ゴルフ史

1990年

J’sメタルの登場、ファルドが聖地を制す。

1990年。ミズノプロ Ti-110を道具の入口に、尾崎将司と高村博美が頂点に立った国内ツアー、世界の男女メジャーと賞金争いを振り返る。ブリヂストンからJ’sメタルが発売された。全英ではファルドがセントアンドリュースを270打で回って優勝。木から金属へ進むクラブの記憶と、同じ年の名勝負を重ねる。

この年を象徴するドライバー

1990年登場のMIZUNO ミズノプロ Ti-110。当時のドライバーの実物写真。

ミズノプロ Ti-110は1990年発売のチタンヘッド。のちの大きなチタンドライバーとは違う、小ぶりな姿に素材転換の始まりが見える。

この年、頂点に立った選手たち

SEASON LEADERS

世界の主要ツアーと日本の賞金ランキング。各ツアーのシーズン成績で振り返る。

  • 米男子 · PGA TOUR

    1990シーズン

    グレッグ・ノーマン

    $1,165,477

    年間賞金ランキング 1位

    米男子の年間賞金首位。公式賞金の額で、ボーナスとは合算しない。

  • 米女子 · LPGA

    1990シーズン

    ベス・ダニエル

    $863,578

    年間賞金ランキング 1位

    米女子の年間賞金首位。年間最優秀選手・平均ストローク賞とは別に読む。

  • 日本男子 · 国内ツアー

    1990シーズン

    尾崎将司

    ¥129,060,500

    年間賞金ランキング 1位

    国内男子ツアーの年間賞金首位。国内優勝は4勝。

  • 日本女子 · JLPGA

    1990シーズン

    高村博美

    ¥62,576,087

    年間賞金ランキング 1位

    年間3勝。この年の国内女子賞金ランキングを制した。

女子メジャーは当時4大会。カナダの大会は2000年までメジャー、2001年から全英女子に交代した。米男子は暦年のシーズンで、FedExCup開始は2007年。女子の大会欄は開催年の結果をまとめて掲載する。

メジャーの勝者を、一望する

MAJOR CHAMPIONS

1990年に起きたこと

WORLD & JAPAN

世界のゴルフ

春のオーガスタから夏のリンクス、女子の主要タイトルと年間賞まで。

  1. 4月

    ニック・ファルド、オーガスタの頂点へ

    ニック・ファルドがレイモンド・フロイドとのプレーオフを制し、マスターズ連覇。夏には全英も勝ち、この年だけでメジャーを二つ積み上げた。

  2. 6月

    ヘール・アーウィンの全米オープン

    ヘール・アーウィンがマイク・ドナルドとのプレーオフを制し、全米オープン3勝目。1974、1979年の優勝から時間を経て、メダイナで再び王者になった。

  3. 7月

    ニック・ファルド、全英で刻んだ270打

    ニック・ファルドが全英オープンを270打で制した。リンクスでの四ラウンドをまとめ、クラレットジャグを手にした。大会を決めた場面は、下のストーリーでも辿れる。

  4. 8月

    ウェイン・グレイディ、全米プロを制す

    ショールクリークの全米プロは、ウェイン・グレイディが合計282打で優勝。2位に3打差をつけた。

  5. 年間

    女子メジャーの勝者たち

    ベッツィ・キングがメジャー2勝。全米女子オープンはベッツィ・キング、全米女子プロはベス・ダニエルが優勝。年間の優勝者一覧から、女子のもう一つの勢力図も見えてくる。

  6. 年間

    米女子、賞金と年間賞の顔ぶれ

    ベス・ダニエルが賞金首位、年間最優秀選手、平均ストロークのヴェア・トロフィーをそろえた。一大会の優勝だけでなく、年間を通じた強さでもツアーの中心に立った。

日本のゴルフ

賞金争いと男女の主要選手権。海外の結果と並べて、この年の日本を振り返る。

  1. 年間

    尾崎将司が国内男子の賞金首位に

    尾崎将司が129,060,500円で賞金ランキング首位。3年連続のタイトルとなった。大会ごとの勝者に加え、一年を通じた賞金争いでもこの名前を覚えておきたい。

  2. 年間

    高村博美、年間3勝で賞金女王

    高村博美が62,576,087円で国内女子の賞金ランキングを制した。年間3勝。

  3. 大会

    中嶋常幸の日本オープン

    中嶋常幸が小樽カントリー倶楽部 (北海道)で行われた日本オープンに優勝。合計281打でタイトルを獲得した。最終ラウンドは69で回った。

  4. 大会

    加瀬秀樹の日本プロゴルフ選手権

    加瀬秀樹が天野山カントリークラブ (大阪府)で行われた日本プロゴルフ選手権に優勝。合計274打でタイトルを獲得した。最終ラウンドは70で回った。

  5. 6月

    森口祐子、日本女子オープンの頂点へ

    岐阜関(西)で行われた日本女子オープンは、森口祐子が合計288打で優勝。年間の賞金争いとは別に、この一週間を勝ち切った選手の名前も残しておきたい。

  6. 9月

    岡本綾子、日本女子プロを制す

    岡本綾子が広陵カントリークラブ(栃木)で行われた日本女子プロ選手権に優勝。合計282打、6アンダーで2位に5打差をつけた。

この年を、もう少し深く

STORIES OF 1990

その名前を、バッグの中に覚えている。

ブリヂストンスポーツの公式沿革は、1990年にウッド「J’sメタル」の発売を記している。ウッドは長い距離を打つクラブの種類で、名前が残っても素材は金属へ。

マスターズ連覇のあと、聖地へ。

ファルドはこの年のマスターズを連覇して全英へ入った。二日目を終えてノーマンと並んだが、第三ラウンドで67打。54ホールの合計199打は当時の大会記録となり、後続に5打差をつけた。

二つ目の全英は、五打差。

最終日もファルドがリードを守り、合計270打で二度目の全英優勝。ペイン・スチュワートとマーク・マクナルティは275打だった。マスターズと全英を同じ年に制し、英国の王者は勝利を重ねた。