運営まで

ワークステーションは1988年にゴルフ事業を始め、公式沿革では1989年に美奈木事業所を開設している。現在のサービス説明は、CALの採用から教育、労務管理、業務運営までを受託する方式を案内する。単発の欠員補充とは異なるサービス内容である。

の請負案内も、人材確保と、日々の運用・配置・管理を含む。シンタムは派遣・教育と、コースごとのニーズへの対応を説明。テンバーディは新人育成、経験者の講座、定期的な技能確認等を挙げる。関西キャディサポートはキャディ以外にコース作業員、ショップの受託等も扱う。

各社の案内はサービス提供者の説明であり、外注すれば必ず安くなるという実証ではない。ゴルフ場側が採用・教育・日々の配置のどこまで任せるかによって、契約金額と残る社内業務は変わる。

出典 [37][5][3][18][38][39]

24

公表されている会社とコースの関係

ワークステーションの公式ゴルフページには10の事業所名がある。企業提供の採用会社情報と照合できた9コース名を、下表に記録した。PGM沖縄は公式事業所名として残し、名称だけから特定のゴルフ場を補っていない。

シンタムは、横浜CC、磯子CC、本厚木CC、清川CC、川崎国際生田緑地をキャディ派遣・教育の提携先に掲載している。東急ゴルフリゾートという掲載もあるが、これは特定の1コース名として数えていない。ゴルフサポートの主要コースは22名称で、全件を元数値ページのJSONに残した。

これらは企業側の掲載関係であり、更新時点が統一されていない。実際の現行契約、全部門を委託しているか、常駐かスポットか、他社との併用かは別途確認が必要である。掲載関係だけで「外注ゴルフ場一覧」と断定しない。

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略称は本文の読みやすさのため。元データには原掲載の名称・関係・出典を保存。
公表会社掲載コース・事業所の例掲載の意味
ワークステーション美奈木、茨木国際、福岡、九州、フェニックス、三好、新南愛知、川奈、鶴舞公式事業所名と採用会社情報のコース名を照合
シンタム横浜CC、磯子CC、本厚木CC、清川CC、川崎国際生田緑地キャディ派遣・教育の提携先
ゴルフサポート琵琶湖CC、瀬田GC、宝塚GC、よみうりCC、東建多度CCなど22名称会社案内の主要コース。契約形態は個別未確認

出典 [5][16][18][19]

25

直接募集のラウンド給と研修中の給与

石坂GCの2025年1月募集資料は、社員について月21〜25日勤務の場合の月給23万〜29万円、4バッグ・1ラウンドの日給1万1,200円以上を提示している。パートは同条件の日給1万590円以上。社員・パートとも研修約3か月は日給7,500円と分けている。過去の募集資料のため、2026年現在の適用額を保証するものではない。

森林公園GCの公式募集ページでは、ラウンド時日給1万3,000円から、月18日勤務で約23万円という例が示される。研修期間は日給8,500円・7時間勤務、通常の勤務説明は7.5時間勤務である。研修中の単価や勤務時間が別に示される点が重要になる。

いずれも募集額であり、実際の支給実績や、同じ地域の全コースの平均ではない。賞与・土日祝・追加ラウンド等の扱いも資料によって異なり、ラウンド給を単純に365日倍して年収に換算することはできない。

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石坂は2025年1月PDF。森林公園は2026年10月28日確認の掲載値。賃金の適法性・最新の個別適用条件の判定は行っていない。
募集資料通常の提示額研修中
石坂GC・社員4バッグ1R日給11,200円以上約3か月・日給7,500円
石坂GC・パート4バッグ1R日給10,590円以上約3か月・日給7,500円
森林公園GC・キャディラウンド時日給13,000円から日給8,500円・7時間勤務

出典 [21][22]

26

同じ会社でも雇用と個人受託の提示額が違う

テンバーディの採用ページは、正社員、契約社員、アルバイト、業務委託を分けている。正社員は各種手当込み年収300万円以上可能、契約社員は270万円以上可能。社会保険加入と、働き方ごとの休日制度も掲載されている。

アルバイトは1ラウンド日給1万900円以上と交通費、研修中は時給1,200円。業務委託は1ラウンド当たり1万8,000円以上可能とする。いずれも「以上」「可能」という原資料の条件を残した。提示額を全員の実績に置き換えない。

業務委託の報酬と雇用の賃金では、経費や保障の持ち方が異なる。ページだけでは個々人の経費、実際の受注回数、契約の詳細が分からないため、どちらの手取りが高いかは結論づけない。

