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ギア/シャフト 調査・執筆 公開

デイトナスピーダー歴代比較

初代・LS・Xの振り心地と球筋、硬さの選び方

デイトナスピーダーで気になるのは、当たり際の速い戻りが、自分のテンポに収まるかどうか。先が動いてつかまえてくれる感触が好きな人もいれば、切り返しでもう少ししなりを感じてから振り下ろしたい人もいる。

初代は先中調子、LSはその軽量モデル、Xは中元調子へ振り心地を変えたモデル。同じSでも初代61.0g、LS51.5g、X60.5gと重さが違う。モデル名だけでなく、近い重さで何を比べるかまで整理しよう。

国内ドライバー用の初代・LS・Xを比較。公表仕様はフジクラ公式、振り心地・球筋は掲載者本人の試打を参照しています。GOLF DNA自身の実打ではなく、試す順番は編集上の提案です。

速く戻る前に、どこでしなりを感じたいか

初代やLSの手元の張りが気に入っている人と、そこが硬く感じる人では、次に試したいものが変わる。T島氏は初代・LSで強い一球が出ても、タイミングを揃えにくかったと記している。一方、Xでは手元がしなり、本人には振るきっかけを作りやすかったという。

メーカーの歴代比較でも、堀尾研仁氏は初代の走りとつかまりに対して、Xは粘りを感じてから球を押せると評価した。戻りの速さをなくす変更ではなく、その前にどんなしなりを使えるかが、比べたい違いになる。

初代2019年、LS2020年、X2022年の3モデル

国内の展開と、確認時点の公式掲載先
モデル登場時期位置づけ
DAYTONA SPEEDER2019年3月先中調子。RからXXまで重量も変わる初代
DAYTONA SPEEDER LS2020年3月12日初代の素材・技術を継承した軽量展開
DAYTONA SPEEDER X2022年4月7日中元調子。手元のしなりを使いやすくしたモデル

LSは年ごとの全面刷新というより、軽量側を増やした派生モデルとして読むと分かりやすい。確認時点で3モデルはフジクラの「過去モデル」欄に掲載されている。発売当時の特設記事にある「最新」という表現を、現在の新製品の意味では使わない。

初代の走り、LSの軽さ、Xの切り返しの間

公式の調子と、メーカー企画で比較された感触。全14仕様を同条件で打った表ではない
比べる点初代LSX
公表の調子先中先中中元
Sの公表重量61.0g51.5g60.5g
切り返しから当たり際張りを残し、先の走りを使いたい軽く振っても、大きなしなりと速い戻りを使いたい手元のしなりで間を作り、粘ってから戻したい
球筋で見たいところ高さとつかまりが助けになるか軽くして高さ・キャリーを残せるか先が走りすぎる感触を減らせるか。低すぎる球にならないか

感触は主に堀尾氏・勝又優美氏らの原試打による。本文では重量やヘッドが確認できる範囲も示す。先中・中元の表示だけで、どの硬さでも同じ球筋になるとは決めない。

初代|手元の張りを残して、先の走りで上げてつかまえる

堀尾氏は、かつて使っていた初代を、ゆったり振ってもヘッドが走り、球をとらえて高さを出しやすいモデルと評価した。自分で強くフェースを返さなくても、当たり際の動きを使える感触が合う人には気になる特徴だ。

永井延宏プロがR・S・Xを打った企画でも、戻りの強さに加え、スムーズさや粘りが評価されている。ただしXでは強く振る必要も感じたという。本人が最も飛ばした仕様だけを、そのまま一番合う仕様にしないほうがいい。

一方、T島氏には初代の手元がしっかりしすぎて、良い一球は出ても続けて揃えにくい感触があった。先が走るのが好きでも、切り返しでシャフトに間を作ってほしい人には、ここが試しどころになる。

LS|初代の重さを減らして、しなりの助けを使う

DAYTONA SPEEDER LS Sフレックスの製品写真
DAYTONA SPEEDER LS。写真の表示仕様はS。初代の写真とは区別する。画像:フジクラ公式。

LSはR43.0g、SR47.0g、S51.5g、X55.5g。初代S61.0gからLSのSへなら、公表のカット前重量で9.5g軽くなる。初代の戻りは好きでも、後半まで振り切るのが重い人が比較しやすい展開だ。

