ゴルフ百科事典

ゴルフ場が地域にもたらす便益は、雇用や税収だけで評価していい?

地域便益・環境価値

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まず答え

いいえ。雇用や税収は重要ですが、それだけでは地域への便益を捉えきれません。雨水の浸透・貯留、生息地、景観、暑熱緩和、レクリエーションなどの環境・社会的な価値もあります。一方で、水や農薬の使用、利用者が限定されることなどの負担も併せて評価します。

詳しい解説

ゴルフ場の地域価値を考えるとき、雇用者数や税収、来場者消費などの経済効果は重要な指標です。ただし、それだけで土地利用としての便益全体を評価すると、環境や社会面の働きを落とします。

USGAは、ゴルフコースの芝地、樹木、自然区域などが野生生物の生息地になり、雨水を吸収・ろ過し、侵食を抑え、景観や地域経済にも寄与し得ると整理しています。コースによっては池や湿地、林帯が周辺の緑地ネットワークの一部になることもあります。

EPAも、植生や浸透性のある緑地には、雨水流出を減らす、水質を改善する、洪水リスクを抑える、暑熱を緩和する、生息地を作るといった複数の便益があると説明しています。つまり、同じ面積の土地でも、どのような植生・水管理・周辺接続があるかで地域への価値は変わります。

一方、ゴルフ場であるだけで自動的に公共便益が大きいとは言えません。散水用水、肥料・農薬、エネルギー、交通などの負荷があり、私有施設なら一般の人が自由に利用できない場合もあります。環境便益があっても、地域住民の利用価値とは分けて見る必要があります。

したがって評価では、①雇用・税収・消費、②雨水・水質・暑熱、③生物多様性と緑地接続、④景観・レクリエーション、⑤水・資材・エネルギー等の負荷、⑥誰が便益を受けられるか、を同じ土俵で比較します。雇用や税収は重要ですが、地域価値の一部分です。