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同社募集ページ。業務委託の売上と雇用の額面賃金は、手取りとして比較しない。
働き方公表されている額付記された条件
正社員年収300万円以上可能各種手当込み・社会保険・完全週休2日
契約社員年収270万円以上可能各種手当込み・社会保険・週休3日も選択可
アルバイト1R日給10,900円以上交通費別・研修時給1,200円
業務委託1R報酬18,000円以上可能プロ資格所持・取得予定者等への募集

出典 [23]

27

仕事に入れる回数が月額を左右する

1回の単価が同じでも、月に何回仕事を受けるかで金額は変わる。比較の仕組みを示すため、月12回、18回、22回という三つの回数を置き、日給1万900円と報酬1万8,000円を掛けた。回数は編集部の設定で、会社が保証する稼働数ではない。

月18回では雇用側の額面賃金が19万6,200円、業務委託側の売上が32万4,000円になる。両者は同じ意味の可処分所得ではない。業務委託側には、契約内容に応じた経費や税・保険等の負担があり、雇用側にも本人負担の控除がある。具体的な控除額を推測して埋めない。

年間の収入を考えるなら、繁忙期の1か月だけでは足りない。天候や季節、本人の出勤可能日、研修期間、兼業、仕事のキャンセル時の契約条件等を確認する必要がある。月給・年収の募集条件を、1回単価だけから上書きすることもしない。

月の仕事が6回違うと、売上は10万8,000円違う

1回1万8,000円と仮定した、業務委託の計算例

月12回21.6万円

経費等を引く前の売上

月18回32.4万円

経費等を引く前の売上

月22回39.6万円

経費等を引く前の売上

月の回数は編集部の設定で、実績・受注保証ではない。元となる1R報酬はテンバーディの募集「18,000円以上可能」。手取り金額ではない。

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編集部の単純計算。毎回の受注・提示単価の適用を保証せず、手取りの優劣を示さない。
仮定した月間回数日給10,900円の額面賃金報酬18,000円の経費控除前売上
12回130,800円216,000円
18回196,200円324,000円
22回239,800円396,000円

出典 [23]

28

派遣会社の差額はどこへ行くのか

ワークステーションの2025年4月1日〜2026年3月31日の派遣開示は、8時間当たり派遣料金平均2万1,473円、賃金平均1万4,808円、マージン率31.0%と記載する。差額は6,665円で、差額を料金で割ると約31.038%となり、公表の丸め値と整合する。

この資料は同社の派遣事業の平均である。医療・事務等を含む会社で、キャディ単独、またはキャディ部門の請負価格を示す数値ではない。料金・賃金も原資料の公表額をそのまま使い、独自の税抜換算で精度を装わない。1ラウンドの料金に変換もしない。

厚労省は、派遣のマージンには、利益のほか、会社が負担する社会保険や教育訓練等が含まれると説明している。本資料には費用項目別の金額がないため、6,665円のうちいくらが利益かは確定できない。マージン率の大小だけで、キャディの処遇や会社の利益率を順位づけることはできない。

派遣料金と賃金の差額には、費用も入る

ワークステーション/2025年度・全職種の派遣平均/8時間当たり

派遣料金 21,473円
労働者の賃金14,808円
差額6,665円会社負担の保険・教育・運営費等と利益
キャディ単独・請負部門の数字ではない。差額6,665円は編集部計算。公表マージン率31.0%は営業利益率ではない。出典:同社の派遣開示、厚労省。

出典 [24][25]

29

新人を採って育てる商売の時間差

初めてのコースで安全に組を担当するには、コースの把握、進行、接客、危険への対応等を覚える時間が必要になる。直接募集の資料でも、研修期間の別給与が示される。受託会社のサービスも、当日の人数確保と並んで教育を扱っている。

ワークステーションの企業提供採用ページでは、新卒採用は2022年9人、2023年4人、2024年4人と掲載される。ゴルフサービス事業本部の採用情報にある値であり、中途採用や派遣登録を含む全採用数、全国の新規入職者数ではない。離職者数と定着率の欄は未記載なので、定着率100%とは扱わない。

研修を終える前に退職した人の費用や、教育担当者の時間は、提供者側の負担を考える材料になる。ただし今回の開示からその実額は出せない。外注料と賃金の差額をすべて利益とする計算では、こうした期間の費用を落としてしまう。

