アリスター・マッケンジーとは? ゴルフコース設計で 何を 残した 人?
ゴルフコース設計史
まず答え
英国出身の医師からゴルフコース設計家へ転じた人物で、自然に見える造形と、攻め方を選べる戦略性を重視しました。サイプレスポイント、パサティエンポ、ロイヤルメルボルンなどに関わり、ボビー・ジョーンズとオーガスタナショナルを設計したことで広く知られます。
詳しい解説
アリスター・マッケンジーは、もともと医師として働き、英国軍では外科医として従軍し、迷彩の専門家にもなった人物です。その後ゴルフコース設計へ進み、英国だけでなくオーストラリア、南米、米国などで仕事をしました。
設計思想の中心には、人工的に作ったものでも自然の地形や景観に溶け込ませる考え方がありました。1920年の著書『Golf Architecture』でも、優れた設計は自然の美しさを模倣し、人工と分からないほど自然に見えることを重視しています。同時に、ただ難しくするのではなく、安全なルートと危険を引き受けるルートを選べる戦略性を大切にしました。
米国ではサイプレスポイントやパサティエンポの設計に関わり、そのコースを実際にプレーしたボビー・ジョーンズとの関係が深まります。USGAの歴史資料によると、ジョーンズはマッケンジーの設計思想、オールドコースの図面、カリフォルニアでの実作を評価し、自身が新しいコースを造る際の設計者に選びました。
その共同作業がオーガスタナショナルです。マッケンジーがルーティングとバンカー配置を主に担い、ジョーンズが着地点やティー位置などを検討しました。コースは1932年に完成しましたが、マッケンジーは1934年1月に亡くなり、その数か月後に始まった最初のマスターズを見ることはありませんでした。
マッケンジーの影響は、特定の形をコピーすることより、「自然に見えること」「プレーヤーへ複数の選択肢を与えること」「上級者だけでなく幅広い技量の人が考えて遊べること」という設計思想にあります。