ゴルフ百科事典

ゴルフでいう「身体的不安」って何?

メンタル・競技不安

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まず答え

身体的不安は、プレッシャー場面で感じる心拍上昇、発汗、震え、力みなどの身体反応を伴う不安です。頭の中の心配を指す認知的不安とは分けて扱います。身体反応が強いだけで、必ず成績が落ちるとは限りません。

詳しい解説

身体的不安は、競技や重要な1打を前にしたときの不安のうち、身体に現れる反応を中心に捉える概念です。たとえば心拍が速い、手に汗をかく、筋肉が硬く感じる、震える、胃が落ち着かない、といった感覚が含まれます。一方、「外したらどうしよう」「失敗したくない」といった思考は認知的不安として分けます。

ChamberlainとHaleの2007年研究では、経験のある男性ゴルファー12人が不安の強さを変えた3条件でパッティングを行いました。身体的不安の強さと成績は単純な直線関係ではなく、曲線的な関係を示しました。また、不安を本人が役立つと捉えるか、邪魔と捉えるかという方向性も成績との関係を持っていました。

Cookeらの2010年研究では、23人の男性と35人の女性が3段階の競技圧の下でパットしました。圧力が高まると自己申告の不安や努力感に加え、心拍、筋活動、クラブヘッドの横方向度も増え、平均のパット成績は低下しました。ただし成績低下は一つの身体反応だけで説明できず、努力、筋活動、クラブ挙動など複数の経路が関わっていました。

したがって、身体的不安は「心拍が上がったら失敗する」という意味ではありません。同じ身体反応でも、本人の経験、課題、受け止め方によって結果は変わり得ます。また、身体的不安は医学的な病気の診断名ではありません。

実戦では、緊張をゼロにしようとするより、普段より呼吸、握る強さ、、狙い、などが崩れているかを合わせて見ます。身体反応そのものと、その反応が実際の判断や動作へ影響しているかを分けて記録すると原因を整理しやすくなります。