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ギア/シャフト 調査・執筆 公開

プラチナムスピーダー比較

初代と2021年モデル、3・4・5・6の振り心地と球筋

先が走るシャフトは好き。でも、切り返しで手元が硬すぎたり、戻ってくるタイミングに合わせるだけになったりすると、続けて打つのが難しい。プラチナムスピーダーを比べるなら、当たり際の弾きと、その前に作れる間を分けて見たい。

2015年の初代は、しなり幅が小さく、軽さを使ってテンポよく振り切る感触が評価された。2021年モデルは、その速い戻りを残しながら、中間部まで広くしなると感じた試打者がいる。同じ先調子の名前でも、振り始めから同じ感触とは限らない。

国内ドライバー用の初代と2021年モデルを比較。仕様はフジクラ公式、振り心地・球筋は掲載者本人の試打を参照しています。GOLF DNA自身の実打ではなく、試す順番は編集上の提案です。

先が走るまで、気持ちよく待てるか

筒康博氏は2021年モデルを、中間から先にかけて広くしなり、ダウンスイングで少し粘ってから戻る感触と評価した。先だけが急に動くのを待つのではなく、途中のしなりも感じながら振れる、という違いが読み取れる。

ただし、ズバババ!GOLFの試打で先調子が苦手なたけちゃんは、5Sでも振り遅れる感触が残ったという。球は本人の予想ほど右へ曲がらなかったが、走るシャフトなら誰でもタイミングが合うわけではない。球の結果と、振っていて無理がないかの両方を見たい。

初代は2015年、現行は2021年のリニューアルモデル

国内ドライバー用PLATINUM SPEEDERの2世代
世代登場時期確認する展開
初代2015年3月公式の過去モデル表は4・5・6。6にはXXもある
2021年モデル2021年3月11日3・4・5・6。新しく3を追加し、フレックス展開も変更

メーカーは軽さと張りを持たせた長尺向けのコンセプトを継承したと説明する。ただし、製品長47インチは加工前のシャフト長。完成ドライバーを47インチにするという指定ではない。

初代の張りと、2021年モデルの広いしなり

公表仕様と原試打の感触。同条件で新旧の飛距離を比べた表ではない
比較項目初代2021年モデル
公表の調子・製品長先調子・47インチ先調子・47インチ
5Sの重量/トルク58.5g/3.4度58.5g/3.3度
切り返しの感触手元の張りが強く、しなり幅は小さめという試打評価中間部まで広くしなり、動きを感じやすいという試打評価
振るときの比較点早めのテンポで一気に振る感触が合うかしなりを感じてから、先の戻りに乗れるか
重量帯・硬さ4R・5SR・6XXがある3R〜Xを追加。4R・5SR・6XXは設定なし

初代の感触は金井氏の5S、2021年モデルは主に筒氏の3S・4S試打による。表の公表5S同士をそのまま実打比較した結果ではない。西川みさと氏のように、3を軽すぎると感じて4を選ぶ例もある。「新しいほうが軟らかく、誰にもやさしい」という一列の比較にはしない。

初代|手元の張りを感じながら、一気に振り切る

初代PLATINUM SPEEDERの製品写真
初代PLATINUM SPEEDER。フジクラ公式過去モデル掲載の製品写真。

マーク金井氏は初代グローレ・5S・46.5インチで、手元がしっかりしていて、全体のたわみが大きすぎないと評価した。先調子でも、ゆっくりためたしなりを長く待つ感触とは違う。軽さを使い、切り返しからテンポよく振り抜くイメージだ。

本人には、軽く振っても強く振ってもヘッドの戻るタイミングがつかみやすく、叩いても引っかかる怖さが小さかったという。これはその組み合わせでの感触で、先調子だから必ず左へ行く、あるいは初代なら左を消せる、という意味ではない。

切り返しでしなりをたっぷり感じたい人には、この張りが窮屈になる場合もある。逆に、長く待つとテンポが崩れる人には、初代の小さなしなりが気持ちよく感じられるかもしれない。

2021年モデル|中間も使って、粘ってから弾く

2021年モデルPLATINUM SPEEDERの製品写真
2021年モデルのPLATINUM SPEEDER。画像:フジクラ公式。

筒氏が新旧の違いとして挙げたのは、初代の手元と先の差に対して、2021年モデルでは中間の広い範囲でもしなる感触だった。大型ヘッドに合わせた設計変更ではないかという説明もあるが、そこは本人の推測で、メーカー公表の剛性測定結果とは分けて読みたい。

