大きな 干ばつを きっかけに、 ゴルフ場の 散水設備や 使う 芝が 変わった 例は ある?
干ばつ・節水・芝転換
まず答え
あります。長期干ばつや給水制限をきっかけに、散水する面積を減らしたり、水を再利用する設備を入れたり、必要水量の少ない芝へ切り替えたゴルフ場があります。干ばつは一時的な節水だけでなく、コース設計や芝種を変える契機になることがあります。
詳しい解説
大きな干ばつが続くと、「散水時間を短くする」だけではコースを維持できない場合があります。そのため、水源、散水範囲、使う芝そのものを見直すゴルフ場があります。
USGAが紹介するカリフォルニア州Barona Creek Golf Clubでは、複数年の干ばつで貯水池が空になり、通常の全面灌水ができないことが問題になりました。対策として、場内の水再生施設を整備し、12〜15エーカーの灌水芝を減らし、フェアウェイへの散水量を蒸発散量の65%に抑える不足灌水を導入しました。さらに、ライグラスのオーバーシードをやめ、低優先区域の芝を減らしています。USGAによると、2015年には2013年比で水使用量を55%削減しました。
芝種を変えた例もあります。USGAが紹介するMenlo Country Clubでは、干ばつ年に冷涼地型芝へ十分な水を与えられず、ラフやティー周辺、フェアウェイの一部で散水を止める必要がありました。その後、フェアウェイ約27エーカーを「Santa Ana」バミューダグラスへ転換し、年間の灌漑水使用量を13〜14%減らしたと報告されています。
こうした事例から分かるのは、干ばつ対策が単なる応急処置で終わらないことです。水が今後も不足する見込みなら、①灌水する面積を減らす、②水源や再利用設備を増やす、③散水方法を精密化する、④少ない水で維持できる芝へ変える、といった構造的な変更が選択肢になります。
ただし、どの芝が適するかは気温、冬の低温、塩類、水質、プレー品質などで変わります。干ばつを理由にどのコースでも同じ芝へ替えればよいわけではなく、その地域の水供給と気候に合わせて設計し直す必要があります。