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ギア/シャフト 調査・執筆

純正LIN-Qと市販品、
振り心地と球筋はどう違う?

コブラの純正から市販品に替えたら、もっと先がしっかりするのか。そう思って調べると、純正の試打でも、すでに先端の手応えは評価されていた。LIN-Qは「純正は先が走る、市販は動かない」とは分けにくい。

市販のBLUE EXには、手元で少しためて、当たり際にボールを押すような感触がある。一方、PowerCore BLUEでは、中間の動きを感じながら振って、小さなが出た試打もある。同じ青いLIN-Qでも、どこでしなりを感じ、どうヘッドが戻るかは見ておきたい。

コブラの純正LIN-Q for と、市販BLUE EX・PowerCore BLUEを取り上げる。以下の振り心地と球筋は、各媒体の原試打によるもの。GOLF DNAが同じヘッドで3本を打ち比べた結果ではない。

純正LIN-Qも、先が頼りないシャフトではなかった

関雅史(QP)が打ったのは、OPTM X・10.5度に付くLIN-Q for CobraのS。評価していたのは、先端にしっかり感があり、ヘッドの余計なブレを抑えてくれるところだった。純正だから先が大きく動いて、手で戻さないと間に合わない、という試打ではない。純正LIN-Qの原試打 →

球は高く上がって逃げる感じより、中くらいの高さで前へ進む強さがあったという。標準的なモデルの中ではつかまりもよく、右へ弱く抜けるミスが出にくい、とQPは評している。ただし、これはOPTM Xと組んだクラブ全体の評価。純正シャフトだけが球をつかまえた、とまでは言えない。OPTM X・10.5度の試打 →

面白いのは、同じ純正Sでもヘッドの設定で球が変わった例だ。鶴原弘高がOPTM X・9度を打ったときは、右へ出て、そのまま右へ曲がる球が続いた。そこで前方の11gと後方の3gを入れ替え、重い方を後ろへ移すと、ヘッドを返しやすくなったという。シャフトはそのまま。右へ行くからすぐ交換、と決める前に、今のヘッドの設定も確かめたくなる。ウエートを入れ替えた原試打 →

BLUE EXは、先を走らせるより、当たり際に押す感触

野村タケオが・9度に挿したの5Sは、切り返しで手元側が少し粘る。大きくグニャッとしなるわけではなく、ためを感じて振り下ろすと、中間から先はあまり動きすぎない。ボールの前で先端が急に跳ねる、という手応えは薄かった。

本人が感じたのは、弾くよりも押していく当たり方。薄くパチンと当てる感じではなく、ボールに厚く当たる感触があり、最後まで振り抜けたという。球は低めで、スピンも少ない印象。強くつかまえてくれるシャフトではないが、つかまらないほどでもなく、左へ巻く心配が少なかったと報告している。BLUE EX・5Sの原試打 →

今の純正で、切り返しの手応えが薄くて振り急いでしまう。あるいは、当たり際に先が追い越す感じが苦手。そういう人なら、この「手元で少しためられて、先は落ち着いている」感触を試す意味がある。ただ、すでに球が低く、右へ抜けやすい人が、低スピンという言葉だけで選ぶのは気になる。野村の低めの球には、Qi10 LS・9度の性格も入っている。

青と銀のLIN-Q BLUE EX。5Sと6Sの表記があるUST Mamiya公式製品画像
LIN-Q BLUE EX。UST Mamiya公式画像には5Sと6Sの表記。本文の野村タケオの試打は5S。

PowerCore BLUEは、中間の動きを感じて振れる

PowerCore BLUEの6Sを打った「まさのゴルフ雑記帳」のまさは、ワッグルでは中間の動きを感じ、実際に振るとしなり量はほどよいと評している。大きくたわんだまま付いてくる感じは少なく、先端も過剰に走らない。自分の振る速さで最後まで振りやすかったという。

その試打は・9度、ボールは。TrackMan 4で計測した11球平均では、ヘッドスピード44.5m/sで、球は右へ1.0度出て、そこから左へ約5ヤード曲がる小さなドローだった。打ち出し14.0度、スピン2244rpm。「先が走りすぎない」という感触でも、球が右にしか行かないわけではなかった。PowerCore BLUE・6Sの原試打 →

