ゴルフ百科事典

ダラースポット対策でグリーンをローリングするなら、朝と午後で効果は違う?

ローリング・病害

あとで読む保存した記事へ →

まず答え

少なくともクリーピングベントグラスの3年試験では、朝1回と午後1回でダラースポット抑制効果に大きな差は出ませんでした。した区は無処理より発病が少なく、1日2回ではさらに抑制されましたが、病害抑制だけを理由に回数を増やすのは避け、芝の摩耗や環境ストレスも合わせて判断します。

詳しい解説

ローリングはを整える作業ですが、ダラースポットの発生量にも影響することがあります。Giordanoらの3年間の圃場試験では、クリーピングベントグラスのパッティンググリーンを、無処理、朝1回、午後1回、朝2回の条件で比較しました。ローリングは週5日行われています。

結果は、朝1回と午後1回のローリングでダラースポットの進行量に大きな差がなく、どちらも無処理より発病を減らす年がありました。午後区はや葉面の水分が消えた後にローリングしていましたが、朝区と同程度の抑制が得られています。このため、この試験では「朝露を物理的に落としたことだけ」が抑制理由とは考えにくい結果でした。

さらに朝2回の区は、無処理よりダラースポットが少なく、2009年と2010年には朝1回・午後1回よりも病害の進行量が小さくなりました。研究ではローリング区で根域の体積含水率が高くなる時期も確認され、著者らは病害抑制に物理的・生物的な複数要因が関係する可能性を示しています。ただし、仕組みを一つに特定した試験ではありません。

重要なのは、この結果を「ローリングは多いほどよい」と一般化しないことです。別のクリーピングベントグラス研究では、高温・乾燥などの環境ストレスが強い時期に高頻度ローリングと歩行負荷が重なると、摩耗や芝質低下が増えています。病害だけでなく、気温、水分、、交通量、芝の回復力を合わせて回数を決める必要があります。

したがって、ダラースポット対策という観点だけなら、朝でなければ効果が出ないとは言えません。少なくともこの3年試験では朝1回と午後1回は同程度でした。実際の運用では、病害発生と芝質を記録しながら、必要な転がりを得られる範囲で過剰な機械負荷を避けるのが安全です。