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ギア/シャフト 調査・執筆 公開

エアスピーダー歴代比較

初代・旧Plus・2023年モデルの振り心地と球筋

エアスピーダーを選ぶときは、軽さと一緒に、切り返しでどれだけしなりを感じたいかを考えたい。大きくたわむことで振り出すきっかけがつかめる人もいれば、戻るのを待ちきれず、自分から合わせ直してしまう人もいる。

初代の大きなしなり、手元を強めた旧Plus、2023年モデルの3フレックス。同じエアスピーダーでも、軽さを残したまま動きを変える道がある。旧作が好きだった人も、軟らかすぎた人も、どこを比べればよいかを追っていこう。

国内の市販ドライバー用を中心に比較。仕様はメーカー、感触と球筋は試打者本人の掲載記事によります。GOLF DNA自身の実打ではなく、比較する順番は編集上の提案です。

軽さは残したい。しなりをどこまで使えるか

初代を打ったマーク金井氏は、ゆっくり振っても中間が大きくたわみ、ダウンスイング後半に先が戻ってヘッドが走ると評価した。自分の力で硬いシャフトをしならせにいかなくても、切り返しで動きを感じられるところに特徴がある。

その大きな動きが、いつでも振りやすさになるわけではない。旧Plusは手元の剛性を高めた派生モデル。2023年モデルも、軟らかい側から張りのある側まで3つを選べる。今の一本で「待てる」のか、「待ちすぎる」のかが、選び直す手がかりになる。

2014年の初代から、2023年の3フレックスへ

国内市販シリーズの流れ。外装変更と設計変更を分けて読む
時期モデル・変更選ぶときの意味
2014年初代Air Speeder登場大きなしなりを使う超軽量モデル
2015年Plusを追加。FW・UT・Ironも展開手元を強め、選べる振り心地を増やした
2018年Air Speeder/Plusの外装変更全長シルバーからシルバー/ホワイトへ。公表重量は各1g増
2022年12月末旧Air Speeder/Plus生産終了以降は在庫販売。旧作と新作の表記を確認
2023年4月13日新AIR SPEEDER発売STANDARD・PLUS・X-PLUSの3フレックスへ

初代の発売月は、発売当時の媒体と後年のメーカー案内に表記差があるため、ここでは2014年としている。2018年も別世代に数えて球筋の差を作るのではなく、メーカーが告知した外装と重量の変更として扱う。

大きなしなり、手元の張り、戻るリズムで並べる

旧Plusはメーカー設計、初代と2023年は原試打も参照。歴代全品の同条件テストではない
モデル切り返し〜インパクト球で確認する点
初代Air Speeder中間が大きくたわみ、後半で先が走るという試打評価ゆっくり振っても高さとつかまりを得られるか
旧Air Speeder Plus初代に対して手元剛性を高めた設計初代で余る動きが収まるか。高さを失わないか
2023 STANDARD3つの中では大きくしなる感触高さが出ても、戻りに合わせ直していないか
2023 PLUSしなって戻るリズムを取りやすかった評価普段のテンポで球を押せるか
2023 X-PLUS張りと、強く振ったときの手応えしならせられるか。硬さのために力んでいないか

旧Plusの欄に、確認できていない低スピン化や左ミスの減少を足してはいない。設計の違いは試す理由になるが、本人の球がどう変わるかは組んだクラブで確認する。

初代|大きくしなり、ゆっくり振っても先が戻る

全長シルバー外装の旧Air Speederの製品写真
旧Air Speederの全長シルバー外装。2018年の変更案内に掲載された写真。画像:フジクラ公式。

金井氏の試打は初代グローレのヘッド、完成長46.5インチ。ヘッドスピードを35m/sほどに落とすと、切り返しで中間がたわみ、当たり際に先が鋭く戻る感触があったという。ワッグルでは軟らかく感じても、実打では挙動が落ち着いていたと評価している。

