ゴルフ場で 生き物の 数が 増えたら、 生息環境が 改善したと 判断していい?
生物多様性
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まず答え
数が増えたことは良い兆候になり得ますが、それだけでは判断できません。特定の1種だけが増えたのか、複数の在来種が安定して見られるのか、繁殖や水辺・草地などの生息場所が保たれているかまで確認します。
詳しい解説
生き物の個体数が増えたことは、環境改善の手掛かりにはなります。ただし「見つかった個体数が増えた=生息環境全体が良くなった」とは限りません。
生物多様性は、単に生き物の総数だけを指す言葉ではありません。生物多様性条約では、種の中の多様性、種どうしの多様性、生態系の多様性まで含む概念とされています。たとえば、ある環境に強い1種類だけが急に増えても、他の種が減っていれば、生態系全体が改善したとは判断できません。
ゴルフ場の環境価値を扱うUSGAの整理でも、評価には生物の『量』だけでなく、植物や鳥、両生類、昆虫、哺乳類などの多様性が使われています。また、USGAが支援した両生類研究では、サンショウウオなどを環境状態の指標として調べ、単純な個体数だけではなく、どの種がどの生息場所を利用しているかを見る考え方が示されています。
実務では、同じ季節・同じ調査方法で記録を続け、個体数に加えて、確認できた種の種類、在来種や環境変化に敏感な種の有無、繁殖の確認、水辺・林・草地などの生息場所の状態を合わせて見ます。こうした複数の指標が同じ方向に改善して初めて、『生息環境が良くなっている可能性が高い』と判断しやすくなります。