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土が十分濡れているのに、暑く多湿な日に芝がしおれるのはなぜ?

環境ストレス・ウェットウィルト

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まず答え

「ウェットウィルト」の可能性があります。USGAによると、根域が飽和した状態で高温多湿になると、葉からの蒸散が進まず芝が自分を十分に冷やせなくなり、根域の酸素不足も重なって、土に水があってもしおれや褐変が起こります。追加の散水が悪化要因になることもあるため、排水と風通しの改善が重要です。

詳しい解説

芝がしおれていると「水不足」と考えがちですが、根域に水が多すぎるときにも似た症状が出ます。USGAは、が飽和し、高温・高湿度が重なる条件で起こるこの状態をウェットウィルトと説明しています。

干ばつは利用できる水の不足、冠水は根への酸素供給低下などが問題になります。模式図の水量・水深は実測ではなく、特定草種の耐性や生存時間を比較するものではありません。

高湿度では葉の周囲の空気がすでに水蒸気を多く含むため、葉からの蒸散が進みにくくなります。蒸散は根から水を引き上げるだけでなく、気化熱で葉を冷やす役割もあります。蒸散が十分にできないと、芝は水があるのに体温を下げにくくなり、暑熱ストレスから回復できません。

さらに、根域が長時間飽和すると土の孔隙が水で満たされ、根が使える酸素が減ります。根の働きが落ちると水分吸収も鈍り、高温下で必要な冷却に追いつかなくなります。USGAは、こうした条件で芝が褐色になり、マット状に倒れて枯れ込むことがあるとしています。

対策は、水があるからといって追加で大量散水することではありません。表面・内部排水を改善し、樹木の整理や送風機などで風を通し、飽和状態を長引かせないことが基本です。発症中はを少し上げ、刈込みやの回数を減らし、やバーチカルカットなど追加ストレスになる作業を延期する方法もUSGAが示しています。

なお、土が湿っているのにしおれる現象には、塩類濃度が高く根が水を吸いにくくなる浸透圧ストレスもあります。見た目だけで原因を決めず、土壌水分、排水、気温・湿度、風通し、必要なら塩類濃度まで確認して原因を分けます。