佐久間綾女プロはメーカー企画の初代との比較で、軽くしても切り返しでもたつかず、当たり際の力強さが残ると評価した。川満陽香理プロも、同じように振ったときの速度や打ち出しに好感触を得たという。軽量化の効果が出た例として読み、全員が同じだけ高さや距離を増やせるとは扱わない。

鹿又芳典氏がLSのSRを打った企画では、中間から先にしなりがたまり、ダウンスイング後半から速く戻る感触が挙げられている。軽くて大きくしなる側を試したい一方、軽すぎて振り急がないかも元の一本と比べたい。

X|手元がしなって、粘ってから速く戻る

DAYTONA SPEEDER Xの製品写真
DAYTONA SPEEDER X。写真の表示仕様はR。モデル名のXと硬さのXは別。画像:フジクラ公式。

初代とXを打ち比べた堀尾氏は、Xに走りすぎない粘りと、インパクトで球を押す感触を感じたという。LSとXを比較した勝又氏も、Xでは手元が少ししなり、切り返しでタイミングを取りやすいと評価している。どちらもメーカーが掲載する試打企画での感想だ。

中村修プロはSとXを打ち、しならせたあとに戻る動きを高く評価する一方、Xフレックスはかなりしっかり感じたという。中元調子になったから軟らかい、とは読めない。

T島氏も手元のしなりは好みだったが、戻りは速く、少し慣れが要ると感じている。自分ならSよりSRやRも候補にしたいという評価だった。Xというモデル名を見て、硬さまでXへ上げる必要はない。

初代が合わなかった人も、Xでは切り返しを比べたい

初代やLSで手元が張って感じられ、待てずに自分から振り下ろしてしまう。そんな人なら、Xの手元がたわむ感触を試す理由がある。切り返しでいったんしなりを感じてから、速い戻りを使えるかを見る比較になる。

反対に、初代の張りが自分のテンポを作っているなら、Xの間が余計に感じられることもあるだろう。新しいモデルだから替えるというより、今の一本でどの瞬間に合わせ直しているかを考えて比べたい。

Xでもつかまる低い球は出ている

メーカー企画では、Xは初代より走りすぎる感触が少なく、強く振った球でもスピンが増えすぎないと評価された。一方、my caddie編集部の発表会試打では、Xでつかまった低めの球が出たと報告されている。

この2つを合わせて「Xなら左へ行かない」「必ず低スピンの高弾道」とは言えない。編集部の本文では試打した硬さやヘッドを確定できないため、モデル固有の球筋の順位付けには使わず、つかまる結果もある例として参照したい。

LSには軽くして打ち出しを取りやすかった例があるが、軽くなったことで上から打ち込んだり、手で強く返したりするなら結果も変わる。高さだけでなく、落ち際までキャリーが残るかと、嫌な側への曲がりが増えないかを見たい。

同じSだけでなく、近い重量も並べる

すべてカット前・47インチ。近い重さでも硬さは同じと決めない
比べる組み合わせ公表重量比較の意味
初代SとXモデルのS61.0g/60.5g重量を近づけて、張りと手元の間を比べやすい
初代SとLSのS61.0g/51.5gしなり方だけでなく、9.5gの軽量化も含む比較
LSのXとXモデルのSR55.5g/55.0g同じSが重い・軽い場合に、重量を近づける入口
初代RとLSのS51.5g/51.5g公表重量が同じでも、R/Sの文字や曲がり方は別に確認
初代XXとXモデルのX66.5g/65.0g重さは近いが、同じ張りの後継とは扱わない

DAYTONAは、重量番号を選んでから硬さを選ぶシリーズと違い、R・SR・Sを変えると重さも動く。硬さだけを一段変えたつもりで、重さが合わなくならないようにしたい。

R2からXXまで。軽さと張りを一緒に選ぶ

初代はR・SR・S・X・XX、LSはR・SR・S・X、XモデルはR2・R・SR・S・X。R2があるのはXモデルで、XXがあるのは初代。取り扱い表の記号を、世代をまたいでそのまま引き継がないようにしたい。