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マイナビ2027の企業提供採用情報。業界全体の採用動向を示す標本ではない。
採用年掲載された新卒採用者数離職・定着率
20229人未記載
20234人未記載
20244人未記載

出典 [21][5][16]

30

ラウンドの時間だけでは勤務は測れない

森林公園GCの募集は、プレー中の対応に加えて、プレー終了後のクラブやカートの清掃等を仕事内容に挙げている。ワークステーションは、シフトのある1日の勤務時間を示す。石坂GCの資料は、1日1ラウンドを回ったら業務終了、大体6時間以内という説明を持つ。勤務の組み方は資料ごとに異なる。

したがって、どこかのコースのラウンド時間を借りて、別の会社の日給を割り「時給いくら」とする比較は行わない。始業前の準備、終了後の作業、研修、休憩、移動などが、どの契約・勤務時間に含まれるかを合わせる必要がある。

個人で複数コースの仕事を受ける場合も、現場ごとの習熟や移動が必要になる。同じ1ラウンドでも、地理的な移動と業務内容まで同じとは限らない。高単価の募集だけを抜き出すと、その仕事に入れる条件が見えなくなる。

出典 [22][6][21]

31

暑さへの対応も、人員配置と費用に関わる

2025年6月1日施行の改正労働安全衛生規則に関する厚労省通達は、熱中症の自覚症状や疑いを報告する体制の整備と、悪化を防ぐための対応手順の作成・周知等を求めている。対象となる暑熱作業には、WBGT28度以上または気温31度以上で、連続1時間以上または1日4時間を超えることが見込まれる作業という条件がある。

2026年3月には、厚労省が熱中症防止のガイドラインを策定した。キャディの仕事は屋外に長くいるため、現場では休憩、連絡、体調異変時の離脱や代替対応等が運営上の論点になる。担当者が一人でも抜ければ、その後の組の進行や配置に影響し得る。

今回確認した資料には、各社の暑熱対策費や、暑さによって減った年間稼働数の開示はない。制度の変更は確認できるが、それによる売上・利益の影響額を算出したわけではない。

出典 [27][28]

32

プロを目指す人がキャディで試合費を稼ぐ例

テンバーディの募集ページに掲載された20代スタッフの声は、プロテストの受験やミニツアー参戦と、キャディの仕事を両立していると説明する。自己申告の出勤によって試合の日程を優先し、試合費用を稼ぐという例である。

同社は業務委託の募集でも、プロ資格を持つ人や取得を予定する人等を挙げている。キャディの仕事が、競技活動の費用を得る手段や、コースを学ぶ場になる場合がある。これは、選手の賞金以外の収入を調べた前回の記事ともつながる。

ただし、企業が掲載した個人の体験談であり、全スタッフの平均的な働き方や成功率を示すものではない。練習の利用条件、試合への出場可能日、勤務後の時間等は、個別の募集・契約条件で確かめる必要がある。

出典 [23]

33

ツアー帯同では基本報酬・賞金連動・経費を分ける

プロ選手に帯同するキャディは、一般客からゴルフ場が集めるキャディフィとは別の契約で働く。清水重憲氏のインタビューでは、過去の年間・専属契約で毎月の給与を受けた経験と、近年は週単位の契約が多いという説明がある。これは当事者の経験・認識であり、全契約の統計ではない。

同氏は、遠征経費をすべて負担する選手もいれば、キャディが支払う場合もあると説明する。また、優勝時の賞金ボーナスは約10%となる例が多いとし、優勝賞金2,000万円なら約200万円という例を挙げる。契約差があるため、賞金の10%が一律に自動配分される制度とは書かない。

年間の暮らしを考えると、成功報酬がない週、遠征費の負担、年間の仕事数、契約が変わるときの空白が関わる。基本報酬の全国平均や契約者の総数は、今回の資料から確定していない。優勝時の大きな額を、日常のコースキャディの収入へ一般化しない。

ツアー帯同の収入は、選手との契約で変わる

一般のコースキャディとは分けて考える

契約の報酬

週単位など。年間・月給型の経験も語られている。

賞金ボーナス

優勝時約10%となる例が多いという当事者説明。一律の規則ではない。

遠征費

選手が負担する契約も、キャディが負担する契約もある。

年間の仕事数

出場日程と契約が続く期間も、年間収入に関わる。

出典:清水重憲氏のインタビュー。契約率の全国平均や最低保証額を示していない。

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清水重憲氏のインタビュー。統一規則ではなく当事者の説明。
お金の種類確認できた説明確定できないもの
基本の報酬年間・月給型の経験と週単位契約の説明全国平均の基本報酬
賞金連動のボーナス優勝時約10%となる例が多いという当事者説明一律の契約率・全順位の配分率
遠征の経費選手負担とキャディ負担の両方がある全契約に共通する負担区分