5Sを試した万振りマン氏も、当たり際の走りだけでなく、その前の粘りがタイミングを作ると評価した。速く戻るのに、自分が切り返してすぐ先だけが飛び出すようには感じなかった、という内容だ。

T島氏も、初代は少しタイミングを取りづらかった一方、2021年モデルは切り返しでしなりを感じやすかったと記している。先調子が好きでも初代の張りが合わなかった人には、試す理由になる違いだろう。

同じ先調子でも、合う人の球筋は一つではない

GDOの同企画。全員SIM2 MAX・10.5度と専用レンジボールだが、試したシャフトは違う
試打者・仕様振り心地球筋・選び方で残したい点
筒康博氏/3S・4S中間まで大きく動き、少し粘ってから走る走りと粘りの両方を評価。飛距離や方向性にも好感触
西川みさと氏/3S・4S走りを感じたが、3は軽さが余る感触球はやや右へ。本人なら4を選び、つかまえやすいヘッドも比較したいと評価
万振りマン氏/5S切り返しで待てて、強く振っても反応が付いてくるドローの結果。力んだ球ではスピンが増えた場面もある

「HSが遅いならこのモデル、速いなら合わない」と一つに決めるには、評価の幅がある。自分に近いヘッドスピードの人の感想も、重量・硬さやヘッドと一緒に読みたい。

3番台|軽くても、S・Xの張りは別に見る

2021年に加わった3は、Rが39.0g、SRが40.5g、Sが42.0g、Xが44.5g。「30g台」という呼び方でも、R以外は40gを超える。軽い番号だから軟らかい、とも限らない。

西川氏は3Sを最初は振りやすく感じたものの、打つうちにもう少し重さがほしくなり、4を選びたいと話している。一方、ズバババ!GOLFでは、3Sを打った女性試打者が張りを感じながらも軽さを使って振れた例がある。

最軽量を選ぶより、軽くしたあとに自分のテンポが残るかを見たい。3Sや3Xでしっかり感が気に入っても、力を抜いて打つと高さやキャリーが足りなくならないかは別に確認したい。

4番台|3では軽すぎる、5では重いときの比較先

現行4SRは47.5g、4Sは49.0g、4Xは52.0g。3Sの42.0gから4Sへ上げると、カット前で7.0g増える。少し重さがあるほうが、切り返しを急がずに振れるかを比べられる。

筒氏と西川氏はどちらも3S・4Sを試しているが、好みを同じ言葉でまとめていない。3の軽さが助けになるか、4の重さで振りやすくなるか。良い当たり一球だけでなく、続けて打ったときのリズムを見たい。

旧4Rは48.0g、現行4SRは47.5gと重さが近い。ただ、RからSRという文字の差だけで同じ感触とも硬さ違いとも決められない。旧4Rを使っている人は、現行3Rへ機械的に移る前に、重さの差まで確かめたい。

5番台|同じ58.5gでも、新旧の戻り方を比べたい

5Sは新旧とも58.5gで、現行5Xは61.5g。初代5Sの手元の張りが好きだった人が2021年モデルへ替えるなら、重さを揃えたまま切り返しの感触を比べやすい。戻るまでの間が増えると振りやすいのか、それとも余計に感じるのかを見たい。

現行5Sは、万振りマン氏には強く振っても安心感があり、つかまった球が出る組み合わせだった。一方、先調子が苦手な別の試打者には振り遅れ感も残った。5Sの文字が自分の普段の一本と同じでも、同じタイミングでは振れない場合がある。

6番台と、なくなった5SR・6XXの乗り換え

現行6Sは67.0g、6Xは70.0g。軽さを特徴にしたシリーズでも、すべてが軽いわけではない。T島氏は60g台Sから試して、戻りの速さとタイミングの取りやすさを感じたと記している。

ただし、初代6XXの71.0gは現行に設定がない。現行6Xが70.0gだからといって、旧6XXと同じ張りや戻りを期待できるとは限らない。重さが近い候補として、実際に比較したい。

旧5SRの57.0gを使っている人も注意したい。現行5にSRはなく、4SRにすると47.5gまで軽くなる。同じSRを探すだけでは約9.5gも違うので、今の重さを残したいなら、別モデルも含めて候補を考えるほうが自然だ。

