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ギア/シャフト 調査・執筆 公開

N.S.PROシャフトの違いと選び方

750・850・950・1050・1150、GHとneoを比較

950GHのSを使っていて、重さに不満はない。でも、もう少し高い球でグリーンに止めたい。そんなとき、まず比べたいのは軽い850だけではない。同じ98gの950GH neoでも、しなり方と球を上げる狙いが変わる。

反対に、長い番手やラウンド後半で振り切れないなら、950から850、750へ重さを落とす比較が必要になる。同じ「軽量スチール」の中に、重さを変える選択と、動きを変える選択がある。

ここでは750・850・950・1050・1150のGH系と、750・850・950のneoを中心に比べる。950のWF・HT、V90、FW・UT用も整理した。モーダスとZelosはそれぞれ別シリーズとして扱う。

国内公式仕様と、試打者本人の感触・弾道評価をもとにした比較。GOLF DNAによる全モデルの実打測定ではない。重量はカット前公表値。試打条件とメーカー特集の位置づけは末尾に記載。

同じ重さでしなりを変えるか、重さそのものを変えるか

950GHのSが重く感じるなら、850や750へ軽くする比較になる。一方、98gはちょうどいいのに切り返しの感触や球の高さを変えたいなら、同じ98gの950GH neoやHTを打つ方が、違いを絞りやすい。

まず比べる組み合わせ。感触は設計・本人試打から整理した比較の着眼点
比較する組み合わせ変わるところ打って確かめたいこと
950GH S → 950GH neo S98gのまま中間の剛性を高める中間のしなりより、先端が戻る感触が合うか
850GH S → 850GH neo S91g → 88g。重さも設計も変わる振り抜きと打ち出しの高さ
750GH S → 750GH neo S83g → 78g。従来型は手元にカーボン補強軽さと、手元に残る張りの違い
950GH S → 1050GH S98g → 109.5g少し力を抜いたときも振り出しを揃えられるか
1050GH S → 1150GH TOUR S109.5g → 116g。1150は手元・先端を強める設計重さに加え、強く切り返したときの支え方

同じSを並べても、硬さだけを揃えた比較にはならない。最初の一本を基準にして、重さを変えたいのか、しなる場所を変えたいのかを決めると、試打する数を絞れる。

950GH|滑らかにしなり、当たり際に戻りを感じる

通常の950GHは、R94.5g、SR97g、S98g、X104g。軽量スチールを比べるときの基準にしやすい。国内公式は中調子・中間弾道としており、しなりを使って球を上げる狙いを持つ。

Bill Bushの原試打では、手の中では滑らかで、当たり際にははっきり戻りを感じたという。本人の球は中〜高弾道で、吹き上がる感触はなく、長い番手でもグリーンで止めやすかった。

950GHの、振り下ろす途中でたわみが伝わる感触が好きなら、それは次の一本を選ぶ手掛かりになる。新しいneoへ替える前に、この感触を残したいのかを考えたい。

950GH neo|中間を締め、先端の戻りで高さを出す

緑のロゴを配したN.S.PRO 950GH neo
950GH neo。通常950GHと同じS98gでも、中間の剛性と手元径が違う。写真:日本シャフト公式。

950GH neoは、通常950GHより中間の剛性を高め、先端側の戻りを強調した設計。ストロングロフトのアイアンで球が低くなり、グリーンを越えてしまう場面を想定し、高さとスピンを確保する狙いがある。

マーク金井の試打では、通常950GHで感じた中間の大きなたわみが控えめになり、インパクトに向けて先端が鋭く戻った。Sでは通常版よりしっかり感じたという。Sの使用ヘッドはタイトリスト718 AP3で、SR・Rは別ヘッドだった。

重さは合っているのに、中間がたわむと振り出しを合わせにくい。そういう人が比べる理由になる。同じ98gでも、手元に返ってくる感触まで同じではない。

850GH|軽量でも、全体の張りが欲しいときに

850GHはR87g、S91g。950GHから軽くしつつ、二重のステップ構造で自然なしなりと操作性を持たせている。メーカーの狙いは、高く吹き上げる球ではなく中間弾道だ。

