接待ゴルフで 高額な 贈り物を 渡すと、 どんな コンプライアンス上の 問題が 起こりうる?
接待・ビジネスゴルフ
まず答え
高額な贈り物は、相手の立場や目的によって、利益相反、社内規程違反、贈収賄規制などの問題になり得ます。金額だけで決まるのではなく、相手が公務員か、取引判断の前後か、見返りを期待していないか、相手側の受領ルールに反しないかを確認する必要があります。
詳しい解説
接待ゴルフに伴う贈り物は、それだけで直ちに違法になるわけではありません。ただし、金額が大きいほど「通常の礼儀」ではなく、相手の判断へ影響を与える利益ではないかという問題が強くなります。
特に注意が必要なのは、相手が公務員や公的機関の関係者である場合です。米国司法省はFCPA(海外腐敗行為防止法)について、同法の対象となる企業や人が、事業の獲得・維持などのため、外国公務員の判断に不正な影響を与える意図で「価値のあるもの」を提供することなどを禁止すると説明しています。対象は現金だけではなく、贈り物、接待、旅行なども含み得ます。また、FCPAの会計条項の対象企業には、支出を正確に記録し、適切な内部統制を持つことも求められます。
受け取る側にも独自の制限があります。米国司法省の職員向け倫理規則では、職務上の立場を理由にした贈り物や、業務上の利害関係者など「禁止された提供元」からの贈り物は原則として受け取れず、イベントのチケットなどの接待も贈り物として扱われます。形式上は例外に入る場合でも、公正さや中立性を疑われる状況なら辞退を検討するよう求めています。
ゴルフの場面では、高額なクラブ、会員権、旅行費、プレー代、イベント招待などが「価値のあるもの」と評価される可能性があります。契約締結、発注、選定、許認可など重要な判断の直前・直後であれば、さらに慎重な確認が必要です。
実務では、①相手の所属先の受領規程、②自社の贈答・接待規程、③相手が公務員等に当たるか、④金額と頻度、⑤贈る時期と商談・発注との関係、⑥事前承認と領収書・記録が残るか、を確認します。国や業界によって法令・基準は異なるため、「この金額以下なら必ず安全」という共通ラインはありません。