ゴルフ史

1977年

樋口久子の快挙と、太陽の下の決闘。

1977年。グランドモナークスーパーを道具の入口に、尾崎将司と大迫たつ子が頂点に立った国内ツアー、世界の男女メジャーと賞金争いを振り返る。樋口久子が日本人初の海外メジャー優勝を果たした。男子の全英ではワトソンとニクラウスが最後まで競り合う。日本の扉を開いた勝利と、1打差の名勝負が残る年。

この年を象徴するドライバー

1977年登場のMIZUNO グランドモナークスーパー。当時のドライバーの実物写真。

木目の見えるヘッドにUCVシャフト。グランドモナークスーパーは、木製ウッドの時代を映す代表モデル。

この年、頂点に立った選手たち

SEASON LEADERS

世界の主要ツアーと日本の賞金ランキング。各ツアーのシーズン成績で振り返る。

  • 米男子 · PGA TOUR

    1977シーズン

    トム・ワトソン

    $310,653.16

    年間賞金ランキング 1位

    米男子の年間賞金首位。公式賞金の額で、ボーナスとは合算しない。

  • 米女子 · LPGA

    1977シーズン

    ジュディ・ランキン

    $122,890

    年間賞金ランキング 1位

    米女子の年間賞金首位。年間最優秀選手・平均ストローク賞とは別に読む。

  • 日本男子 · 国内ツアー

    1977シーズン

    尾崎将司

    ¥35,932,608

    年間賞金ランキング 1位

    国内男子ツアーの年間賞金首位。

  • 日本女子 · JLPGA

    1977シーズン

    大迫たつ子

    ¥14,481,500

    年間賞金ランキング 1位

    年間4勝。この年の国内女子賞金ランキングを制した。

女子メジャーは当時2大会。ディナショアはまだメジャー昇格前。米男子は暦年のシーズンで、FedExCup開始は2007年。国内男子は当時の賞金加算対象を集計し、現行のツアー区分を過去へそのまま当てはめない。女子の大会欄は開催年の結果をまとめて掲載する。

メジャーの勝者を、一望する

MAJOR CHAMPIONS

1977年に起きたこと

WORLD & JAPAN

世界のゴルフ

春のオーガスタから夏のリンクス、女子の主要タイトルと年間賞まで。

  1. 4月

    トム・ワトソン、オーガスタの頂点へ

    トム・ワトソンが276打で、ジャック・ニクラウスに2打差の優勝。二人の争いは、夏のターンベリーでもう一度、さらに激しい形で続く。

  2. 6月

    ヒューバート・グリーンの全米オープン

    ヒューバート・グリーンが278打で優勝。ルー・グラハムの279打に1打差をつけ、サザンヒルズで全米オープンのタイトルをつかんだ。

  3. 7月

    トム・ワトソン、全英で刻んだ268打

    トム・ワトソンが全英オープンを268打で制した。リンクスでの四ラウンドをまとめ、クラレットジャグを手にした。大会を決めた場面は、下のストーリーでも辿れる。

  4. 8月

    ラニー・ワドキンス、全米プロを制す

    ペブルビーチの全米プロは、ラニー・ワドキンスが合計282打で優勝。同点で終えた争いは、プレーオフで決着した。

  5. 年間

    女子メジャーの勝者たち

    当時の女子メジャーは、すべて異なる選手が制した。全米女子オープンはホリス・ステーシー、全米女子プロは樋口久子が優勝。この年は二つの大会がメジャーで、ディナショアやカナダの大会に現在の区分をさかのぼって当てはめない。

  6. 年間

    米女子、賞金と年間賞の顔ぶれ

    ジュディ・ランキンが賞金首位、年間最優秀選手、平均ストロークのヴェア・トロフィーをそろえた。一大会の優勝だけでなく、年間を通じた強さでもツアーの中心に立った。

日本のゴルフ

賞金争いと男女の主要選手権。海外の結果と並べて、この年の日本を振り返る。

  1. 年間

    尾崎将司が国内男子の賞金首位に

    尾崎将司が35,932,608円で賞金ランキング首位。前年とは違う選手が年間の頂点に立った。大会ごとの勝者に加え、一年を通じた賞金争いでもこの名前を覚えておきたい。

  2. 年間

    大迫たつ子、年間4勝で賞金女王

    大迫たつ子が14,481,500円で国内女子の賞金ランキングを制した。年間4勝。

  3. 大会

    セベ・バレステロスの日本オープン

    セベ・バレステロスが習志野カントリークラブ (千葉県)で行われた日本オープンに優勝。合計284打でタイトルを獲得した。最終ラウンドは71で回った。

  4. 大会

    中嶋常幸の日本プロゴルフ選手権

    中嶋常幸が日本ラインゴルフ倶楽部 西コース (岐阜県)で行われた日本プロゴルフ選手権に優勝。合計277打でタイトルを獲得した。最終ラウンドは72で回った。

  5. 9月

    樋口久子、日本女子オープンの頂点へ

    花屋敷(ひろの)で行われた日本女子オープンは、樋口久子が合計216打で優勝。年間の賞金争いとは別に、この一週間を勝ち切った選手の名前も残しておきたい。

  6. 7月

    樋口久子、日本女子プロを制す

    樋口久子がPLカントリークラブ(大阪)で行われた日本女子プロ選手権に優勝。合計218打、4アンダーで2位に2打差をつけた。

この年を、もう少し深く

STORIES OF 1977

全米女子プロを、樋口久子が制す。

樋口久子が全米女子プロゴルフ選手権に優勝した。日本人選手として初の海外メジャー制覇。1967年の女子プロ第1期生が、国内の大会づくりと並行して挑んできた海外の舞台で、大きな一勝を挙げた。

二人だけが、さらに先へ。

ターンベリーで初めて開かれた全英は、暑い日差しの下でワトソンとニクラウスの競り合いになった。第三ラウンドはともに65打。最終日もワトソン65、ニクラウス66と、二人は最後まで譲らなかった。

最後は、二人ともバーディ。

18番ではニクラウスが長いバーディパットを決め、ワトソンも短いパットを沈めた。268対269の1打差でワトソンが優勝。3位のヒューバート・グリーンは279打で、優勝者からは11打離れていた。