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暑さや干ばつに強い芝なら、豪雨や冠水にも強い?

芝草・環境ストレス

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まず答え

いいえ。干ばつ耐性と冠水・過湿耐性は別の性質です。少ない水で耐えやすい芝でも、根が長時間水に浸かって酸素不足になる条件へ同じように強いとは限りません。草種・品種ごとに両方の耐性を分け、冠水しやすい場所では排水条件も合わせて見ます。

詳しい解説

芝にとって干ばつと冠水は、どちらも水に関係するストレスですが、起きていることは逆です。干ばつでは利用できる水が不足し、高温や乾燥によって葉や根が水分を保ちにくくなります。一方、豪雨や冠水では土の空隙が水で満たされ、根へ酸素が届きにくくなることが大きな問題です。長く水没すると光も不足し、根や茎の機能が落ちます。

干ばつは利用できる水の不足、冠水は根への酸素供給低下などが問題になります。模式図の水量・水深は実測ではなく、特定草種の耐性や生存時間を比較するものではありません。

USGAは、一般にやなどの暖地型芝は、多くの寒地型芝より干ばつ耐性が高いと説明しています。ただし、この性質だけから冠水にも強いとは判断できません。

冠水への耐性も草種で差があります。ジョージア大学の芝草資料では、バミューダグラスやバヒアグラスは比較的冠水に耐えやすく、ゾイシアグラスやセントオーガスチングラスは中間的、センチピードグラスはより影響を受けやすいとされています。ミズーリ大学も、冠水被害は水没時間、深さ、水温、などで変わり、長時間の水没では耐性のある芝でも傷むと説明しています。

つまり、干ばつに強い芝の中に冠水にも比較的強い種類はありますが、「乾燥に強い=水に浸かっても強い」という同じ能力ではありません。コースで芝を選ぶときは、乾燥耐性、過湿・冠水耐性、暑さ・寒さへの適応を別々に確認する必要があります。

さらに冠水しやすい場所では、芝種だけで解決しようとしないことも重要です。根域の排水性、表面排水、の締固め、水が滞留する時間などを改善できなければ、耐性の高い芝でも長時間の酸素不足を受けます。したがって、乾燥地向けの芝選びと排水不良地向けの芝選びは、同じ基準では判断しません。