XモデルではSR55.0gからS60.5gへ5.5g増える。Sを張って感じてSRへ落としたとき、軽さも同時に増すことになる。どちらが自分に効いたのかは、完成クラブの重さと一緒に見たい。

R2でもしっかり感じた試打者はいるが、それを他ブランドのS相当などとは換算しない。初代のXを強く振って飛ばした例も、硬いほうが誰にでも良い証拠にはならない。

国内3モデル・全14仕様の重量とトルク

フジクラ公式の過去モデル表。全品製品長47インチ・Tip径8.50mm
モデル硬さカット前重量トルク調子
初代R51.5g3.9度先中
初代SR56.0g3.3度先中
初代S61.0g2.7度先中
初代X64.0g2.7度先中
初代XX66.5g2.6度先中
LSR43.0g5.2度先中
LSSR47.0g4.4度先中
LSS51.5g4.2度先中
LSX55.5g4.0度先中
XモデルR245.5g4.6度中元
XモデルR50.0g3.9度中元
XモデルSR55.0g3.3度中元
XモデルS60.5g2.8度中元
XモデルX65.0g2.6度中元

公表値の表であり、全品を同じヘッドで実測した結果ではない。トルクはねじれやすさの目安で、手元や中間の曲げ剛性そのものではない。完成長・ヘッド・スリーブ・グリップまで揃えて比較したい。

モデル名のXと、硬さのXを見分ける

「DAYTONA SPEEDER X/S」はXモデルのSフレックス。「DAYTONA SPEEDER/X」は初代のXフレックスで、別の仕様を指す。「デイトナのX」とだけ聞いて買うと、ここが混ざりやすい。

LSも、低スピン狙いのモデルと名前だけで決めない。メーカーの説明は初代の軽量展開で、R43.0gから用意される。正式名とフレックス、製品年式を合わせて確かめたい。

47インチは製品長。完成長は別に決める

3モデルとも、公式表の製品長は47インチ。加工前の長さなので、そのまま47インチのドライバーにするという指定ではない。中古なら、シャフト単体の残り長さと、装着したときの完成長も分けて確認する。

LSのメーカー試打には、別シャフトの長いクラブから短く組んだLSへ替えて、振りやすさや打感を評価した例もある。ただし長さも重量も変わっており、結果をシャフトの性能差だけに割り振れない。

まず今と近い完成長で3モデルの感触を比較し、それから長さを考える。長くして速度が出ても、打点が下やヒールへ散るなら、良い当たりの距離だけでは選びにくい。

素材名よりも、使えるしなりが残るかを見る

メーカーはM40X、90tカーボン、ボロン繊維、低樹脂のカーボンシートなどを採用した設計を説明し、LSも初代の素材・技術を継承したとしている。軽くするときも、戻りの強さや当たり際の感触を残す狙いとして読みたい。

ただ、同じ素材名が並んでいても、積層や重量、しなる位置まで同じとは限らない。価格や素材から、自分に合う硬さや球筋まで先に決めるより、切り返しでしならせられるか、戻りを待てるかを比べたい。

プラチナム・ダイヤモンドと比べるなら

XモデルのS60.5gに対して、現行プラチナム5Sと2024年ダイヤモンド5Sはどちらも58.5g。重さを近づけて比較するなら、デイトナXの手元の間、プラチナムの先の弾き、ダイヤモンドのねじれの少ない反応が、自分のテンポとどう合うかを見たい。

ただし、デイトナとプラチナムは製品長47インチ、2024年ダイヤモンドは46インチの公表重量だ。完成後も重量差がそのまま残るわけではない。また、別々の試打から高さや飛距離の順位を作った比較ではない。

今の一本から、残したい感触を決める

モデルを決める前に、比較する入口を整理する
今の悩み・好み試す候補球と感触で見ること
初代の走りは好きだが、後半は重いLSを今の一本と比較軽くしても打点・左右・キャリーが揃うか
初代やLSは、切り返しで手元が張りすぎる近い重量のXモデル手元がしなって待てるか。戻りが速すぎないか
LSでは軽すぎて振り急ぐ少し重いXモデルや初代重さでリズムが整うか、高さが足りなくならないか
XモデルのSがしならせづらいSR・Rも重量を見て比較力を抜いても戻る感触があり、左への曲がりが増えないか
今の初代が振りやすく、球も揃うその一本を比較の基準に残す新モデルという理由だけで変えず、減らしたいミスが減るか