出典 [26]

34

経験や生活条件によって選べる仕事が変わる

募集例には、固定的な勤務で社会保険や賞与の制度を持つ働き方、出勤日を選ぶスポット勤務、個人での受託がある。必要な月額、通えるコース、育児や介護、競技活動との両立等によって、同じ単価でも仕事の意味は違う。

経験者はコースの案内や進行、接客の技術を持つが、新しいコースでそのまま同じ条件で働けるとは限らない。テンバーディのスタッフ紹介には、他県のハウスキャディ経験者が研修を受ける例も掲載されている。経験年数と、その現場で必要な準備は別に確認したい。

職業全体の年齢構成、男女別賃金、正社員と個人受託の平均年収の差を示す、比較可能な最新のキャディ単独統計は今回得られていない。企業の一部のスタッフ紹介や古い説明から、現在の全体像を作ることはしない。

出典 [23][6][29]

35

ゴルフ場が外注料と一緒に見るべき仕事

受託会社の案内には、採用・研修・配置・運営管理が含まれる。ゴルフ場が費用を比較するなら、1回の外注単価だけでなく、社内で引き受ける採用や教育、欠員対応等の範囲もそろえる必要がある。契約後も内部に残る業務があれば、その負担も残る。

サービスの質を見る場合には、遅延、急な欠員、接客、コースの知識、安全面の対応等が検討項目になる。ただし今回は、直営と外注を同条件で比較した顧客評価や原価表を入手していない。どちらが安い、どちらが高品質という優劣は判定していない。

人員の確保を料金改定の理由に挙げるクラブがある一方で、調査対象全体の人数は減っている。提供するサービスを保ちつつ、採用・研修・勤務を継続できる価格にできるかが、個々のコースと受託会社の課題になる。

出典 [3][5][20][8]

36

確認できた規模と、まだ数字が出ない部分

今回確認できたのは、特定地域の調査対象の7年推移、1クラブの4期のキャディフィ収入、2023〜2026年の個別料金改定、公表企業の規模、具体的なコースとの掲載関係、給与・報酬の募集条件、1社の全職種派遣開示である。

全国の外注市場額、直営・派遣・請負の人数比、受託会社ごとのキャディ単独売上と利益、同条件の実際の手取り、最新の全国キャディ総数は確定していない。これらを調べるには、部門別開示、事業所側の回答、契約内容、実際の賃金・稼働等をそろえた追加資料が必要になる。

公表資料が示す範囲では、人数の減少と、必要な現場での人員確保の負担が同時に起きている。利用者の数千円をたどると、採用、教育、当日の仕事、継続して働ける条件までつながる。全国一律の衰退や、一律に高利益の仲介業としてまとめることはできない。

出典 [7][8][15][24][16][20]

元数値と集計データ

表・図の数値、会社とコースの掲載関係、計算方法を確認できる。

GOLF DNA編集部 · 調査 2026年10月28日

7年の実数と調整後の参考指数

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特定8都道府県の調査対象の原表実数。全国値ではない。金額・利用者は年計、人数は年末。
年売上全体・億円キャディフィ・億円利用者・万人年末キャディ・人
2018888.32150.86892.584,336
2019917.58147.03929.614,115
2020798.92121.85891.254,009
2021944.27134.661025.763,972
20221020.14131.131053.123,800
20231057.77128.551050.463,627
20241049.53126.141031.163,601

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2018年=100。公表前年比を連鎖した編集部計算。全国推計ではない。
年利用者売上全体キャディフィキャディ数
2018100.000100.000100.000100.000
2019104.400103.30099.90096.300
202095.63085.42981.81892.641
2021105.86397.64589.83691.807
2022108.615105.94591.27487.859
2023107.312108.91288.99285.223
2024105.166108.14986.85684.627