一方、強く振るとしなりが大きくなり、自分で細かく操る方向には向きにくいという指摘もある。軽く振ったときの気持ちよさと、コースで力んだときの合わせやすさを、同じものと考えず比べたい。

初代でも、良いドローの一球だけで決めない

GDOのミーやん・ツルさんの試打では、全体が大きくしなる感触と、戻ってくる動きの両方が評価された。ミーやんは右に抜けたと感じた球が、ドローで戻ったと報告している。

ただ、その場で振りやすくても、コースで力みが増える点をツルさんは気にしていた。記事には年齢や性別で対象を絞る表現もあるが、ここでは使う人を一律に区切る基準にはしない。見るのは、軽さと大きなしなりで普段のテンポが保てるかだ。

旧Plus|初代の手元を強めた選択肢

2018年外装の旧Air Speeder Plusの製品写真
旧Air Speeder Plusのシルバー/ホワイト外装。2023年のPLUSとは別仕様。画像:フジクラ公式。

メーカーが初代の翌年に追加した旧Plusは、手元側の剛性を高めたモデル。初代を切り返しで大きく動きすぎると感じた人にとって、軽さを残して手応えを変える選択肢だった。

ただし、今回確認できた資料だけでは、旧Plusと初代を同じヘッド・長さで打った弾道差まで示せない。「Plusだから低い球」「必ず左を抑える」とは書かず、初代からどこを変えた設計かと、2023年のPLUSとの識別を押さえておきたい。

2018年は外装変更。33gと34gの表記がある理由

2018年のメーカー案内では、全長シルバーからシルバー/ホワイトのグラデーションへ変更し、各モデルの重量が1.0g増えるとされている。現在の過去モデル表では、ドライバー用Air Speederが34.0g、Plusが36.5gだ。

2014年の試打に出てくる初代のメーカー重量は33g。後年の34g表記と並んでいても、直ちにどちらかを誤記としない。外装変更だけを理由に、しなり方や球筋まで変わったとする根拠も今回の案内にはない。中古なら写真の色と正式名を一緒に確認する。

2023 STANDARD|しなりを感じやすい33.5g

2023年AIR SPEEDERホワイトの製品写真
2023年AIR SPEEDERのホワイト。STANDARD・PLUS・X-PLUSの硬さは色と別に確認する。画像:フジクラ公式。

STANDARDは公表33.5g。江澤亜弥プロは、大きくたわんで高さを出しやすい感触を評価する一方、自分のスピードではタイミングを合わせにくかったと話している。

軽くしたい人には、この大きなしなりが振り出すきっかけになるかが見どころ。気持ちよく振れる球と、戻るのを待ちきれない球の両方を残して比べると、PLUSへ進む理由もはっきりする。

2023 PLUS|しなって戻るリズムを取りたい

PLUSは37.5g。江澤プロは、STANDARDよりしなって戻るリズムを合わせやすく、インパクトで押し返してくれる感触を評価した。単に軽く速く振るより、ヘッドが戻るタイミングをつかみたい人の比較候補になる。

メーカー企画でPLUSが合った瀬戸晴加さんも、軟らかさを感じながら球を押せる感触を挙げている。こちらは広告企画内の試打であり、全員が同じ距離や方向性を得られる証明ではない。

2023 X-PLUS|40gでも張りと手応えがある

X-PLUSは40.0g。江澤プロには、3本の中で張りを感じ、強く振ったときに当たり際の手応えがあったという。軽いまま、STANDARDの大きな動きを抑えたいときに比べられる。

ただ、名前のXを一般的なXフレックスへ読み替えることはできない。しならせにいって普段より力むなら、軽いシャフトを選ぶ目的とずれてしまう。PLUSと交互に打ち、張りが自分のリズムに必要かを確かめたい。

硬い順に低弾道・低スピンとは並ばない

江澤プロのELYTE使用試打。各5球から最大・最小距離を除いた掲載3球の平均
2023年の硬さ打ち出し角スピン量掲載3球の曲がり
STANDARD16.8度2,320rpmフェード/ややドロー/ストレート
PLUS16.5度2,183rpmストレート/ストレート/ややフェード
X-PLUS16.5度2,376rpmストレート/ストレート/ややフェード