日本シャフト特集の試打で川向理絵は、850GH neoより通常850GHの方が全体にしっかりしており、しなり量が小さく感じたと話している。軽量だから必ず大きくしなる、という見方では拾えない違いだ。

950GHの重さは減らしたいけれど、シャフトが大きく動く感触は増やしたくない。850GHを打つなら、この二つを両立できるかを見たい。

850GH neo|切り返しでしなり、戻りは軽快に

850GH neoはR84.5g、S88g。通常850GHより、それぞれ2.5g、3g軽い。重さの差に加え、現代のアイアンで高い打ち出しと適正なスピンを得る設計へ変わっている。

川向理絵の試打では、切り返しでしなりを感じて間を作れ、その後は速やかに戻って球を上げやすかったという。通常850GHの張りに対して、neoの動きを拾いやすかった本人の例として読める。

950GH neoの感触は好きだが、長い番手やラウンド後半で重さが負担になるなら、まず850GH neoを並べたい。S同士なら98gから88g。軽くした一本で、普段の力加減でも高さが揃うかを見る。

750GH|手元のカーボン補強が残す張り

通常750GHは、手元に4軸カーボンを巻いたWrap Tech。スチールを軽くしながら、手元の剛性を補う構造だ。現行の国内公表重量はR79g、S83gで、750という名前や古い紹介文の75gを、そのまま購入する仕様の重量にしない。

日本シャフトは750GH neoの開発説明で、通常750GHのしっかりした打感が支持される一方、軽いドライバーから持ち替えると張りが強く感じられる場合があったと説明している。この差を調整したのがneoの位置づけになる。

750GH neo|軽いドライバーから持ち替えたときの振りやすさ

N.S.PRO 750GH neoの製品ビジュアル
750GH neoは国内公表R74.5g・S78g。通常750GHより、Rは4.5g、Sは5g軽い。画像:日本シャフト公式。

750GH neoはR74.5g、S78g。軽量ドライバーを振った後でも、アイアンだけ急に張りが強く感じられないよう、振り心地のつながりを狙っている。高い打ち出しと、グリーンで止めるためのスピンを確保する設計だ。

850GH neoでも後半に振り切れなくなるなら、Sでさらに10g軽い750GH neoを比べる余地がある。軽くなって楽に振れたかだけでなく、5番や6番のが7番からきちんと伸びるかまで見たい。

同じ70g台のZelos7とも設計は異なる。750GH neoを「いちばん軽いNS」とひとまとめにせず、シャフトを大きくしならせたいのか、軽快に振り切りたいのかで比べよう。

1050GH|950では軽く感じる人に、もう少し重さを

1050GHはR106g、S109.5g、X114g。950GHのSから1050GHのSへ替えると11.5g増える。メーカーも、軽量シャフトでは物足りない人へ重量感を持たせたモデルとしている。

切り返しで急ぎやすい、クラブをどこから振り出したのか分からなくなる。重さが足りないと感じているなら、この11.5g増で動きを揃えられるかを試したい。重くすれば自動的に球が低くなる、という比較にはしない。

重さを足した後、7番の当たりが揃っても5番で球が上がらなくなるなら、その負担も選択に入る。強く振れた一球より、普通に振った球を比べたい。

1150GH TOUR|重さだけでなく、手元と先端の支え方を変える

N.S.PRO 1150GH TOURのスチールシャフト
1150GH TOUR。国内Sは116g。1050GH Sからは6.5g増える。写真:日本シャフト公式。

1150GH TOURはR111.5g、S116g、X121.5g。手元と先端を厚くして剛性を高めたツーウエイト設計で、軽量スチールの中でもしっかり振る感触を求める位置にある。

1050GHと同じ中調子でも、単に6.5g重くしたモデルとしては選び切れない。切り返しで強く荷重をかけたときに支えを感じられるか、戻りを待ちすぎず振り抜けるかを確かめたい。

DGやモーダスから少し軽くする候補にもなるが、同じ重量に近づけても、同じしなりになるわけではない。重さを残したいのか、手元の張りを残したいのかを分けて打つ方が選びやすい。

