ゴルフ百科事典

傾斜で片足が高くなっても、スイング全体の回転インパルスは保たれる?

傾斜ライ・地面反力

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まず答え

小規模な熟練者研究では、全体としては保たれていました。熟練者9人が6番アイアンで平地・後ろ足高・目標側足高を比較したところ、正味の回転インパルスに条件間の有意な差は見られませんでしたが、左右脚の寄与や力の向きは調整されていました。

詳しい解説

片足が高くなる傾斜では、平地と同じように回転の力を作れるのでしょうか。PetersonとMcNitt-Grayの2019年研究では、高度熟練者9人が6番アイアンで、通常の平地、後ろ足が高い条件、目標側の足が高い条件を比較しました。左右脚から生じる水平地面反力、その線形と、身体重心を通る鉛直軸まわりの角力積(回転インパルス)を解析しています。

説明用の純粋な偶力で、実際の両脚の力や研究の波形を再現していません。同じ条件が一定区間続けば線形力積が相殺されても角力積は残り得ます。研究のほぼゼロという結果を全局面で合力ゼロと置き換えるものではありません。

結果として、左右脚を合計した正味の回転インパルスは3条件で有意に変わりませんでした。つまり、この小規模研究では、片足が高い構えでもスイング全体としての回転作用はおおむね保たれていました。

ただし、同じ回転インパルスを作る方法は同じではありませんでした。目標側の足が高い条件では、後ろ足が高い条件より目標側脚の回転インパルスが大きくなりました。また選手はを広げたり、水平地面反力をより目標線と平行な方向へ向けたりして調整していました。

したがって、「傾斜でも平地と同じ踏み方でよい」という意味ではありません。全体の出力を保つために左右脚の分担や力の向きを変えていた、という結果です。対象は熟練者9人・6番アイアンの特定条件なので、全傾斜・全クラブの固定パターンには一般化できません。