この試打ではX-PLUSが最少スピンではなく、打ち出しもPLUSと同じ平均だった。残した3球の結果なので、全5球の左右のばらつきや、他の人の最適フレックスまでは分からない。ヘッドはキャロウェイELYTE。ロフト、完成長、ボールなど本文で確定できない条件は補っていない。

新旧ドライバー用5仕様の重量・トルク

メーカー公表値。全品の製品長46.0インチ・Tip径8.50mm・先中調子
モデル硬さの表記カット前重量トルク
旧Air Speeder(2018外装)単一仕様34.0g9.8度
旧Air Speeder Plus(2018外装)PLUS36.5g8.5度
2023 AIR SPEEDERSTANDARD33.5g9.9度
2023 AIR SPEEDERPLUS37.5g7.6度
2023 AIR SPEEDERX-PLUS40.0g6.7度

旧Plusの36.5gに対して新PLUSは37.5gだが、変更は1gの重量差だけではない。2023年は中間の曲げ剛性やトルク分布を見直した設計。同じPLUSという名でも、古い一本をそのまま新しく買い直す感覚で決めないほうがよい。

2023年は中間を支え、しなり量を安定させる設計

2023年のメーカー説明では、中間部の曲げ剛性を高め、スイング中のしなり量を安定させている。先端には適度な動きを残し、中間から手元の部分マルチフープで潰れと曲げへの強さも持たせる狙いだ。

ドライバー用にはVTCとRC20%プリプレグを採用。VTCは先端と手元のトルク分布を調整する技術で、表のトルク数値ひとつで全体の動きは決まらない。これらの採用範囲をFW・UT・アイアンへそのまま広げたり、硬いほど低スピンになる根拠にしたりはしない。

旧Plus、新PLUS、純正品を分けて見る

2023年AIR SPEEDERブラックの製品写真
2023年AIR SPEEDERのブラック。色別の硬さではない。画像:フジクラ公式。

旧Air Speeder Plusと、2023年AIR SPEEDERのPLUSは別の仕様。新作はSTANDARD・PLUS・X-PLUSの表記があり、ホワイトとブラックを選べる。公式は色別の仕様表を分けていないので、黒を硬い側、白を軟らかい側という選び方にはしない。

純正のAir Speeder TMなども、市販の年次モデルとしてこの歴代表へ混ぜない。純正から替えるなら、まず今のクラブを基準に残す。市販品のほうが優れると決めず、どの感触やミスを変えたいのかで比較する。純正との違いは別記事にまとめている。

軽さを残したいなら、長さとヘッド重量も一緒に見る

公式表の46インチは加工前の製品長。初代の金井氏の試打は完成長46.5インチで、この2つは別の数値だ。中古の抜きシャフトも、残り長さと装着後の完成長を分けて確かめたい。

リシャフトではシャフトだけでなく、ヘッド、スリーブ、グリップを含めた完成クラブで比べる。軽くした直後にヘッドを重く調整すると、シャフトが受ける負荷も変わる。先に数字のバランスを元へ戻すより、今の長さで打点と高さが揃うかを見てから調整したい。

今の一本で余るのは重さか、しなりか

以下は原試打と仕様から組み立てた、試す順番の提案
今の感触比較する入口残したい結果
純正が重く、後半に振り切れない今の純正とSTANDARD/PLUS軽くしても普段のテンポと打点が残るか
初代の大きなしなりが気に入っている現状を残して新STANDARD新作の支えが助けになるか、好みの間を失わないか
初代やSTANDARDは待ちきれない新PLUS、必要ならX-PLUS戻りに合わせ直さず振れるか
旧Plusから買い替えたい新PLUSを中心に隣の2つも比較同じ名にこだわらず、近い完成重量と感触を探す
X-PLUSを使うと力んでしまうPLUS、または今の純正へ戻して比較力を足さなくても高さとキャリーが出るか