RとSの重量を並べる。数字はカット前で揃える

国内公式のカット前公表重量。装着後の実重量・完成クラブの総重量とは異なる
モデルRSX
750GH79g83g掲載なし
750GH neo74.5g78g掲載なし
850GH87g91g掲載なし
850GH neo84.5g88g掲載なし
950GH94.5g98g104g
950GH neo94.5g98g104g
1050GH106g109.5g114g
1150GH TOUR111.5g116g121.5g

950GHと950GH neoには、SR97gもある。850GH neoのS88gと950GH neoのR94.5gなら、Rの方が6.5g重い。フレックスを下げることと、シャフトを軽くすることは別々に考えたい。

同じSでも、750GH neoから1150GH TOURまでは38g違う。この幅をSの一文字だけで選ぶより、まず振り続けられる重量帯を絞り、その中でしなりを比べる方が現実的だ。

950GHからneoへ替えると、握った太さも変わり得る

通常950GHの手元径は15.50mm、950GH neoは15.24mm。通常850GHは15.24mm、850GH neoは15.00mm、750GH neoは14.80mmだ。同じグリップを挿しても、下巻きを含む組み方によって仕上がりの太さが変わり得る。

替えたら手を返しやすく感じた、握り心地が変わった。その理由を全部シャフトの硬さへ押しつけないためにも、グリップと下巻きは揃えて比較したい。

950GH WF|短い番手へ向かって重量を増やす

WFはウエイトフロー。長い番手を軽く、短い番手を重くする設計で、通常950GHと同じ一本の重さをセット中に並べたモデルではない。Sの公表範囲は98.5〜103.5gだ。

ロングアイアンは振り抜きたいが、ショートアイアンでは少し重さを感じたい。WFを比べるなら、この番手ごとの要求をどうつなげられるかを見る。7番だけを試すより、長い一本と短い一本を打つ意味が大きい。

950GH HT|中間をしならせて、高い球を狙う

同じ国内S98gでも、しなりの狙いが異なる
モデル主な設計の違い比較したい感触
950GH通常版の中調子中間のたわみを感じて振れるか
950GH neo通常版より中間剛性を高め、先端の戻りを強調中間を締めた感触と、当たり際の戻り
950GH HT手元・先端を強め、中間剛性を下げる手元の張りを残しながら、中間のしなりを使えるか

HTは、手元と先端を締めて中間をしならせ、高い弾道を狙う設計。中間を締めるneoとは、球を上げるために使う動きが違う。HTのSも98gなので、重さを大きく変えずに比較できる。

どちらが必ず高い、どちらが何回転多いとは、仕様表だけでは決まらない。中間のしなりが合うか、先端の戻りが合うかを同じヘッドで比べ、実際の高さと止まり方を見たい。

V90|少し軽くして、中間の動きを使う

V90はR92g、S96.5g。公式は通常950GHより先端を比較的硬く、中間を軟らかくした設計としている。軽量・先重心で、高い球と振り抜きの良さを狙う。

Sは通常950GHより1.5g軽いだけなので、「かなり軽くしたい」という比較相手ではない。重さを近く保ちながら、中間のたわみやヘッドを効かせる感触を変えたいときに並べる方が違いを確かめやすい。

850FW・950FW・950DR・UTILITYは、アイアン用と分ける

850FWと950FWはフェアウェイウッド用、950DRはドライバー用。950GH UTILITYはUT専用で、アイアン用の950GHとは先端径や長さが違う。UTILITYは先端9.40mm、アイアン用950GHは9.02mmだ。

950という名前とSの表記が揃っていても、そのままアイアンの振り心地を移せるわけではない。中古の表記やリシャフト候補を見るときは、FW・DR・UTILITYまで読んで用途を確認しよう。

まず打つ二本を、今の不満から決める

重さ・しなる場所・番手差を一度に変えすぎないための試打候補
今の不満まず比べる二本確認するところ
950GHの重さは合うが、球が低く止まらない950GHと950GH neoの同フレックス先端の戻り、打ち出し、落ちてからのラン
950GH neoが少し重い950GH neoと850GH neo普段の力での高さ、長い番手のキャリー
850GH neoでも振り切れない850GH neoと750GH neo後半も振れる軽さと、当たりの揃い方
950GHではクラブが軽く感じる950GHと1050GH11.5g増えるSで、振り出しを揃えられるか
中間がしなる感触で球を上げたい950GH HTと950GH neo同じ98gで、しなる場所の違いが合うか
ロングは軽く、ショートは重くしたい通常950GHと950GH WF長短の番手で振ったときのつながり

