芝や 土壌の 炭素固定を 増やすために 管理を 増やすと、 逆に 温室効果ガス排出が 増える ことは ある?
炭素・エネルギー
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まず答え
あります。施肥や散水、芝刈りなどを増やすと、土壌への炭素蓄積が増えても、肥料由来の一酸化二窒素や機械・電力の排出が増え、差し引きの温室効果ガス収支が悪化することがあります。
詳しい解説
芝や土壌が炭素を蓄える量だけを見れば、管理を手厚くするほど有利に見える場合があります。しかし、温室効果ガス収支は『土壌に入った炭素』だけでは決まりません。
USGAが紹介するゴルフ場フェアウェイの研究では、散水量と窒素施肥量が多い管理と、投入量を抑えた管理を比較しました。土壌が蓄えた炭素量そのものには大きな差がなかった一方、投入量の多い管理では、窒素肥料に伴う一酸化二窒素の排出や、散水・芝刈りなどに関わる『隠れた炭素コスト』が増えました。研究では、高投入管理の隠れた炭素コストが低投入管理より76%多かったと報告されています。
その結果、炭素固定を評価するときは、土壌に蓄積した炭素から、肥料・散水・芝刈り・燃料や電力など管理に伴う排出を差し引いて『正味』で見る必要があります。一酸化二窒素はCO2そのものではありませんが、温室効果ガスとしてCO2換算して収支へ含めます。
したがって、『管理を増やせば炭素固定も増えるから環境に良い』とは限りません。芝の品質を維持できる範囲で、水や窒素肥料などの投入を最適化し、土壌への炭素蓄積と管理由来の排出を一緒に測ることが重要です。