初代10仕様と現行11仕様を同じ行で見る

国内公式のカット前重量・トルク。両世代とも製品長47インチ・先調子
重量番号/硬さ初代の重量2021年の重量初代のトルク2021年のトルク
3/R設定なし39.0g—6.6度
3/SR設定なし40.5g—6.6度
3/S設定なし42.0g—6.6度
3/X設定なし44.5g—6.6度
4/R48.0g設定なし5.7度—
4/SR48.0g47.5g5.7度4.7度
4/S49.5g49.0g5.6度4.7度
4/X51.5g52.0g5.5度4.7度
5/SR57.0g設定なし3.5度—
5/S58.5g58.5g3.4度3.3度
5/X60.5g61.5g3.3度3.3度
6/S67.0g67.0g2.9度2.9度
6/X69.0g70.0g2.8度2.9度
6/XX71.0g設定なし2.7度—

表は現行製品情報とメーカーの過去モデル表を照合したもの。全品Tip径8.50mm。カット前の重量なので、完成クラブで何グラム変わるかは、長さ・ヘッド・スリーブ・グリップまで含めて確かめたい。

軽さ・張り・トルクは、一つの数字で置き換えない

5Sのトルクは初代3.4から現行3.3へ。4Sも5.6から4.7へ変わるが、6Xは2.8から2.9へ増えている。新しくなって、すべての仕様で一律にトルクを小さくしたという表ではない。

また、現行3はRからXまですべて6.6。ねじれやすさの値が同じでも、曲げの張りやしなる量は同じではない。トルクが大きいから軟らかい、軽いからつかまる、と一つの数字だけで選ばないようにしたい。

長くして速く振れるかは、打点とセットで考える

メーカー企画で田島創志プロが試したのは、普段の45.25インチ・50g台Sに対して、46インチ・50g台X。もたつかず、つかまりやスピンにも好感触だったという。ただし、長さと硬さが両方変わった例なので、効果をシャフト単体や長さだけへ割り振ることはできない。

同じ企画で初代を使っていた大江香織プロも、2021年モデルの弾きや打点の揃いやすさを評価した。こちらもメーカーの試打企画であり、自分が同じだけ飛ぶことを保証するデータではない。

長尺にすると振れる速さが増えても、フェースの下やヒールへ当たる球が増えるなら、キャリーは残りにくい。まず今の完成長でモデルの感触を比べ、その後に長さを動かすと、何が合ったかを見つけやすい。

M40Xを加えても、全部が同じ素材構成ではない

2021年モデルは、90tカーボンを使うコンセプトを継承し、M40Xを全長へ積層したとメーカーが説明している。素材名は、先の戻りやインパクトの感触を狙った設計として読むとよい。高価な素材だから、自分の打点や方向性も必ず良くなるという意味ではない。

超低樹脂のRC15%プリプレグについては、公式が40・50・60g台に限定している。3番台まで同じ説明を広げないようにしたい。

ダイヤモンドとは、同じ5Sの重さで弾き方を比べる

現行プラチナム5Sは58.5g・トルク3.3・先調子。2024年ダイヤモンド5Sも58.5gだが、トルク2.4・中調子になる。同じ公表重量で、先の動きを使う感触と、ねじれの少ない反応がどちらも自分に合うかを比べられる。

メーカーはプラチナムを、軽さと張りを使いスピードを上げる長尺向けの選択肢として説明している。ダイヤモンド側は、ねじれを抑えながら力強く当てる方向。どちらも速い戻りをうたうが、上位・下位の関係や、必ず一方のほうがつかまるという整理にはしない。

なお両者のカット前重量は同じでも、製品長はプラチナム47インチ、2024年ダイヤモンド46インチ。同じ完成長にした後の重量まで同じとは限らない。

今の一本から、何を変えたいかで試す

買い替えの結論ではなく、試す候補の整理
今の状態比較する候補確かめたい変化
初代の弾きは好きだが、切り返しが張りすぎる同じ重量帯の2021年モデル中間のしなりで間を取りやすくなるか
今の50g台が後半に重く感じる4S・4SRを今の一本と交互に軽くしても打点と左右が散らばらないか
3を打ったら軽すぎて振り急ぐ4の近い硬さも試す重さでリズムが整い、高さ・キャリーが残るか
先調子の戻りを待つのが苦手現在の純正・カスタムと比較を続ける振り方を無理に合わせず、普段のテンポで打てるか
旧5SR・6XXの感触を残したい完成重量を確認して、別モデルも比較SR・Xなどの表示だけで重量や硬さを置き換えない