まず同じヘッド・ロフト・長さ・グリップの7番で比べ、良かった方を長い番手でも打つ。7番の飛距離が出ても、5番と6番のキャリー差が詰まるなら、重さや硬さをもう一度見直したい。

フルスイングの一番いい球に加え、少し力を抜いた球も比べる。強く振らないと高さが出ない一本より、ラウンドで使う力加減で距離を揃えられる一本を選びたい。

よくある疑問

950GHと950GH neoは同じ重さ?

国内公表値は同じフレックスならR94.5g、SR97g、S98g、X104gで共通。中間剛性、先端の戻り、手元径などの設計が異なる。

850GH neoと通常850GHはどれだけ軽さが違う?

Rは87gから84.5gへ2.5g、Sは91gから88gへ3g軽くなる。どちらもカット前重量。

750GHは75g?

国内の現行表ではR79g、S83g。750GH neoはR74.5g、S78g。名前や古い紹介文の数字より、使う仕様の表を確認したい。

950GH neoなら誰でも球が高くなる?

高い打ち出しと適正なスピンを狙う設計だが、実際の球はヘッド、ロフト、打ち方でも変わる。同じヘッドで通常950GHと比べると、違いを確かめやすい。

950GH HTとneoは同じ高弾道モデル?

どちらも球の高さを狙うが、HTは手元・先端を強めて中間をしならせる設計。neoは通常950GHより中間を締め、先端の戻りを強調する設計。

WFは通常950GHと何が違う?

長い番手から短い番手へ重量を増やすウエイトフロー設計。国内Sの公表範囲は98.5〜103.5g。

Rへ下げると軽くできる?

同じモデル内では軽くなる仕様が多いが、モデルをまたぐと逆になる。例えば950GH neo R94.5gは850GH neo S88gより重い。

N.S.PROとモーダスは別メーカー?

どちらも日本シャフト。N.S.PROの製品群の中にMODUS³やZelosもある。本記事はGH・neo系を扱い、モーダスは別の全シリーズ記事で比較している。

参考資料と試打条件

資料確認:2026.10.26。メーカーの説明、原試打、GOLF DNAの試し方の提案を区別して参照しています。

  1. 日本シャフト/国内スチール製品一覧

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  2. 日本シャフト/750GH neo

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  3. 日本シャフト/850GH neo

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  4. 日本シャフト/950GH neo

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  5. 日本シャフト/1050GH・1150GH TOUR

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  6. Plugged In Golf/Bill Bushの950GH原試打

    Bill Bush本人の感触・弾道評価。表示更新日2025年7月11日。試打ヘッド・フレックス・ロフト・長さ・球・計測器・球数は参照本文で未確認。レビューの95gという丸め値を仕様表へ転用しない。

  7. GDO日本シャフト特集/川向理絵の850GH neo比較

    日本シャフトのメーカー特集内にある川向理絵本人の比較。7番・TrackMan、本人ドライバーHS約39m/sとの記載。各試打のヘッド/ロフト/長さ/球/球数/フレックスを確定できないため、数値差をシャフト単独の効果として使わない。独立した無条件の推奨ではない。URLは2022年特集を示し、現在の発売年とは扱わない。

  8. 日本シャフト/750GH

    国内表のR79g/S83gを採用。紹介文の75gを現行全仕様の実重量として扱わない。手元カーボン補強の説明を参照。

  9. 日本シャフト/850GH・850FW

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  10. 日本シャフト/950GH・950GH WF

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  11. 日本シャフト/950GH HT・V90

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  12. 日本シャフト/950FW・950DR・950GH UTILITY

    国内公表のカット前重量と設計説明を参照。メーカーの弾道目標を、全員に出る実測順位とは扱わない。

  13. GDO/マーク金井の950GH neo原試打

    マーク金井、2019年9月3日。Sは718 AP3、SR/Rは日本シャフトのオリジナルヘッド。Sの感触を参照。フレックス間の硬さ換算・一律ヘッドスピード推奨は不採用。使用ロフト/長さ/球/球数は参照本文で未確認。

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