ゴルフ百科事典

左手首の掌屈・背屈と右手首の掌屈・背屈は、同じ動き?

手首運動・3D解析

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まず答え

動きの種類は同じですが、スイング中の役割と変化のしかたは左右で同じではありません。右打ちでは左がリード手首、右がトレイル手首で、3D計測研究では両手首の屈曲・伸展を含む動きの時間変化に左右差が確認されています。

詳しい解説

掌屈・背屈は、どちらの手首にもある同じ関節運動です。手のひら側へ曲げるのが掌屈、手の甲側へ反らすのが背屈です。ただし、右打ちのゴルフスイングでは左手首がリード側、右手首がトレイル側になり、両者が同じ角度・同じ速さで動くわけではありません。

手首の屈曲伸展方向を前腕・手部の代表線で示す側面の記号例です。基準姿勢の掌側を下と定義しています。手の骨格・握り方、実スイング中の左右の同時姿勢、推奨関節角度を示しません。

Robinsonらは、ハンデ5以下またはPGA資格を持つ右打ち男性15人に、ピッチングウェッジ・7番アイアン・ドライバーを打たせ、左右の手首へ慣性センサーを装着して3方向の角速度を計測しました。その結果、リード側とトレイル側では、ダウンスイング、フォローのすべてで手首の3方向の運動パターンに有意差がありました。

特にダウンスイングからインパクト周辺では、屈曲・伸展方向と橈屈・尺屈方向の動く速さが、リード手首よりトレイル手首で大きい傾向が報告されています。また、尺側手根伸筋の活動も左右で時期が異なり、トレイル側はダウンスイング、リード側はバックスイングとフォローで相対的に活動が大きくなりました。

したがって、左右の手首を読むときは「左も右も掌屈・背屈という同じ名前の運動をするが、スイング内の・速度・は別々に評価する」と考えるのが適切です。右打ちで左手首が何度掌屈したから右手首も同じ角度にすべき、という対称な基準にはできません。

なお、この研究は右打ち男性15人の上級者を対象にしたもので、全ゴルファーの理想角度を示したものではありません。左打ちではリード・トレイルの左右が逆になります。