ゴルフ史

1987年

岡本綾子が賞金女王に、ファルドは十八のパー。

1987年。グランドモナーク XAを道具の入口に、デビッド・イシイと大迫たつ子が頂点に立った国内ツアー、世界の男女メジャーと賞金争いを振り返る。岡本綾子が米女子ツアーの賞金女王になった。全英ではニック・ファルドが最終日を全てパーで回って初優勝。一年の積み重ねと、一打を落とさない一日が勝利を生む。

この年を象徴するドライバー

1987年登場のMIZUNO グランドモナーク XA。当時のドライバーの実物写真。

カーボンや金属と並び、木製ヘッドも進化を続けた。グランドモナーク XAの木目が、当時のドライバーの記憶をつなぐ。

この年、頂点に立った選手たち

SEASON LEADERS

世界の主要ツアーと日本の賞金ランキング。各ツアーのシーズン成績で振り返る。

  • 米男子 · PGA TOUR

    1987シーズン

    カーティス・ストレンジ

    $925,941

    年間賞金ランキング 1位

    米男子の年間賞金首位。公式賞金の額で、ボーナスとは合算しない。

  • 米女子 · LPGA

    1987シーズン

    岡本綾子

    $466,034

    年間賞金ランキング 1位

    米女子の年間賞金首位。年間最優秀選手・平均ストローク賞とは別に読む。

  • 日本男子 · 国内ツアー

    1987シーズン

    デビッド・イシイ

    ¥86,554,421

    年間賞金ランキング 1位

    国内男子ツアーの年間賞金首位。国内優勝は6勝。

  • 日本女子 · JLPGA

    1987シーズン

    大迫たつ子

    ¥56,763,481

    年間賞金ランキング 1位

    年間4勝。この年の国内女子賞金ランキングを制した。

女子メジャーは当時4大会。カナダの大会は2000年までメジャー、2001年から全英女子に交代した。米男子は暦年のシーズンで、FedExCup開始は2007年。女子の大会欄は開催年の結果をまとめて掲載する。

メジャーの勝者を、一望する

MAJOR CHAMPIONS

1987年に起きたこと

WORLD & JAPAN

世界のゴルフ

春のオーガスタから夏のリンクス、女子の主要タイトルと年間賞まで。

  1. 4月

    ラリー・マイズ、オーガスタの頂点へ

    ラリー・マイズ、セベ・バレステロス、グレッグ・ノーマンが285打で並んだ。プレーオフを制したマイズが初めてのメジャー優勝を手にした。

  2. 6月

    スコット・シンプソンの全米オープン

    スコット・シンプソンが277打で優勝。トム・ワトソンの278打を1打上回り、オリンピッククラブで全米オープンを制した。

  3. 7月

    ニック・ファルド、全英で刻んだ279打

    ニック・ファルドが全英オープンを279打で制した。リンクスでの四ラウンドをまとめ、クラレットジャグを手にした。大会を決めた場面は、下のストーリーでも辿れる。

  4. 8月

    ラリー・ネルソン、全米プロを制す

    PGAナショナルのチャンピオンコースの全米プロは、ラリー・ネルソンが合計287打で優勝。同点で終えた争いは、プレーオフで決着した。

  5. 年間

    女子メジャーの勝者たち

    当時の女子メジャーは、すべて異なる選手が制した。全米女子オープンはローラ・デービース、全米女子プロはジェーン・ゲデスが優勝。年間の優勝者一覧から、女子のもう一つの勢力図も見えてくる。

  6. 年間

    米女子、賞金と年間賞の顔ぶれ

    年間最優秀選手は岡本綾子、平均ストロークのヴェア・トロフィーはベッツィ・キング。賞金首位の岡本綾子と並べると、一年の強さを測る物差しが見える。

日本のゴルフ

賞金争いと男女の主要選手権。海外の結果と並べて、この年の日本を振り返る。

  1. 年間

    デビッド・イシイが国内男子の賞金首位に

    デビッド・イシイが86,554,421円で賞金ランキング首位。前年とは違う選手が年間の頂点に立った。大会ごとの勝者に加え、一年を通じた賞金争いでもこの名前を覚えておきたい。

  2. 年間

    大迫たつ子、年間4勝で賞金女王

    大迫たつ子が56,763,481円で国内女子の賞金ランキングを制した。年間4勝。

  3. 大会

    青木功の日本オープン

    青木功が有馬ロイヤルゴルフクラブ (兵庫県)で行われた日本オープンに優勝。合計279打でタイトルを獲得した。最終ラウンドは70で回った。

  4. 大会

    デビッド・イシイの日本プロゴルフ選手権

    デビッド・イシイが浜野ゴルフクラブ (千葉県)で行われた日本プロゴルフ選手権に優勝。合計280打でタイトルを獲得した。年間賞金首位の選手が、主要選手権でも結果を残した。

  5. 7月

    吉川なよ子、日本女子オープンの頂点へ

    筑波で行われた日本女子オープンは、吉川なよ子が合計287打で優勝。年間の賞金争いとは別に、この一週間を勝ち切った選手の名前も残しておきたい。

  6. 9月

    永田富佐子、日本女子プロを制す

    永田富佐子があさひヶ丘カントリークラブ(栃木)で行われた日本女子プロ選手権に優勝。合計281打、7アンダーで同スコアの争いをプレーオフで制した。

この年を、もう少し深く

STORIES OF 1987

一年を通じて勝ち、賞金女王へ。

岡本綾子は米女子ツアーで年間4勝を挙げ、賞金ランキングの頂点に立った。米国人以外の選手として初めての賞金女王。1977年の樋口久子のメジャー優勝に続き、日本女子の活躍が年間の結果にも刻まれた。

バーディもボギーもない最終日。

ミュアフィールドの最終日、ファルドは18ホールを全てパーで回った。霧の中、8番のバンカーからもパーを拾う。派手にスコアを伸ばすのではなく、一打を落とさず、合計279打で優勝した。

作り直したスイングが、初メジャーへ。

ファルドはコーチのデビッド・レッドベターと、二年間かけてスイングを再構築していた。終盤にポール・エイジンガーが連続ボギーを叩き、初のメジャー優勝が決まる。改造した動きが大舞台で結果を結んだ。