ラフに 使う 芝種は、 何を 基準に 選ぶ?
ラフ管理
詳しい解説
ラフの芝種選びでは、「その地域で育つか」だけでなく、どこまで手をかける場所なのかと、どんなプレー性にしたいのかを合わせて考えます。
USGAは、ゴルフ場の芝種選択ではまず暖地型・寒地型など地域の気温条件への適応を確認し、そのうえで各エリアの用途を定義することを勧めています。ラフではフェアウェイのような低い刈高への適応だけでなく、より高い刈高での密度、交通や日陰への強さ、少ない水や肥料でも維持できるかが重要になります。
フェアウェイ際などプレー頻度が高いラフでは、ボールを見つけやすく、打てる範囲の難度を維持しながら、カートや歩行から回復できる芝が必要です。USGAは、バミューダグラスについて細葉で密度が高く幅広い刈高に適応するため暖地のゴルフ場で広く使われる一方、高く密になるとクラブ抵抗が大きくなりやすいと説明しています。寒地では、ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクなどが候補になりますが、乾燥、暑さ、日陰、回復速度は同じではありません。
一方、プレー頻度の低い外側ラフや自然化エリアでは、最高のボールライより維持資源を減らすことを優先できます。USGAの事例では、南部の低プレー区域でバヒアグラスを使い、灌水や肥料、刈込みを減らす方法が紹介されています。北部ではファインフェスクやトールフェスクなどを低投入管理へ使う選択肢も示されています。ただし、環境に合わない草種を選ぶと、低管理のつもりが夏枯れや裸地化を招くことがあります。
交通量も重要です。USGAは、ラフはフェアウェイより投入資源が少ない一方で、日陰やカート交通など強いストレスを受けやすいと説明しています。芝種や品種によって耐暑性、耐乾性、交通耐性、回復力が違うため、特に着弾域やカート出入口では耐摩耗性を重視します。
したがってラフの芝種は、①気温と冬の寒さ、②水・肥料・薬剤・刈込みに使える資源、③日照と土壌、④交通量と回復力、⑤目標刈高での密度、⑥球探し・脱出難度、を合わせて選びます。コース全体を一種類で統一するより、プレー頻度と管理目標に応じて区域ごとに使い分ける方が合理的な場合があります。