最も軽いものから全員が始める必要はない。今の一本に近い感触を基準に、一つずつ動きを変えると違いをつかみやすい。

初代と新作は、別の試打条件

メーカー設計、本人の試打、この記事の試す順番を区別する
資料確認できた条件比較の限界
金井氏・2014年初代グローレ/完成46.5in。計測時ヘッド195g、接着35mm新作との同一ヘッド比較ではない。振動数190cpmもこの組立条件の値
ミーやん・ツルさん・2014年本人が初代を実打。本文でヘッドと正確な完成長は確定できずドローの一例を全員の結果や適正HSにしない
メーカー・旧Plus/2018年手元剛性を高めた経緯、外装と各1g増の告知旧Plusの同条件弾道試打は今回確認できず。設計から球筋を補完しない
メーカー・2023年企画鹿又氏、瀬戸さんの本人試打。瀬戸さんにはPLUSが適合広告企画。ヘッド・完成長など全条件は本文で確定できず
江澤プロ・2025年掲載2023年の3硬さ/キャロウェイELYTE。各5球、掲載は距離上下を除く3球掲載年を新製品年としない。ロフト・完成長等は未確認。全5球の散布図ではない

旧モデルと2023年モデルを同じヘッド・長さ・打者で比べた数値は、今回そろっていない。新旧の飛距離差を作らず、確認できたしなりや球の出方から比較候補を絞っている。

数球続けて、戻りに合わせ直していないかを見る

今の一本と候補を交互に打ち、楽に振った球のほか、少し力が入った球も残す。最長の一球だけではなく、打点、高さ、左右の曲がりと、しなって戻るタイミングを比べる。

大きくしなるSTANDARDが気持ちよくても、毎回待ち方を変えているならPLUSも試す。X-PLUSで張りが出ても、硬さに負けて自分から強く振っているなら、一段戻したほうが球が揃うこともある。軽くする目的を保ったまま、普段の振り方に収まるものを選びたい。

よくある疑問

エアスピーダーの歴代はどう分かれる?

2014年の初代、2015年追加の旧Plus、2018年の外装変更、2023年の3フレックス展開を分けて見る。

2018年は振り心地も変わった?

メーカー案内で確認できるのは外装と各モデル1gの重量増。これだけでしなり方や球筋の変化は決められない。

初代が33gと34gで出てくるのはなぜ?

発売当時の試打は33gと記載。2018年の各1g増の告知があり、公式過去モデル表では34.0gとなっている。

旧Plusと2023年PLUSは同じ?

別の仕様。過去モデル表の旧Plusは36.5g、新PLUSは37.5gで、新作は中間剛性やトルク分布も見直している。

STANDARD・PLUS・X-PLUSの重量は?

ドライバー用の公表値は33.5g・37.5g・40.0g。加工前の製品重量で、完成クラブの重量とは別。

X-PLUSは一般的なXフレックス?

このシリーズ内の硬さ表記。他ブランドのXと同じ硬さには換算できない。

硬くすれば低スピンになる?

一律にはならない。本文の3フレックス試打では、最も硬いX-PLUSが最少スピンではなかった。

白と黒で性能が違う?

公式はホワイトとブラックを用意し、色別の仕様表を分けていない。色を硬さの違いとして選ばない。

46インチのクラブにする指定?

公式の46インチは加工前の製品長。完成長とは別で、ヘッドとスリーブを含めて決める。

VTCはFWやUTにも入っている?

メーカーの採用範囲はドライバー用。ドライバーの技術説明を他番手へそのまま広げない。

純正から替えるなら市販品がよい?

今の純正を基準に、変えたい重さ・感触・ミスを比べる。困っていない純正を、市販品という理由だけで替える必要はない。

ヘッドスピードだけで硬さを決められる?

テンポ、切り返し、ヘッドや長さでも動きは変わる。本文の試打者の数値を全員の境界線にはしない。

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