今の純正で困っていないなら、それも残して比べたい。モデルを替える理由を、最長の一球だけでなく、普段の球で説明できるかを見てから選びたい。

歴代比較と、別々の原試打を分ける

本文で確認できた試打条件と、参照した範囲
原試打確認できた条件本文での扱い
メーカーX企画・堀尾氏/勝又氏初代対X、LS対Xの本人比較。本文では全ヘッド・硬さ・完成長を確定できずしなりと球筋の感想。メーカー広告企画として明示
メーカーLS企画・川満/佐久間両プロ初代対LSを本人が比較。全組立条件は本文で確定できず軽量化で振りやすさや打ち出しが変わった例
永井プロ・GEW初代R・S・X。本文でヘッド・完成長を確定できず重量・硬さによる手応えの違い。最大飛距離だけでXを推さない
鹿又氏・GridgeLSのSR。米国でのメーカー関係者との企画中間から先にためて戻る感触。広告企画として明示
中村プロ・みんなのゴルフダイジェスト発表会でXモデルのSとX。本文でヘッド・完成長を確定できずXの張りと、しならせて使う感触
my caddie編集部発表会でXを実打。本文では硬さとヘッドを確定できずつかまった低い球の例。TRとの距離順位は転記しない
T島氏XのR2など複数仕様。本文でヘッド・正確な完成長を確定できず初代/LSの合いにくさと、Xの手元・戻りの速さを両方参照

公式スペックはメーカーの過去モデル表へ揃え、試打者の感触とは区別している。原試打で条件を確認できない組み合わせの球筋を、穴埋めしてはいない。

良い一球のあとも、同じテンポで振れるか

同じヘッドとロフト、なるべく同じ完成長で、今の一本と候補を交互に打つ。最初は重さを近づけてしなりを比べ、軽くしたい理由があるなら、その後にLSなども試すと整理しやすい。

少し力を抜いた球と、力んだ球も残す。手元のしなりが気持ちよくても、先の戻りに間に合わず手で返し直すなら、その球も判断材料だ。強い一球だけでなく、数球続けたときの打点、高さ、左右の幅まで見たい。

よくある疑問

初代・LS・Xはどう違う?

初代とLSは先中調子。LSは軽量展開で、Xは手元のしなりを使う中元調子のモデル。本文では近い重量で比べる入口も整理した。

LSは低スピンモデル?

名前だけでそう決めない。メーカーは初代の素材・技術を継承した軽量モデルと説明している。

Xモデルは硬さXしかない?

違う。DAYTONA SPEEDER Xはモデル名で、R2・R・SR・S・Xがある。初代のXフレックスとは区別したい。

同じSなら重さは同じ?

初代61.0g、LS51.5g、Xモデル60.5g。いずれも加工前の公表値で、同じSでも重さが変わる。

初代SからLSのSでは何グラム軽い?

カット前の公表重量で9.5g。曲がり方の違いと軽量化の両方が入る比較になる。

LSのXとXモデルのSRは近い重さ?

LSのXは55.5g、XモデルのSRは55.0g。ただし同じ硬さ・振り心地とは決められない。

R2やXXはどのモデルにある?

R2はXモデルのみ。XXは初代のみで、LSはR・SR・S・Xの展開。

Xなら左へ行かない?

一律にはできない。メーカー比較ではつかまり過ぎを抑えた感触がある一方、別の原試打ではつかまった低い球も出ている。

初代は必ず高い球になる?

上げやすさを評価した試打はあるが、ヘッド・ロフト・硬さや打ち方による。高さだけでなくキャリーを確かめたい。

47インチのクラブにする指定?

公式表の47インチは加工前の製品長。完成長とは別で、中古なら残り長さと装着後の長さを確認したい。

今も現行ラインナップ?

確認時点では、初代・LS・Xはいずれもメーカーの過去モデル欄に掲載されている。古い記事の「最新」は当時の表現。

高い素材なら誰でも飛ぶ?

素材名や価格だけで適性は決まらない。しならせられる硬さと重さを選び、普段のテンポで打点・高さ・左右が揃うかを比較したい。

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