ゴルフ史

1988年

女子ツアー制度の始まりと、セベの三つ目のジャグ。

1988年。プレジデント XDを道具の入口に、尾崎将司と吉川なよ子が頂点に立った国内ツアー、世界の男女メジャーと賞金争いを振り返る。日本女子にツアー制度が導入された。全英では雨で月曜まで延びた大会をセベが制し、ミズノは異なる素材を組み合わせたシューズを発売。大会と道具の変化が同じ年に並ぶ。

この年を象徴するドライバー

1988年登場のMIZUNO プレジデント XD。当時のドライバーの実物写真。

低重心のパーシモンヘッドを採用したプレジデント XD。木の質感と、やさしく打つための設計を同じ一本に収めた。

この年、頂点に立った選手たち

SEASON LEADERS

世界の主要ツアーと日本の賞金ランキング。各ツアーのシーズン成績で振り返る。

  • 米男子 · PGA TOUR

    1988シーズン

    カーティス・ストレンジ

    $1,147,644

    年間賞金ランキング 1位

    米男子の年間賞金首位。公式賞金の額で、ボーナスとは合算しない。

  • 米女子 · LPGA

    1988シーズン

    シェリー・ターナー

    $350,851

    年間賞金ランキング 1位

    米女子の年間賞金首位。年間最優秀選手・平均ストローク賞とは別に読む。

  • 日本男子 · 国内ツアー

    1988シーズン

    尾崎将司

    ¥125,162,540

    年間賞金ランキング 1位

    国内男子ツアーの年間賞金首位。国内優勝は6勝。

  • 日本女子 · JLPGA

    1988シーズン

    吉川なよ子

    ¥61,462,665

    年間賞金ランキング 1位

    年間5勝。この年の国内女子賞金ランキングを制した。

女子メジャーは当時4大会。カナダの大会は2000年までメジャー、2001年から全英女子に交代した。米男子は暦年のシーズンで、FedExCup開始は2007年。女子の大会欄は開催年の結果をまとめて掲載する。

メジャーの勝者を、一望する

MAJOR CHAMPIONS

1988年に起きたこと

WORLD & JAPAN

世界のゴルフ

春のオーガスタから夏のリンクス、女子の主要タイトルと年間賞まで。

  1. 4月

    サンディ・ライル、オーガスタの頂点へ

    サンディ・ライルが281打で優勝。マーク・カルカベッキアに1打差をつけ、1985年の全英に続いてマスターズのタイトルも獲得した。

  2. 6月

    カーティス・ストレンジの全米オープン

    カーティス・ストレンジとニック・ファルドが278打で並び、プレーオフへ。ストレンジがブルックラインで勝ち、全米オープン連覇の最初の一勝を挙げた。

  3. 7月

    セベ・バレステロス、全英で刻んだ273打

    セベ・バレステロスが全英オープンを273打で制した。リンクスでの四ラウンドをまとめ、クラレットジャグを手にした。大会を決めた場面は、下のストーリーでも辿れる。

  4. 8月

    ジェフ・スルーマン、全米プロを制す

    オークツリーの全米プロは、ジェフ・スルーマンが合計272打で優勝。2位に3打差をつけた。

  5. 年間

    女子メジャーの勝者たち

    当時の女子メジャーは、すべて異なる選手が制した。全米女子オープンはリセロッテ・ノイマン、全米女子プロはシェリー・ターナーが優勝。年間の優勝者一覧から、女子のもう一つの勢力図も見えてくる。

  6. 年間

    米女子、賞金と年間賞の顔ぶれ

    年間最優秀選手はナンシー・ロペス、平均ストロークのヴェア・トロフィーはコリーン・ウォーカー。賞金首位のシェリー・ターナーと並べると、一年の強さを測る物差しが見える。

日本のゴルフ

賞金争いと男女の主要選手権。海外の結果と並べて、この年の日本を振り返る。

  1. 年間

    尾崎将司が国内男子の賞金首位に

    尾崎将司が125,162,540円で賞金ランキング首位。前年とは違う選手が年間の頂点に立った。大会ごとの勝者に加え、一年を通じた賞金争いでもこの名前を覚えておきたい。

  2. 年間

    吉川なよ子、年間5勝で賞金女王

    吉川なよ子が61,462,665円で国内女子の賞金ランキングを制した。年間5勝。

  3. 大会

    尾崎将司の日本オープン

    尾崎将司が東京ゴルフ倶楽部 (埼玉県)で行われた日本オープンに優勝。合計288打でタイトルを獲得した。年間賞金首位の選手が、主要選手権でも結果を残した。

  4. 大会

    尾崎健夫の日本プロゴルフ選手権

    尾崎健夫が愛媛ゴルフ倶楽部 (愛媛県)で行われた日本プロゴルフ選手権に優勝。合計268打でタイトルを獲得した。最終ラウンドは64で回った。

  5. 7月

    谷福美、日本女子オープンの頂点へ

    太宰府で行われた日本女子オープンは、谷福美が合計295打で優勝。年間の賞金争いとは別に、この一週間を勝ち切った選手の名前も残しておきたい。

  6. 9月

    大迫たつ子、日本女子プロを制す

    大迫たつ子がABCゴルフクラブ(兵庫)で行われた日本女子プロ選手権に優勝。合計281打、7アンダーで2位に1打差をつけた。

この年を、もう少し深く

STORIES OF 1988

組織の歩みから、ツアーの制度へ。

JLPGAの公式年表は1988年にツアー制度の導入を記している。1967年の女子部発足、1974年の独立を経た変化だ。同年にはレッスン部委員会とインストラクター資格認定制度も発足した。

月曜の全英で、セベが65。

全英は土曜の豪雨で競技が中止され、初めて月曜に終了した。セベは最終日に65打、合計273打でニック・プライスに2打差。二人が競り合った終盤、16番では9番アイアンをピンそばへ寄せた。

新しい素材が、必ず売れるわけでは。

ミズノのゴルフシューズ「テクノトップ」は、ウレタンとナイロンを靴底に組み合わせた。メーカー史は、素材の長所を狙った一方、効果を体感しづらくヒットには至らなかったと記す。道具づくりの試行錯誤も残る。