純正からアッタスへ替えるなら。
V2・KING・DAAASはどう違う?
KINGを6Sから4Sに替えると、スピンが増えて球が吹け上がった。DAAASは、6Sなら狙えたのに、4SRでは左右に散った。どちらもGDOで万振りマンが打ったときの話。同じアッタスでも、どの一本を選ぶかで、当たり際のヘッドの動きは変わってくる。
今回はThe ATTAS V2、ATTAS KING、ATTAS DAAAS。切り返しでどこがしなり、当たり際にどう戻るか。純正から替えるときに気になる手応えを、3本の原試打から読む。
メーカーの設計説明と各媒体の原試打をもとに執筆。3本は市販モデルで、同名の純正専用品との比較ではない。純正から3本へ同じ条件で交換したGOLF DNAの実打結果ではない。
V2は、切り返しでしなってから素直に戻る
今の純正で打つ球筋は好き。でも、少し強く振ると先が落ち着かない。そんなとき、いきなりつかまりを大きく変えるより、まず切り返しの手応えを変えてみたくなる。The ATTAS V2は、その一本目に置きやすい。
GDOで5Sを打った筒康博は、中元の広い範囲でしなりを感じ、切り返しでためやすいと評している。先端は支えがあり、それでいてしなり量は残る。手元から切り返したあと、ヘッドが置いていかれるままにはならない。その戻る感触まで使いたい人に、気になる動きだ。V2・5Sの原試打 →
同じステルス2・10.5度に4Sを挿した西川みさとは、しなり戻りに助けられてタイミングを合わせやすかったと評価した。球のつかまりと高さも出しやすかったという。ただ、この評価にはステルス2の性格も含まれる。V2・4Sの原試打 →
メーカー掲載の石井良介の試打では、G430のSFT・MAX・LSTを打ち分けても、ヘッドごとのつかまり方が出ていた。つかまるヘッドにはそのつかまりが残り、抑えたヘッドにはその性格が残る。今の純正からV2に替えたいなら、まず同じヘッドで、球の出だしと切り返しの間がどう変わるかを見たい。V2のヘッド別試打 →

KINGは切り返しでしなり、戻るときに速さがある
純正で右へ弱く抜ける球が多く、ボールの前でヘッドを待ってしまう。もう少し自然にヘッドが出てきてほしいなら、KINGの動きが気になる。メーカーが狙っているのは、先の戻りを使ったつかまりだ。KINGの公式設計 →
先調子と聞くと、先だけがパッと動く感じを想像するかもしれない。筒康博が5Sを打った感想は少し違う。切り返しではしなりを感じられ、そこからの戻りが早いという。手元で一度ためてから、当たり際にヘッドが出てくる。先の走りに合わせるため、最初から急いで振るような感触ではなかった。KING・5Sの原試打 →
球の高さまで変わった例もある。万振りマンは、ステルス・10.5度で6Sから4Sへ替えると、スピンが増えてやや吹け上がったと報告している。6Sでは狙った場所へ運びやすかった。軽くして速く振れたかだけを見ていると、この差を見落とす。KING・6Sと4Sの原試打 →
右への抜けを減らしたい人には、戻る速さが助けになるかもしれない。反対に、純正でも十分つかまっている人は、力を入れた一球の左への曲がり方まで見ておきたい。「カスタムにしたから左は消える」と思って選ぶ一本ではない。

DAAASは、手元から中間が動き、当たるところで先が支える
純正を強く振ったとき、先が追い越して左へ巻く。そこで先端をしっかりさせたいけれど、切り返しのしなりは欲しい。DAAASには、その手応えを探して試す理由がある。
筒康博がG425 MAXで打った5SRは、切り返しから中間の広い範囲が動く一方、当たり際には先端が余計にねじれたり、跳ねたりする感じが少なかったという。右手で押しても打点がずれにくく、ためたあとにはちゃんと戻る。ずっと硬いまま振り下ろすような感触とは違っていた。DAAAS・5SRの原試打 →
ただ、DAAASという名前だけで「左に行かない」と決めることはできない。万振りマンが同じG425 MAXで6Sを打つと、狙った球筋を出しやすかった。ところが4SRでは、合えば飛ぶ一方、左右に散らばっている。本人は、戻りに速さがあり、前作JACKより弾道がやや抑えられる感触も報告した。DAAAS・6Sと4SRの原試打 →
手元でためられて、先にも手応えがある。その感触が好きならDAAASは面白い。軽い仕様へ替えるときは、思い切り振った一球より、普段の振り方でヘッドが同じところへ戻ってくるかが気になる。
メーカーで付けたアッタスを、別設計の「純正版」とは扱わない
テーラーメイドの2023年カスタム仕様表にも、The ATTAS V2は特注シャフトとして載っている。クラブに最初から付いていた、というだけで市販V2とは別設計のシャフトになるわけではない。今回の3本は、市販の型番を指定して読んでほしい。メーカーのカスタム仕様表 →
| モデル | 原試打の仕様 | 振ったときの手応え | 球で確かめたいこと |
|---|---|---|---|
| The ATTAS V2 | 4S/5S | 切り返しで広くしなり、先は支える | 今のヘッドのつかまりと高さがどう出るか |
| ATTAS KING | 5S/6S/4S | しなりを感じてから戻る速さ | 右への抜け、左への曲がりすぎ、吹け上がり |
| ATTAS DAAAS | 5SR/6S/4SR | 手元から中間の動きと、当たり際の先の支え | 強く振った球と普段の球の左右の幅 |
右端は、原試打を踏まえた試打時の確認点。3本の左右分散やスピン量を、同じ条件で実測して順位をつけた表ではない。
重さの数字もひとつ注意したい。V2の4Sは、単体のメーカー公表値では50g。5Sは56g、6Sは66gだ。「4Sだから40g」「純正Sからだから市販も5S」とは限らない。今のシャフトの実際の重さやクラブの長さも合わせて、隣の仕様まで打ってみたい。
KINGは資料確認時点の公式ページで「在庫限り」と案内されている。今回は中古も含めて選ばれる3本を取り上げたもので、最新モデル3本の紹介ではない。
試打条件と、比べられる範囲
V2は2023年のGDO試打で、筒康博が5S、西川みさとが4S。どちらもステルス2・10.5度と、リトルグリーンヴァレー船橋のレンジボール。メーカー掲載の石井良介のヘッド別試打は、これらとは別の取材。
KINGは2022年、筒が5S、万振りマンが6Sと4S。ステルス・10.5度、川口グリーンゴルフのレンジボール。DAAASは2020年、筒が5SR、万振りマンが6Sと4SR。G425 MAX・10.5度、市川サンライズゴルフセンターのレンジボール。
ヘッド、年、試打者、硬さ、ボールが異なる。参照本文で確認できないクラブ長やバランスは補っていない。純正から交換すれば何ヤード伸びる、何回転減る、といった差には換算していない。
今の純正で、どの一球を減らしたいか
いつもの高さと曲がり方は好きで、切り返しだけ落ち着かせたいなら、まずV2で同じ球を打ってみる。右へ抜ける球を、手で返して無理につかまえているなら、KINGの戻りが合うか。強く振ったときの先の動きが気になるなら、DAAASでためと先の支えを感じられるか。
一番飛んだ球だけでなく、力を抜いた一球にも、その感触が残っているか。今の純正と交互に打つと、欲しかった手応えと、増えてほしくないミスが見えやすくなる。