ゴルフ史

1896年

11打差からの逆転。バードンと、オールド・トム最後の全英。

R.フォーガンのドライバーを道具のアイコンに、当時の選手権の勝者と、ゴルフが広がる歩みを振り返る。最初の18ホールで11打出遅れたハリー・バードン。延長戦でテーラーの3連覇を止めた大会に、74歳のオールド・トムも出場していた。

この時代のドライバー

R.フォーガンのドライバー。1895年頃と記録されたR.フォーガンのドライバー。木製シャフト時代の実物を写真で振り返る。1890年の館蔵品とは別個体で、この年の新作とは限らない。

R.フォーガンのドライバー。1895年頃と記録されたR.フォーガンのドライバー。木製シャフト時代の実物を写真で振り返る。1890年の館蔵品とは別個体で、この年の新作とは限らない。

選手権を制した主役たち

SEASON LEADERS

確認できる主要選手権の優勝者を掲載。記録のない年間賞金順位や、創設前の大会の勝者は補わない。

  • 英国男子 · オープン選手権

    1896年

    ハリー・バードン

    全英オープン優勝

    この年の選手権優勝者。年間賞金王の記録ではない。

  • 米男子 · オープン選手権

    1896年

    ジェームズ・フォーリス

    全米オープン優勝

    この年の選手権優勝者。年間賞金王の記録ではない。

  • 英国女子 · アマチュア選手権

    1896年

    エイミー・パスコー

    全英女子アマチュア優勝

    この年の選手権優勝者。年間賞金王の記録ではない。

  • 米女子 · アマチュア選手権

    1896年

    ビアトリクス・ホイト

    全米女子アマチュア優勝

    この年の選手権優勝者。年間賞金王の記録ではない。

この時代は年間賞金王の欄を無理に揃えず、主要選手権の勝者で振り返る。全英アマは1885年、全英女子アマは1893年、全米の3選手権は1895年から。オープンとアマチュア選手権を一つのプロメジャー数へ合算しない。全英は1892年、全米オープンは1898年に36ホールから72ホールへ変わる。

当時の主要選手権を見渡す

MAJOR CHAMPIONS

1896年に起きたこと

WORLD & JAPAN

世界のゴルフ

英国と米国の選手権、女性の競技、道具と大会の変化。

  1. 年間

    全英オープンはハリー・バードン

    ハリー・バードンが全英を制した。本戦72ホールの合計は316打。同点から延長戦を勝ち抜いての優勝だった。

  2. 年間

    全英アマチュアはフレディ・テイト

    フレディ・テイトがSt George’sで全英アマチュアを制した。決勝結果は8&7。ホールごとの勝敗を争うマッチプレーだった。オープンの合計打数とは別に、アマチュアの王者をたどる。

  3. 年間

    全米オープンはジェームズ・フォーリス

    ジェームズ・フォーリスが本戦36ホールを152打で回り優勝。初期3大会は36ホールで、1898年から72ホールへ延長される。

  4. 年間

    全米アマチュアの頂点はH・J・ウィガム

    H・J・ウィガムが全米アマチュアを制した。プロとアマが同じフィールドで戦う全米オープンとは別の選手権。アマチュアのタイトルも、この時代の主役を知る重要な記録だ。

  5. 年間

    全英女子アマチュアはエイミー・パスコー

    エイミー・パスコーがRoyal Liverpoolで優勝。決勝結果は3&2。1893年に始まった女性たちの主要選手権で、後年の女子プロの賞金順位やメジャーとは分けて振り返る。

  6. 年間

    全米女子アマチュアはビアトリクス・ホイト

    ビアトリクス・ホイトが全米女子アマチュアを制した。1896年からの大会はマッチプレー。全米女子オープンが始まる1946年より前から、女性たちが競う全国選手権は続いていた。

  7. 年間

    初回大会を知るオールド・トムの最後の全英

    1860年にも出場したオールド・トム・モリスが、この年を最後に全英から退く。初優勝したハリー・バードンの登場と、初期の名手の最後が同じ大会に重なった。

  8. 道具

    道具のアイコンは、R.フォーガンのドライバー

    R.フォーガンのドライバー。1895年頃と記録されたR.フォーガンのドライバー。木製シャフト時代の実物を写真で振り返る。1890年の館蔵品とは別個体で、この年の新作とは限らない。この年の選手全員が同じモデルを使った、という意味ではない。

日本のゴルフ

この年の日本の全国選手権や賞金順位は掲載しない。六甲の最初の4ホールは1901年、神戸ゴルフ倶楽部の開場は1903年。日本の競技が育つ節目は、これから訪れる。

    この年を、もう少し深く

    STORIES OF 1896

    最初の83打から、首位まで追いつく。

    ミュアフィールドで、ハリー・バードンは最初に83打を打ち、首位のサンディー・ハードから11打差。それでも78・78・77と続け、合計316打でJ・H・テーラーに並んだ。

    延長戦で4打差。最初のクラレット・ジャグ。

    追加の36ホールではバードンが78・79の157打、テーラーは80・81の161打。バードンが全英初優勝を果たし、友人でもあるライバルの3連覇を阻んだ。

    第1回にいた人が、36年後も出ていた。

    オールド・トム・モリスは、75歳の誕生日を目前に34度目の全英へ出場した。これが最後の出場となり、競技途中で棄権。1860年の最初の大会から続く歩みが、新しい王者の初優勝と重なった。