湿度が 高い日は、 芝が 乾きにくく 病害も 出やすくなる?
気象・湿度・病害
まず答え
乾きにくくなる傾向があります。高湿度では芝葉から空気への水分移動が小さくなり、蒸散や表面の乾燥が遅れます。ただし病害は湿度だけで決まらず、葉が濡れている時間、気温、病原菌、芝の状態がそろうとリスクが高まります。
詳しい解説
湿度が高いと、空気がすでに多くの水蒸気を含んでいるため、芝葉や地表から空気へ水分が移りにくくなります。USGAは、相対湿度が低いほど蒸発散が増え、反対に高湿度では芝の蒸散による冷却や土壌・葉面の乾燥が進みにくくなると説明しています。
このため、高温・高湿度で風が弱い条件では、散水や雨の水分が長く残りやすくなります。芝が十分に乾かない状態が続くと、単に表面が軟らかくなるだけでなく、根域が過湿なら酸素不足や『ウェットウィルト』のような高温ストレスも起こり得ます。高湿度だから水を与えなくてよい、という意味ではなく、土壌水分を実測して必要量を判断します。
病害との関係では、湿度そのものより『葉が濡れている時間』が重要です。クリーピングベントグラスのダラースポット研究では、朝露など葉面の水分を早く除去して濡れ時間を短くすると病害発生が減りました。ブラウンパッチでも、高い夜間湿度と長い葉面濡れ時間が好適条件として知られています。
ただし、高湿度の日に必ず病気が出るわけではありません。病原菌が存在し、感染しやすい芝で、病原菌に合う温度と葉面濡れ時間などが重なって初めて発病しやすくなります。病気の種類によって好む温度や水分条件も異なります。
実務では、相対湿度だけを見るのではなく、葉面濡れ時間、朝露、土壌水分、風、気温、排水状態を合わせて確認します。高湿度の期間は過剰散水を避け、必要に応じて露を早く除去し、風通しを確保して、芝が長時間濡れたままになる条件を減らすことが基本です。