会社と具体的なコースの掲載関係

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公式の自己公表関係。契約の現況・範囲・独占性は別の確認が必要。
会社コース・事業所掲載の範囲
ゴルフサポート公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート関西クラッシック俱楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート太子カントリー倶楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート泉ヶ丘カントリークラブ公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート岸和田カントリー倶楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート泉南カンツリークラブ公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート大阪ゴルフ倶楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート瀬田ゴルフコース公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート有馬ロイヤルゴルフクラブ公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポートグランドオークゴルフクラブ公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート関西ゴルフ倶楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート関西カントリー倶楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート宝塚ゴルフ倶楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート花屋敷ゴルフ倶楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポートジャパンメモリアルゴルフクラブ公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート吉川カントリー倶楽部公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート宝塚高原ゴルフクラブ公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポートよみうりカントリークラブ公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
ゴルフサポート東建多度カントリークラブ公式会社案内の主要コース掲載。現行の契約形態・受託範囲は個別未確認。
シンタム横浜カントリークラブ公式ゴルフ事業ページのキャディ派遣・教育の提携先掲載。全業務の外注や独占契約を示さない。
シンタム磯子カンツリークラブ公式ゴルフ事業ページのキャディ派遣・教育の提携先掲載。全業務の外注や独占契約を示さない。
シンタム本厚木カンツリークラブ公式ゴルフ事業ページのキャディ派遣・教育の提携先掲載。全業務の外注や独占契約を示さない。
シンタム清川カントリークラブ公式ゴルフ事業ページのキャディ派遣・教育の提携先掲載。全業務の外注や独占契約を示さない。
シンタム川崎国際生田緑地ゴルフ場公式ゴルフ事業ページのキャディ派遣・教育の提携先掲載。全業務の外注や独占契約を示さない。
ワークステーション美奈木ゴルフ倶楽部公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーション茨木国際ゴルフ倶楽部公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーション福岡カンツリー倶楽部公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーション九州ゴルフ倶楽部公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーションフェニックスカントリークラブ公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーション三好カントリー倶楽部公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーション新南愛知カントリークラブ公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーション川奈ホテルゴルフコース公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーション鶴舞カントリー倶楽部公式事業所名と企業提供の採用情報に掲載されたコース名を照合。
ワークステーション事業所名:PGM沖縄公式事業所名のみ採用。名称から特定コースを推測して補完しない。

調査方法と採用条件

調査日:2026年10月28日。集計の対象と、数値の読み方。

GOLF DNA編集部 · 調査 2026年10月28日

調査対象と時点

日本のコースキャディ、キャディ業務の派遣・請負会社、個人受託を主対象とする。2026年10月28日までに確認した公表資料を採用した。ツアー帯同は別の契約として説明する。現在の全国人数や全国受託市場額を確定できたとはしない。

統計の範囲

経産省・e-Statの2018〜2024年の年次実数と公表前年比を利用。特定8都道府県の調査対象であり、全国総数ではない。年末人数と年間売上・利用者を区別する。旧調査は2024年12月終了。新統計との自動接続は行わない。

計算と丸め

金額は年次原表を採用。月次の丸め値合算で置き換えない。参考指数は2018年=100に公表前年比を連鎖し、表示時に丸める。個別料金の人数倍と、仮定した仕事回数による月額計算は編集部計算と明記した。

会社とコースの扱い

会社の売上とゴルフ部門売上、従業員数と1日平均派遣人数を混同しない。企業側のコース掲載は、現行の全業務外注や独占契約の証明としない。売上未確認はゼロにせず、資本金を売上の代わりにしない。

募集と実際の収入

日給・月給・年収の単位、雇用の賃金と個人受託の売上を分ける。「以上」「可能」、手当、研修、資料年を残す。手取り額や平均年収は作らない。2025年の募集資料を2026年の適用条件として保証しない。

取材・法令・契約

企業の自己公表、官公庁の一般的な説明、当事者インタビューを区別する。派遣と請負は契約名だけで判定しない。個別企業・コースの適法性や契約内容を推測して断定しない。

原本と公開データ

原本・取得日時・ハッシュ・抽出テキストは内部保存し、記事・集計JSONだけを公開する。記事の引用・取材元は末尾に掲載。本番DB・認証・課金・収集には変更を加えていない。

