ゴルフ百科事典

ゴルフスイングで膝には、どんな負荷がかかる?

身体負荷・膝

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まず答え

ゴルフスイングでは、地面反力と身体の回転によって膝に曲げ伸ばしだけでなく、内外側や回旋方向の関節モーメントが生じます。特にリード脚の膝負荷はアドレスの足向き・・ボール位置でも変わることが実験で示されています。ただし、計測される関節モーメントは組織そのものの負荷を直接測った値ではありません。

詳しい解説

ゴルフの「膝負荷」は、膝が曲がる角度だけでは表せません。足が地面を押し、地面反力を受けながら身体とクラブが回転するため、膝には屈曲・伸展方向に加えて、内転・外転や内旋・外旋方向の力学的なモーメントが生じます。3D動作解析とフォースプレートを組み合わせる研究では、身体の動きと地面反力からこうした膝関節モーメントを算出します。

角度・力・トルクという異なる量を分ける一般的な記号図です。矢印は力とモーメントの方向例で、実際の手首・膝・股関節・肩の形状、組織にかかる力、負荷の大きさや障害リスクを示しません。関節力学量は直接計測かモデル推定かも確認します。

実験では、構え方を少し変えるだけでもリード脚の膝モーメントが変化しています。13人の男性プロを対象とした研究では、自分で選んだ位置からボール位置を変えると、リード膝のピーク内旋モーメントや内転モーメントが変わりました。別の研究では、ターゲット側の足を外向きにした条件で、真っすぐ置いた条件よりピーク内転モーメントが小さくなりました。20人を対象とした研究でも、足向きやスタンス幅の変更でリード膝のピーク外部内転モーメントが変化しています。

このため、膝負荷は「スイングしたら常に同じ」ではなく、左右どちらの脚か、足の向き、スタンス幅、ボール位置、スイングの速度や個人の動き方などで変わると考える方が適切です。

ただし、研究で算出される関節モーメントを、そのまま靱帯・軟骨・半月板にかかる力や障害リスクと同一視することはできません。多くの研究は少人数の健康なゴルファーを対象としており、個人の痛みや病変の原因診断には使えません。膝負荷を読むときは、どの方向のモーメントか、どの脚か、どのスイング局面か、どの構え条件かまでセットで確認する必要があります。