プロは アマより、 インパクト後も 胸郭の 回転速度を 保ちやすい?
フォロースルー・上部体幹回転速度
まず答え
今回確認した2018年の3D研究では、プロはインパクト後のフォロースルーでも上部体幹の回転速度を保ちやすく、アマはインパクト直後に急低下しました。フォローでの上部体幹ピーク回転速度もアマが有意に低い結果でした。ただし少人数の横断比較で、意図的に胸を速く回せば上達するという意味ではありません。
詳しい解説
胸郭まわりの回転は、インパクトで終わるわけではありません。今回確認した研究では、肩まわりを含む上部体幹の回転速度をスイング全体で追い、プロとアマを比較しています。
Steeleらの2018年研究では、プロ11人とアマ5人を3次元動作計測しました。プロの上部体幹回転速度は、ダウンスイング中に一度高まり、インパクト付近で少し低下した後、フォロースルーで再び大きくなりました。プロのフォローでの上部体幹ピーク回転速度は平均929.2±185.1°/sでした。
一方、アマではインパクト後に上部体幹の回転速度が急低下する傾向がみられ、フォロースルー中の上部体幹ピーク回転速度はプロより有意に低い結果でした(p=0.005)。研究本文でも、プロはフォローまで上部体幹の角速度を維持したのに対し、アマはインパクト後に急減したと説明されています。
ただし、差が大きかったのは主にインパクト後です。ダウンスイング中やインパクト時の上部体幹回転速度には、プロとアマで有意差がありませんでした。また、フォロースルー中の骨盤回転速度には有意差がなく、「全身をとにかく速く回し続ける」という話ではありません。
実用上は、フォローで胸を無理に振り回すことを目標にするより、インパクト直後に動きが急停止していないかを3D計測や動画で確認する材料として使うのが適切です。対象はプロ11人・アマ5人の小規模研究で、室内環境とプラスチック球を用いた横断比較でもあるため、速いフォローが上達や飛距離向上の原因だとは断定できません。