今の純正で打ちやすいなら、その一本を基準に残して試したい。最速だった一球より、力を抜いた球や後半の球まで揃うかを見てから替えたい。

原試打の条件と、読み取れる範囲

ヘッド・長さ・試打者が違うものを混ぜて順位付けしない
原試打確認できた条件本文での扱い
金井氏/2015年GDO初代5S・初代グローレ9.5度・46.5インチ初代の張りと小さなしなり。同じ人の連載ページを別人の評価に数えない
GDO三者三様/2021年SIM2 MAX10.5度・専用レンジボール。筒氏/西川氏は3S・4S、万振りマン氏は5S同企画内でも仕様と打ち手が違う。全重量帯の飛距離順位は作らない
T島氏/2021年60g台Sや3Xなど。本文でヘッド・正確な完成長を確定できず切り返しの変化という感想。VENTUS BKより長く、速度差をモデルだけへ帰さない
ズバババ!GOLF/2021年たけちゃん5S・3S、ゆみちゃん3S。本文でヘッド・完成長を確定できず合わなかった感触も採用。振動数・飛距離を他記事と横比較しない
メーカー公式企画/2021年田島プロは46インチ・50g台X。大江プロは40g台S・46インチの使用と新旧感想広告企画として明示。新旧すべてのヘッド・組立条件が同一とは確定しない

筒氏の「大型ヘッドに合わせた設計変更では」という説明は本人の推測として扱い、公式の測定値には置き換えていない。先が走る感触と、実際に出た打ち出し方向・曲がりも区別している。

ヘッドが戻る気持ちよさが、続けて打っても残るか

最初は同じヘッドとロフト、なるべく同じ完成長で比較する。切り返しでしなりを感じてから戻るのか、張りを使って一気に振れるのか。自分が手でタイミングを作り直さなくても打てる一本を探したい。

次に軽く振った球、少し力んだ球も打つ。走る感触が気持ちよくても、右へ出る球が増えたり、手を返しすぎて左へ巻いたりするなら、その結果も残しておく。長さを変えるのは、それからでも遅くない。

よくある疑問

初代と2021年モデルはどう違う?

ともに先調子。初代は手元の張りと小さなしなり、2021年モデルは中間まで広く動く感触が試打で評価されている。公表の展開も現行では3が加わった。

2021年モデルは必ず初代よりやさしい?

打ち手による。しなりを感じやすくなったという感想がある一方、先調子が苦手な試打者には振り遅れる感触も残った。

3番台は全部30g台?

3R39.0g、3SR40.5g、3S42.0g、3X44.5g。番号だけで実重量や軟らかさを決めない。

4Sと5Sは何グラム違う?

現行4Sは49.0g、5Sは58.5g。カット前で9.5gの差があり、同じSでも重さは大きく違う。

旧4Rの代わりは現行3R?

旧4R48.0gに対して現行3Rは39.0g。重さを残したいなら、47.5gの4SRなども含めて実際に比べたい。

現行5にSRはある?

公式の現行5はS・X。旧5SR57.0gから現行4SR47.5gへ移ると、重さも約9.5g変わる。

現行6にXXはある?

現行6はS67.0g、X70.0g。旧6XX71.0gと同じ仕様の後継としては扱わない。

トルクは全部小さくなった?

違う。5Sは3.4から3.3へ変わる一方、6Xは2.8から2.9へ増える。トルクだけで曲げの硬さも判断しない。

先調子ならスライスが直る?

必ずではない。走りを感じても右へ出た試打例がある。ヘッドと打点、普段の振り方で曲がりがどう変わるかを確かめたい。

47インチのドライバーにするシャフト?

製品長47インチは加工前の長さ。完成長は別に決めるもので、まず今の一本と同程度の長さで感触を比べたい。

3番台もRC15%プリプレグ?

公式のRC15%の説明は40・50・60g台が対象。3番台へ同じ素材構成の説明を広げない。

ダイヤモンド5Sと同じ重さ?

カット前の公表重量は両方58.5g。ただしプラチナムは47インチ、2024年ダイヤモンドは46インチで、完成後まで同じ重量とは限らない。

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