ゴルフ百科事典

ゴルフスイングの「肩部負荷」って何?

身体負荷・障害

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まず答え

肩部負荷は、スイング中に肩関節へかかる力・回転させる力(トルク)と、それを支える肩まわりの筋活動などをまとめて捉える考え方です。左右の肩で大きさやは同じではなく、肩の角度だけでは表せません。

詳しい解説

ゴルフの「肩部負荷」は、肩がどれだけ上がった・回ったかという関節角だけを指すものではありません。両手でクラブを握ってさせる間、肩関節には力とトルクが生じ、同時に回旋腱板や胸・背中・三角筋などがスイング局面ごとに働きます。

角度・力・トルクという異なる量を分ける一般的な記号図です。矢印は力とモーメントの方向例で、実際の手首・膝・股関節・肩の形状、組織にかかる力、負荷の大きさや障害リスクを示しません。関節力学量は直接計測かモデル推定かも確認します。

Choiらは登録プロ9人に6軸の力・トルクセンサーを組み込んだ専用グリップを使わせ、上肢の3D運動と組み合わせて左右の手首・肘・肩の関節力と関節トルクを逆動力学で算出しました。肩を含む上肢の力学量は左右で同じではなく、グリップで生じる力とトルクを正しく取り込むことが関節負荷の推定に重要であることを示しています。

Pinkらはゴルフスイング中の左右8種類の肩筋を筋電図で調べ、棘上筋・棘下筋は肩の可動域端付近、肩甲下筋と大胸筋は加速局面、広背筋はフォワードスイング、前部三角筋はフォワードスイングからフォローで活動するなど、筋ごとに働く局面が異なることを報告しました。つまり肩部負荷は、一つの筋や一つの角度だけで説明できません。

ただし、関節力や関節トルクは体内で直接測った値ではなく、計測したグリップ力と身体運動からモデル計算した値です。筋電図も筋活動の指標であり、そのまま関節内の組織負荷を示すものではありません。読むときは、①リード側かトレイル側か、②どの方向の力・トルクか、③どの局面か、④実測か推定かを確認します。『負荷が大きい=肩を痛める』と単純化せず、肩部負荷はスイングの力学を理解する材料として扱います。