プロは 上級アマより、 スイング中の 左右の 重心 移動が 小さい?
動的バランス・重心移動と技能差
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詳しい解説
「上級者ほど重心を動かさない」と単純には言えません。
Choiらの2016年研究では、右打ちのプロ20人、上級アマ17人、初心者13人のドライバースイングを、6台の赤外線カメラと2枚のフォースプレートで計測しました。身体重心(COM)、足圧中心(COP)、そして両者の離れ方を技能別に比較しています。
スイング全体の左右方向、つまりリード側―トレイル側のCOM移動幅は、プロ群の方が上級アマ群より有意に大きい結果でした(p<0.01)。一方で、前後方向と上下方向のCOM移動幅はプロ群の方が小さく、方向によって技能差の出方は同じではありませんでした。
重要なのは、COMの移動量だけでバランスを判断しないことです。同じ研究では、COMとCOPの離れ方やその速度は技能が高い群ほど小さくなる局面があり、特にダウンスイング中の左右方向ではプロ群の方が安定した関係を示しました。研究者も、プロの左右COM移動が大きいことは、そのままバランス能力の低下を意味しないとしています。
したがって、3D解析やフォースプレートで見るときは「重心をなるべく動かさない」を目標にするより、どの方向へ、どのタイミングで動き、その動きに対してCOPをどう制御しているかを一緒に見ます。打点、球筋、クラブ速度が安定しているなら、左右のCOM移動が大きいだけで修正対象にはしません。
ただし、これは一時点で技能群を比べた横断研究です。重心を大きく動かせば上達する、あるいはプロと同じ移動量へ合わせればよい、という因果や固定値は示していません。