ゴルフ百科事典

ゴルフの「アドレス時手首角」って何?

Grip System

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まず答え

アドレス時手首角は、構えた瞬間の手と前腕の位置関係を角度で表したものです。主に手首の掌屈・背屈、橈屈・尺屈、前腕の回内・回外を分けて見ます。グリップの握り方で値は変わるため、全員共通の理想角度として扱うものではありません。

詳しい解説

アドレス時手首角は、ボールを打つ前の構えで、手が前腕に対してどの向きにあるかを表す運動学的な指標です。手首は一方向だけに動く関節ではないため、通常は掌屈・背屈、橈屈・尺屈、前腕の回内・回外を分けて評価します。

手首の屈曲伸展方向を前腕・手部の代表線で示す側面の記号例です。基準姿勢の掌側を下と定義しています。手の骨格・握り方、実スイング中の左右の同時姿勢、推奨関節角度を示しません。

これらの角度や向きをスイング開始前に設定することを、ここでは「プリセット」と呼びます。掌屈・背屈は手のひら側・手の甲側への曲げ、橈屈・尺屈は親指側・小指側への曲げです。前腕の回内・回外は前腕の回旋で、手首の曲げとは分けます。プリセットは初期状態の指定であり、その角度を振っている間ずっと固定する指示ではありません。

ゴルフではグリップの握り方そのものが手首の初期姿勢を変えます。Carsonらは右打ちの男性プロ12人で弱い・中立・強いグリップを比較し、左右の手首について屈曲・伸展や回旋の運動学に有意な違いが出ることを報告しました。つまり、アドレスの手首角はスイングから独立した固定値ではなく、グリップ条件とセットで解釈する必要があります。

また、3次元計測ではマーカーの置き方によって算出される手首角が大きく変わり得ることも報告されています。同じ『手首角』でも、計測方法や座標系が違えば数値をそのまま比較できない場合があります。

実用上は、特定の角度へ全員を合わせるより、自分のグリップ条件をそろえた上で、同じ計測方法でアドレスからトップ、インパクトまでの変化を見る方が安全です。アドレス時手首角は『正解角度』ではなく、手首動作の出発点を記録するための基準値として扱います。