ゴルフ百科事典

ゴルフでいう「過覚醒」って何?

メンタル・覚醒

あとで読む保存した記事へ →

まず答え

過覚醒は、心身の活性化がその人・その課題にとって高すぎて、判断や注意、筋緊張、動作の再現性などを崩す側へ働いている状態を指します。心拍数や緊張が高いだけでは過覚醒とは決められず、実際の動作や成績への影響と合わせて見ます。

詳しい解説

過覚醒は、単に「緊張している」「心拍が高い」という意味ではありません。ゴルフでは、競技圧などで心身の活性化が高まり、それが本人の判断・注意・筋緊張・やクラブ挙動を乱す側へ働いているときに、実務上「高すぎる覚醒」と捉えます。

経験のある男性ゴルファー12人のパッティング研究では、の強さと成績は単純な一直線ではなく、曲線的な関係を示しました。つまり、身体反応が高まるほど一律に悪くなるわけではありません。また、同じ研究では不安を本人が「役立つ/邪魔」と捉える方向性も成績との関係を持っていました。

別のゴルフパッティング実験では、23人の男性と35人の女性に競技圧を加えると、不安、努力感、心拍、筋活動、クラブヘッドの横方向度が増え、平均のパット成績は低下しました。一方、熟練ゴルファー50人を対象にした別研究では、競技圧で不安や心拍が増えたにもかかわらず、パット精度はむしろ改善しました。

このため、過覚醒に全員共通の心拍数や「緊張度○点以上」という境界は置けません。本人にとって高い覚醒でも、判断と動作が保たれていれば必ずしも問題ではありません。逆に、普段より強い力み、テンポの乱れ、狙いの変更を繰り返す、視野や注意が狭くなるなどが出て、実際の結果も崩れているなら、高すぎる覚醒を疑う材料になります。

実戦では、覚醒そのものをゼロにしようとせず、普段のルーティン、呼吸、狙い、テンポ、や開始方向が保てているかを見ます。「緊張しているから過覚醒」と決めつけず、身体反応と実際のパフォーマンス変化をセットで判断するのが安全です。