松本一誠の別の試打でも、BLUEは切り返しで待てる人に合わせやすいという評価だった。5Rでもダウンスイングでヘッドが暴れる感じは少なく、6Sは切り返しの間を合わせやすい。強くしならせて一気に戻すより、一度ためてから振っていく感触を好む人には、こちらも試してみたくなる。松本一誠の5R・6S試打 →

BLUE EXの、手元に少し粘りがあって先で押す感触。PowerCore BLUEの、中間の動きが分かりやすく、先が走りすぎない感触。原試打からはそう読める。ただし、打った人もヘッドも違うので、「新しい方が必ずしなる」「EXより必ずつかまる」とは決められない。

青と白のLIN-Q PowerCore BLUE。UST Mamiya公式製品画像
LIN-Q PowerCore BLUE。UST Mamiya公式製品画像。本文では6Sの実測例と、別試打の5R・6Sを扱っている。

同じSでも、重さも型番も違う

OPTM Xの純正はLIN-Q for Cobra。BLUE EXやPowerCore BLUEとは型番が違う。これはLIN-Qだけの話ではなく、TENSEIやVENTUSなどでも、メーカー向けの専用品と市販品を分けて見たい。一方、メーカーのカスタム注文で市販モデルを装着したクラブもある。「最初から付いていた」だけでは、別設計の純正品かどうかは分からない。

本文の主な試打モデルとメーカー公表仕様
モデル・硬さ重量トルク/調子原試打で使ったヘッド
LIN-Q for Cobra S62g4.5度/中OPTM X・10.5度(QP)
LIN-Q BLUE EX 5S58g3.4度/中元Qi10 LS・9度(野村)
LIN-Q PowerCore BLUE 6S68g3.5度/中元G440 K・9度(まさ)

純正はコブラのクラブ仕様表、市販2本は未カットのシャフト単体仕様。純正OPTM Xの標準クラブ長は45.25インチ。重量の測定条件が同一とは確認できないため、装着後に何g増減するかを引き算した表ではない。純正仕様 → BLUE EX仕様 → PowerCore BLUE仕様 →

PowerCore BLUEの5Sは58g・3.9度で、上の実測例の6Sは68g・3.5度。同じSでも10g違う。純正Sを使っているから市販もS、とだけ決めると、しなり方と一緒に重さの感覚まで大きく変わることがある。

試打条件と、比べられる範囲

純正は関雅史の2026年試打でOPTM X・10.5度/LIN-Q for Cobra S。ウエート交換の話は鶴原弘高による別試打で、OPTM X・9度/同S。使用球・クラブ長・バランスは参照本文に記載がない。

BLUE EXは野村タケオの2024年試打。5S、Qi10 LS・9度、コースで使用。球・クラブ長・バランスは記載なし。PowerCore BLUEはまさの2026年試打で、6S、G440 K・9度、Pro V1x、TrackMan 4、11球平均。クラブ長・バランスは確認できない。

松本一誠の試打は2026年、BLUEの5Rと6S、G440 LST・10.5度、Pro V1x、普段のスイング各5球平均。3本を同じヘッド、長さ、球で比較した記録ではなく、純正から替えたときの飛距離差やスピン差には換算していない。

米国での装着品や別年式のLIN-Qも、今回の日本向け純正・市販品と同一とは扱っていない。UST Mamiyaの公式FAQには、米国の先行モデルをベースに、日本向けにスペックを見直した旨がある。

純正から替えて、どの感触が欲しいか

OPTM Xの純正で、ヘッドが落ち着き、ほどよい高さで打てている。それなら「市販の方が上だから」と急いで替える理由は薄い。純正にも、しっかりした先端の手応えはある。

切り返しで少しためて、当たり際には先を走らせず押したいならBLUE EX。中間のしなりを感じながら、自分の間で振っていきたいならPowerCore BLUE。試すなら、まず今の純正と同じヘッドで交互に打ってみたい。

手を返さず振った一球が、どこへ出て、どれだけ曲がるか。少し力を抜いたときにも同じ高さが出るか。その球が好きなら、手元に伝わる違いにも、替える理由が見つかる。

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