出典・参考資料

一次統計、企業の自己公表資料、当事者の説明を区別。PDFのページはファイル先頭から数えた番号。確認日:2026年10月28日。

  1. 狭山ゴルフ・クラブ キャディフィ改定改定日・旧新料金・バッグ数
  2. 厚生労働省 労働者派遣事業について雇用関係と派遣先の指揮命令
  3. ゴルフサポート キャディ請負業務採用・教育・配置・管理を含む受託
  4. 厚生労働省 37号告示疑義応答集契約名ではなく実態で判断。2026年更新あり
  5. ワークステーション ゴルフサービス受託方式・教育・公表事業所
  6. ワークステーション ゴルフ採用情報給与体系・勤務地・福利厚生
  7. 経済産業省・e-Stat ゴルフ場長期時系列 年次実数2018〜2024年の売上・利用者・年末人数。特定地域の調査対象。
  8. 経済産業省・e-Stat ゴルフ場長期時系列 年次前年比調査変更等を調整した公表前年比。参考指数の計算に使用。
  9. 内閣府 統計調査の個別結果シート経産省統計のゴルフ場は特定8都道府県の調査対象
  10. 富士小山ゴルフクラブ 2024年メンバー料金改定キャディ不足で希望に応えられず、採用継続でも不足が解消しない旨のクラブ公式説明。
  11. 住地ゴルフ 京葉カントリー倶楽部・江ヶ崎忠晴支配人インタビュー2025年5月時点の記名支配人インタビュー。募集難・雇用と派遣併用・固定給等・託児サポート。
  12. エクセレントサービス キャディ特急便急な人手不足へのスポット募集。募集日・コース・金額・研修条件の自己公表。
  13. LyM SWAG CADDY事業紹介総武コースを契約コースとして掲載。採用と研修に関する自己公表。
  14. 相模原ゴルフクラブ 2023年12月期 有価証券報告書単独クラブのキャディフィ収入。全社給与からキャディ単独賃金を推定しない。
  15. 相模原ゴルフクラブ 2025年12月期 有価証券報告書単独クラブのキャディフィ収入。全社給与からキャディ単独賃金を推定しない。
  16. ワークステーション ゴルフサービス事業本部 採用会社情報企業提供の採用情報。売上範囲・人数定義を確認
  17. ワークステーション 会社概要医療・事務を含む全社とゴルフ事業の区別
  18. シンタム ゴルフ事業公式掲載の具体的な提携コース
  19. ゴルフサポート 会社案内専門会社の規模・事業
  20. 鎌ヶ谷カントリークラブ 2025年キャディフィ改定人員確保と待遇改善を理由とする料金改定
  21. 石坂ゴルフ倶楽部 2025年キャディ募集要項正社員・パート・研修中の提示賃金
  22. 森林公園ゴルフ倶楽部 キャディ募集ラウンド日給・研修日給・勤務条件
  23. テンバーディ 採用情報雇用と業務委託の募集額・研修・プロ志望者事例
  24. ワークステーション 2025年度派遣事業情報2025年4月〜2026年3月。全職種の派遣料金・賃金・人数
  25. 厚生労働省 派遣会社のマージン率等についてマージンに社会保険・教育費等も含む
  26. 日刊スポーツ プロキャディ清水重憲氏インタビュー当事者の説明。優勝時ボーナス約10%は一律規定ではない
  27. 厚生労働省 2025年改正安衛則施行通達暑熱作業の報告体制・離脱・措置手順
  28. 厚生労働省 2026年熱中症防止ガイドライン2026年の予防対策更新
  29. 厚生労働省 job tag キャディ2017年時点約3.2万人という本文記述と、広い職業分類の統計である注意。現在人数・キャディ単独平均年収にはしない。
  30. 経済産業省・e-Stat ゴルフ場長期時系列 月次実数年次表の人数と12月値の照合。年計の金額は年次原表を採用。
  31. 日本ゴルフ場経営者協会 雇用状況実態調査報告2017年の不足感調査。公表日と質問別母数を確認。
  32. 日本ゴルフ場経営者協会 ゴルフ場業 高齢者活躍に向けたガイドライン2018年9〜11月実施の雇用調査。回答者・設問ごとの対象数を確認。
  33. 帝国データバンク ゴルフ場業界動向調査2024年度若手採用難とキャディ高齢化に関する調査機関の業界分析。
  34. 総務省統計局 サービス産業動態統計Q&A旧統計が2024年12月で終了したこと
  35. 石坂ゴルフ倶楽部 料金案内バッグ数別のキャディフィ・カートフィ
  36. 淡路カントリー倶楽部 2023年キャディ付料金改定2023年4月・セルフ据置とキャディ付料金増額
  37. ワークステーション 沿革受託拠点展開の経過
  38. テンバーディ 事業紹介キャディ業務・教育・ツアー帯同等の事業
  39. 関西キャディサポート 事業紹介受託サービス・公表コース