ラウンド後半に 判断ミスが 増えた とき、 身体疲労と 精神疲労を どう 見分ける?
疲労・ラウンド後半
詳しい解説
ラウンド後半に判断ミスが増えても、その結果だけで身体疲労か精神疲労かを決めることはできません。実戦では両方が同時に起こることも多く、暑さ、睡眠、補給、プレッシャー、ホール難度なども混ざります。
2025年のPLOS ONEの研究では、女性レクリエーショナルゴルファー30人を対照、精神疲労、身体疲労の条件に分け、2mのパッティング課題の精度と視線行動を比較しました。精神疲労条件ではクワイエットアイと注視時間が短くなり、身体疲労条件では注視回数が増え、クワイエットアイも短くなりました。つまり疲労の種類によって出方が違う可能性はあります。
ただし重要なのは、同じ研究で精神疲労群と身体疲労群の行動成績や視線行動に有意な差が出なかった点です。研究者自身もこれを限界として挙げています。したがって「注視が増えたら身体疲労」「判断が遅れたら精神疲労」のように、1つのサインだけで種類を判定することはできません。
実戦で切り分けるなら、これは診断法ではなく確認手順として、身体側と認知側を別々に記録します。身体側は、体の重さ、息の上がり方、スイングや打点の再現性、計測できるならクラブ速度などを見ます。認知側は、集中しにくさ、迷いの増加、普段ならしないクラブ選択や狙い所の変更などを見ます。判断ミスと同時に身体側の指標も崩れるなら身体疲労の関与を疑う材料になり、動作や速度が大きく変わらないのに認知側だけ悪化するなら精神疲労の関与を疑う材料になります。ただし、どちらも確定ではありません。
最も実用的なのは、ラウンド後に「身体の疲れ」「頭の疲れ・集中」「ショットの再現性」「判断ミス」を同じ基準で残し、複数ラウンドで後半に同じ組み合わせが繰り返すかを見ることです。両方が同時に悪化するなら混合疲労として扱い、一方だけを原因に決めつけない方が安全です。