ゴルフの 「ダウンスイング中の 骨盤回旋」って 何?
身体運動・骨盤
あとで読む保存した記事へ →
まず答え
ダウンスイング中の骨盤回旋は、トップ付近からインパクトまでに骨盤が水平面まわりへどの向きに、どれだけ、どの速さで回ったかを見る運動です。回旋角度と回旋速度は別の指標なので、数値を混同しません。
詳しい解説
ダウンスイング中の骨盤回旋は、バックスイングで回っていた骨盤が反転し、インパクトへ向けて目標方向へ回っていく運動を指します。3D解析では、骨盤セグメントに座標系を設定し、軸回旋角度と回転の速さを別々に評価します。角度の時間変化率を使う方式と、角速度ベクトルの成分を使う方式があり、3Dでは両者は一般に同じ値ではありません。数値を比較する前に算出方法を確認します。
Meisterらの2011年研究では、プロ10人とアマ5人のスイングで、ダウンスイングは骨盤回旋の反転から始まり、その後に上部体幹が反転しました。つまり骨盤回旋は、全身が同時に回り始める一つの動作ではなく、胸郭や腕より先に方向転換することがある運動です。
Horanらの2010年研究では、熟練男女の胸郭と骨盤をダウンスイング全体で3D計測し、回旋角度と角速度の時間変化を連続的に比較しました。骨盤と胸郭は同じ速度・同じ時刻で回るわけではなく、局面ごとに両者の相対関係が変化します。
そのため『インパクトで骨盤が何度開けば正解』『骨盤回転速度は大きいほど良い』とは単純化できません。角度は姿勢、角速度は回る速さを表し、計測座標、トップやインパクトの定義、クラブ条件でも数値が変わります。
実用上は、①骨盤回旋角度、②骨盤角速度、③胸郭との時間差、④クラブヘッド速度、⑤打点・球筋を同じ時間軸で見ます。ダウンスイング中の骨盤回旋は、腰を速く回すための単独指標ではなく、全身の順序と結果を評価するための運動指標です。